息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

求愛

2014-12-11 14:42:08 | 柴田よしき
柴田よしき 著

親友が自殺した。その衝撃の事実がどうしても納得いかない弘美は、
自分なりに調べ、真相を突き止めた。
それをきっかけに探偵事務所で働くことになる。

出会う事件を自分なりに解決していく連作となっている。
弘美は才色兼備で男勝りな女性だが、彼女がひとつひとつの事件に
向かい合い、やるべきことを組み立て、実行していくという過程を描く
いわばビジネス小説のような印象も受けた。
そのへんはタイトルからイメージするものとは違った。

面白いし、どんどん読めるし、ワクワクするし、なのだが、
しいて言うなら弘美ができすぎ。
欠点も弱さも描かれているのだけれど、それがネガティブではなく
ハードボイルドでも読んでいるかのような、失敗までもがかっこいい
世界になってしまっている。
でもやっぱり著者の作品は好きだなあ。

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