息をするように本を読む

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と、なんだかだらだら日常のことなども

もののけ本所深川事件帖 オサキ婚活する

2014-04-16 11:22:03 | 著者名 た行
高橋由太 著

婚活ってなに?
とまたクエスチョンマークから始まった第三作。

本所深川で疱瘡が流行している。器量定めとも言われた病であるから、
若い娘たちは気が気ではない。
疱瘡地蔵にお参りし、何とか難を逃れようとする者も多いのだが、
その周辺で若い娘が姿を消す事件が相次いだ。
それも当時の適齢期を逃した20歳すぎの娘ばかりである。
本所深川の男たちは交代で見回りをすることにした。
そこで怪しげな小袖を見つけた周吉だったが、なんとそれは
徳川秀忠の正室・お江の方の亡霊であるらしい。

周吉はお琴と想いあっているのだが、なかなか進展しない。
やきもきした店の主人はお琴に見合いをさせることにした。
桜が満開の河辺の道を、美しく装った娘たちが歩く。
それとなく姿かたちを見定めて、気に入った娘に男は扇子を投げ、
それにこたえる娘はそれを拾って男に届けるという。
何とも優雅でなんとものどかなお見合いである。

おくての周吉と、そろそろ行き遅れのうわさも立ち始める年頃のお琴。
まわりの者たちもハラハラと見守っているのに、煮え切らない周吉が
何ともじれったい。

軽々しいタイトルだが、なかなかの読み応え。
キャラクターへの思い入れも深まってきて、先がますます楽しみだ。

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