梅雨前線がまた復活して週末は大雨になる地方も、島岡美延です。
すでに梅雨明けした6月の沖縄、80年前はまさに地獄――。映画『摩文仁 mabuni(本日公開)』をご紹介します。沖縄・摩文仁の丘で死者の魂に祈り続ける花売りの女性を通し、今の沖縄を見つめたドキュメンタリー。新田義貴監督が15年に渡って取材し、すでに亡くなった大田昌秀元県知事の姿も。
沖縄戦で命を落とした兵士や民間人の慰霊碑が林立する摩文仁の丘。沖縄住民、日本軍戦友、自衛隊、アメリカ軍関係者、韓国人遺族・・・。「英霊の顕彰」と「犠牲者への慰霊」が常にせめぎ合い、本土と沖縄の分断を象徴する場所。89歳の大屋初子さんは、集団自決が起きた壕から生き残り、戦後は〈魂魄の塔〉の前で遺族に参拝用の花を売り続けている。
大田元知事は鉄血勤皇隊に動員され、目の前で学友が殺された体験を証言。在任中の1995年、戦後50年に建立したのが〈平和の礎〉。国籍を問わず戦没者の名を刻んだ場所で人々は祈ります。
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