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抜き書き帳『生家へ』(その7)

2016年05月27日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
【180ページ】
戦争は、誰彼なしに同じ人間になれと要求してきた。でんぐりがえしができないとはいわせなかった。しかし私も、できるとはいわない。でんぐりがえしばかりではなく、私の絶壁頭に似合わないことをやらねばならない。私はその頃、命にかえてもそこは諒承しないつもりで、実際またかなり多くのものを犠牲にして突っ張っていたが、子供だったからとにかくその範囲で済んだのであろう。

[ken] 戦争がなぜ良くないのか、それは一人ひとりの尊厳と自由を奪うからだ、と色川武大さんはここで語っていると思いました。そして、私は身長が低い割に、頭部が大きく格好が悪いので、それに合わせた考え方に付きまとわれ、本書の色川武大さんの自己描写に深く共感を覚えました。(つづく)
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