息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

ロココ町

2015-02-06 21:15:06 | 著者名 さ行
島田雅彦 著

これは好みが分かれるなあ。
どっちかというと苦手な部類であった。
ただ、これが書かれたのが1990年であることを考えると、
時代を先読みする力には脱帽せざるをえない。

突然失踪したB君の行方を探すうちに、東京近郊の町
ロココ町に迷い込んだもと予備校教師のぼく。
そこは常識とは程遠いはちゃめちゃな町でありながら、
超遊園地都市として成長を続けていた。

ギルガメ師と呼ばれる人物がB君ではないかと思ったぼくは、
町を歩き回りながら、彼に出会おうと試み、いつのまにか
住み着いてしまう。

やがて、あまりにもみんなに進められる「遺伝子分析」を
受けることになり、情報都市の一部として組み込まれることになる。

まあ、人が情報というものになり、個ではなくなり……
それをひとまとめにした人工知能的なものが町を制御し、
そんなことなのかなあ。

しかしそんな大筋などものともせず、実に濃いエピソードが
次々に現れ、混乱させられる。
登場人物もやたらとキャラが強い。

面白くないとは言わないけれど、なんか疲れた。

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