「俳優映画」の凄み

錦織圭選手の快勝に拍手、島岡美延です。
今まで勝てなかったマレー選手を破りました。
「強い者」への憧れが、人気や裾野を広げます。
サッカーもフィギュアスケートもテニスも。
憧れの選手に近づこうと、練習につぐ練習・・・。
俳優の場合は、どんな練習をして、何を磨くべきか。
映画『俳優は俳優だ（15日公開）』をご紹介します。
キム・ギドク製作・脚本の衝撃的な話題作。
俳優を志す人も、そうでない人も、強烈な「俳優魂」をご覧あれ。
K-POPアイドルMBLAQのイ・ジュンが、映画初主演とは思えない存在感！
次回作の出演依頼が殺到しているというのは、納得。
オ・ヨンはスターを夢見る俳優。
脇役の日々が、ある映画の出演を機に、一夜にして脚光を浴びることになる。
名声、権力、快感を得たヨンは、無名時代の苦労を忘れ、傲慢になっていく。
好き勝手にふるまううち、芸能界の闇に触れ、再びどん底へ転落し・・・。
演劇の舞台と現実世界の境界を行き来する98分、目が離せません。

日本初演のニール・サイモン作品

流血の羽生選手が2位に、島岡美延です。
昨夜は帰宅してから、何の結果も知らずにスケートの録画を見始めて、思わず「やめて！」と叫んだ・・・。
あごと頭で10針縫ったそう。きちんと精密検査をして安心させて下さい。
雨の降る昨日の午後、新宿南口の紀伊國屋サザンシアターに出かけました。
加藤健一事務所公演『ブロードウェイから45秒（15日まで）』は、世界の喜劇王ニール・サイモンの日本初演作品。
ニューヨークの劇場地区にある庶民的なコーヒーショップが舞台です。
ポーランド系の夫婦が営んでいて、ショービジネス界の人々や芝居好きが集まる場所。
加藤健一演じるユダヤ系コメディアンは、いつも軽口をたたくにぎやかな男。
初めてこの店にやってきた南アフリカ出身の劇作家希望の青年を息子の加藤義宗。
時折やってくる心の病を抱えた高齢の夫婦を演じているのは、俳優座1期生の中村たつ、俳優座2期生の滝田裕介という超ベテラン。
演劇に対する愛が溢れたコメディは、最後の最後で驚きの感動の涙に変わります！

「やってない」を証明するには

天気下り坂の肌寒い週末に、島岡美延です。
エボラ出血熱流行国から帰国した男性は、感染していなかったようですが、救急車へのカメラのフラッシュはすごかった！
韓国で開かれたアジア大会で、カメラを盗んだとして、現地の捜査当局から略式起訴処分を受けていた競泳元日本代表の冨田尚弥選手が「盗んでいない」という記者会見を行いました。
「認めないと日本に帰れない」との思いから、罪を認めてしまったとのこと。
外国で言葉もわからない取調べを受ける恐怖、自分の立場は日本代表・・・、彼の主張通りなら、冷静な判断は確かに難しかったでしょう。
監視カメラの映像で見解が食い違っているようですが、近年、映像ゆえの冤罪が増えているとか。
犯罪行為自体が映っていなくても「そこにいた」ことの証拠となる映像。
「何もやっていない」ことを証明することは果たして可能？
周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』は、痴漢の冤罪事件を描いたものでした。
カメラの映像に証拠能力がないと反論するって、想像を絶する困難さ！

『アメリ』の監督、最高傑作

晴れる立冬、島岡美延です。
小説の奇想天外な世界を実写映画にするのは簡単ではありません。
そんな壁を軽々と越えて、最高傑作に仕上げたのは、映画『アメリ』のジャン＝ピエール・ジュネ監督。
映画『天才スピヴェット（15日公開）』をご紹介します。
モンタナの牧場で暮らす10歳のスピヴェットは、生まれながらの天才。
だが、家族には全く理解されず。
自分とは正反対の双子の弟の死で、さらに自分の居場所をなくしていた。
ある日、最も優れた発明に贈られる科学賞受賞の知らせが届く。
ワシントンDCで開かれる授賞式に出席するべく、家出を決意！
数々の困難を乗り越え、なんとか受賞スピーチに間に合った時、彼はある重大な真実を語り始めた・・・。
主人公を演じるカイル・キャトレット自身が、7歳以下の武道選手権の世界チャンピオンで6ヶ国語を操る天才少年という奇跡的な存在感！
母親役にティム・バートン監督作品常連のヘレム・ボナム＝カーター。
不思議な感動を呼ぶ、徹底的に作りこまれた世界を3Dでぜひ！

12年間、映画で演じた家族！

寒いけど遠くに台風の影響、島岡美延です。
あなたはどんな「12年間」を過ごしてきましたか？
前代未聞の手法による映画『6才のボクが、大人になるまで。（14日公開）』をご紹介します。
映画『恋人までの距離（ディスタンス）』から始まったビフォア・シリーズのリチャード・リンクレイター監督。
「ある家族を4人の俳優が演じ続けた12年間」を1本の映画にして、今年のベルリン映画祭で銀熊賞（監督賞）を受賞しました。
ビフォア・シリーズでもタッグを組んでいるイーサン・ホークが父親役。
6才のメイソンは、母と姉との三人暮らし。
離婚した父親と久しぶりに会えて楽しいひと時・・・、そこから物語はスタート。
母の再婚、父も再婚し子どもが生まれ、年月とともに複雑さを増していく家族の形。
思春期、反抗期を迎えるメイソン。
やがて高校を卒業し、大人として旅立ちの時を迎えた・・・。
メイソンを演じたのは、子役だったエラー・コルトレーン。
彼を含め、4人の「12年間の経過」を2時間45分でご覧あれ！

久々に、スポーツクラブへ

日差しが少なく寒く感じられそう、島岡美延です。
「ウォームビズ」も始まりました。
ただ、スポーツをするにはまさによい季節。何か実践していますか？
先日、スポーツクラブのギフト券をもらったので、久しぶりに出かけてみました。
今はバレエのレッスンばかりですが、スポーツクラブで参加するとしたら、ヨガやフラ、ベリーダンス、もしくは身体の調子を整えるヒーリング系など。
今回、「健康体操」というクラスに出てみてびっくり。
もっとゆったりしたものをイメージしていたら、手に小さなダンベルを持ちながら行うエアロビクスのような体操。
しかも超満員のこのクラス、出席者の平均年齢はかなり高そう。
今やスポーツクラブに多くの高齢者が元気に通っている、というのは聞いていましたが、皆さん本当にお元気。
70～80代と思われる方々が、インストラクターが次々に出すステップや腕の動かし方の指示通りに動いている（毎日のように通っているから当然？）！
私も真面目に参加して、しっかりインナーマッスルを鍛えました。

自分が自分を覗きみる？

三連休明けは冷え込んで秋晴れ、島岡美延です。
イベントや芸術、読書を楽しんだりできたでしょうか。
でもこんな体験はいかが？
ドストエフスキーの原作「分身（二重人格）」が、不思議なエキセントリック・ワールドに。
映画『嗤う分身（8日公開）』をご紹介します。
『ソーシャル・ネットワーク』で注目されたジェシー・アイゼンバーグが、「容姿は同じ、性格は正反対」の一人二役を見事に演じ分けました。
内気で要領が悪く、存在感が薄い男サイモン。
会社でもバカにされ、冴えない毎日を送っている。
コピー係のハナ（ミア・ワシコウスカ）に恋しているが、話しかけることもできない。
そんなある日、期待の新人ジェームズが入社してくる。
驚くほど、サイモンと容姿が瓜二つのジェームズだが、要領がよく、圧倒的にモテる。
サイモンは、次第にずるがしこいジェームズに翻弄され、思いもよらない事態へ・・・。
劇中歌として昭和の歌謡曲が！
不思議なレトロ感ただよう奇妙な93分。
「自分を覗きみる」体験をどうぞ。

100歳の未来は、予測不可能？

文化の日は晴れ、島岡美延です。
日本でも100歳を超える元気なお年寄りが増えていますが、スウェーデンから、映画史上最高齢のヒーローの物語。
映画『100歳の華麗なる冒険（8日公開）』をご紹介します。
100歳の誕生日を祝われるはずだったアランは、老人ホームから逃げ出し、バスで当てのない旅に出発。
その道中、ギャングの闇資金が入ったスーツケースをひょんなことから入手したため、警察とギャングから追われる身に。
だがアランは、いかなるトラブルに見舞われようとも、超人的なマイペースぶりを発揮。
なんと彼は、爆弾の専門家として、スターリン、ゴルバチョフ、レーガンら各国の要人と渡り合い、歴史的事件の修羅場をくぐり抜けてきた奇跡的な経歴の持ち主だったのだ。
摩訶不思議な人生を送ってきたアランとその仲間たちの新たな冒険が始まる・・・！
原作となった『窓から逃げた100歳老人』は、世界40ヶ国で翻訳され、800万部を超えるベストセラー。
100歳になっても、人生はいつだって予測不可能！

不死身のギタリストは、今

夏日の気温になりそう、島岡美延です。
今年の夏、人々が氷水をかぶり、ALSに注目が集まりました。
病気に対する理解は広まった？
天才ギタリストの人生を追った映画『ジェイソン・ベッカー　不死身の天才ギタリスト（8日公開）』をご紹介します。
ジェイソン・ベッカー、1969年カリフォルニア州生まれ。
日本でも大人気のギタリスト、マーティ・フリードマンとコンビを組んで、弱冠17歳でカコフォニーというメタルバンドを結成。
ヴァン・ヘイレンのヴォーカルのアルバムに参加するも、ツアーに出ようとした矢先、彼の身体に異変が・・・。
世界的成功を目前にした20代前半で難病ALS（筋萎縮性側索硬化症）を発症、余命3～5年と宣告される。
それでも彼は生きる意欲、音楽への意欲を失わなかった。
不屈の意思を家族、仲間が支え続け、作曲家として創作活動を続けているのです。
彼が目を動かして音を指示し、仲間がそれをPCで再現。
本物の天才だった彼が産み落とす音楽は、今もなお、人々の心に届いています。

「表情」で味方を増やす

11月は雨でスタート、島岡美延です。
秋を満喫できる三連休になりますように。
先週から始まったフィギュアスケートのGPシリーズ。
採点競技で「表情や指先の印象」は大切、とあらためて思いました。
そこで今月の姿勢テーマは「いい姿勢、いい表情であなたの味方を増やす」です。
逆にいえば、「周囲の人を遠ざけるような姿勢、表情をしていませんか？」ということ。
緊張、悩み、嫌なこと・・・、それらは「身体や顔」に出るもの。
腕組みをする、顔をそむける、眉間にシワを寄せる、口元がへの字（口角が下がる）・・・、こんな態度の人に話しかけるのは、ちょっと勇気がいるもの。
口角が上がった笑顔には、人を「受け入れる力」があります。
周りを明るい気持ちにさせる笑顔は、自分自身には見えませんが、自分の身体にも確実に効果があるのです。
笑顔は、身体の余計な力を抜きます（アスリートなら記録向上）。
笑顔になった時、声は明るく、通りやすくなります。
さあ、その声で挨拶を。あなたの味方が増えるはず。