息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

百器徒然袋 風

2013-09-01 10:19:14 | 著者名 か行
京極夏彦 著

百器徒然袋 雨』の続編にあたる。
もちろん「百鬼夜行シリーズ」のサイドストーリーであり、「巷説百物語シリーズ」とも
リンクしている。

相変わらず天下無敵・天衣無縫の薔薇十字探偵・榎木津が活躍する。
当然ながら、何を言ってるかわかんないし、猪突猛進なんだけど
方向が合っているかどうかは最後までわからない。でも合っている。
いや、合っているんだろうな、と誰もが薄々思っているし、ならば
大きく構えて見守ってればいいんだけれど、そういかないのだ。
何だか振り回され消耗し尽くしたところで、本筋へ収まる。

今回は「五徳猫」「雲外鏡」「面霊気」の3篇。
なんと榎木津が絶体絶命のピンチに陥り、敵が明確になるという
前代未聞の出来事がある。
でもさあピンチなんて榎木津の周囲の人間は日常茶飯時なんだよね。
ええ、榎木津のせいで。
などと思ってしまいながらも憎めないキャラクター。

相変わらず怪しいものへの造詣は深く、長いけれどじっくり楽しく読めた。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿