ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

@きちじょうじのなつやすみ

2010-08-31 15:35:44 | フェス、イベント
8月28日と29日、吉祥寺へ「きちじょうじのなつやすみ」というイベントに行ってきました。7月15日から始まっていたこのイベント、複数会場でのアート系の展覧会の他、泉谷しげるさんを中心にした豪華メンツのフリー・ライヴが連日楽しめるという訳で、以前から気なっていたのですが、なかなか足を運ぶことが出来ず、先日ようやく参加してまいりました。

ごちゃごちゃとした印象の吉祥寺ですが、ライヴ会場も普通に人通りの激しい商店街の真っただ中。正直、意外に狭い通りだったので、最初はここで演るの?と驚きましたが、いかにも吉祥寺の町中で演ってます的な雰囲気が得意な空間を作り出していてなかなか良い感じでした。あ~、もっと早くくれば良かった…。泉谷しげる&加奈崎芳太郎とか、友部正人と三宅伸治とかも観たかったな~、などと思いつつ、まずは28日(土)から。

この日のお目当ては小島麻由美さん。会場に到着すると既にステージ前にはかなりの人だかり。間もなくして小島さんのバック・バンドによるリハーサルがスタート。これがね~、格好良かった!! まあ、何て言うか、ガレージなブルースな訳ですよ。しかもデューク・エリントンの「Caravan」なんかを歪んだキターでジャガジャガ惹き殴る感じで。基本的にはブギなんですけど、そのリズム隊がまた血湧き肉踊るノリを提供してくれる。リハなのに熱い熱い!! メンバーはギターが塚本功さん、ウッド・ベースが長山雄治さん、ドラムスがハッチハッチェルさんという布陣。まあ、もうお馴染みですね。塚本さんと長山さんはピラアンズなどでも活躍してる名手、ハッチハッチェルさんはフジロックの怪しい3人組でバンジョー弾いたりしてますね。最後はマジック・サムの「I Feel So Good(I Wanna Boogie)」をぶっ放して終了。それにしてもこの曲を歌う塚本さんには痺れました。リハと言うよりはミニ・ライヴな感じでしたね。

そして待つことしばし。いよいよ主役の小島麻由美さんが登場。ここからはもう小島ワールドでしたね。レトロ・ポップではありますが、そんな一言では語れない何か独特な世界観を持っていて。そして彼女の可愛らしくも何処か妖艶な歌声とバックの荒くれた演奏とのミスマッチ感がまた素敵でした。終盤ではハッチさんが飛び跳ねながらドラムを叩くは、塚本さんがT・ボーン・ウォーカーのような背中引きを披露するはの盛り上がりでした。

そして29日。この日は泉谷しげるさんのライヴが目当てでしたが、その前にブレッド&バター。日本のフォークをほとんど聴かない私なので、失礼ながらブレッド&バターも前知識無しで臨みました。1曲目が意外とブルージーで驚きましたが、2曲目以降はどっぷりとフォークな感じで。ですが感傷的なメロディー・ラインと美しいハーモニーが夏の終わりにぴったりな感じで、良い時間を過ごさせて頂きました。最後はスティーヴィー・ワンダーの「I Just Called To Say I Love You」を演ってましたね。

そして泉谷しげるさん。日本のフォークに疎い私は、泉谷さんのこともよく知りません。ライヴには何度か遭遇したことがありますが、最後に観たのは02年のフジロックかな? 忌野清志郎さんと一緒にやったやつ。ま、それはそうとこの日の泉谷さん。10分程度巻きで始まり、10分程度押しで終わるという大盤振る舞い。1時間半ぐらい演ってたのでしょうか?前半は戯けた曲や乱暴な曲が印象的でしたが、後半はソウルフルな曲が続けて歌われて、さすがに聴きごたえがありましたね。で、やっぱり曲間の怒りを露にした毒舌の限りが面白いと言うか、気持ちよかったですね。何というか、主催に対してはもちろん、お客さんや子供相手でも容赦ない感じで。でもそれも一種のファン・サービスみたいなもんで、最後には「これで最後ですから皆さん写真撮ってくださ~い」なんて言ってましたので、私もすかさず携帯で撮ったのが上の写真です。

さて、このイベントも残すところフリー・ライヴはあと2回。9月4日は泉谷しげる&ムッシュかまやつ 、そして9月5日の最終日にも泉谷さんは出演するようですので、また盛り上がりそうですね。