息をするように本を読む

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もののけ本所深川事件帖 オサキ鰻大食い合戦へ

2014-04-15 10:04:52 | 著者名 た行
高橋由太 著

なぜに大食い? と戸惑いつつ第二弾へ。

本所深川の穏やかな日々に、連続放火事件が起こる。
木造住宅が密集した江戸では、火事は何よりも恐ろしい。
たとえボヤで消し止めても、店の信用は落ちるし、おとがめもある。
町中が落ち着かない中、周吉がつとめる献残屋が放火される。
幸い広がらなかったものの、高価なあずかりものの掛け軸が焼け、
店は存続の危機に瀕する。

この窮地を救おうと周吉は大食い合戦に参加することにする。賞金は100両。
失脚した力士、店がかたむいたうなぎ屋の娘、剣の達人である浪人が出場する。

オサキもちはやたらと大食いになるといわれる。
これも貧しい農村では憑物筋を嫌うひとつの要因となるのであるが、
それを利用した大食い合戦となるのだ。
いかにも大食いな力士よりも、きゃしゃな娘ややせた周吉のほうが強かったのは
ひとえにこれが理由。なぜか江戸の狐の親分・おこんが参入している。

優勝候補と思われた浪人が、武士として腹から割いたうなぎは食べられないと
棄権したり、あてこんだオサキがその場を離れることになったりとハプニングは
続くが、さまざまなものが落ち着くところに落ち着く。

この物語、やたらめったらおいしそう。
オサキの食いしん坊につられて、ついつい食べ過ぎそう。
ちなみに私はうなぎが苦手で食べられないのだが、それでも実においしそうに
楽しく読んだのだった。

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