こんな香取慎吾、見たことない

被災地には雨、暑さ…、島岡美延です。
自然は人間の事情を考慮してくれません。
人生の困難は、“何かや誰かのせい”ではなく、自分の行動が積み重なった結果なのか…。
映画『凪待ち（28日公開）』をご紹介します。
『孤狼の血』の白石和彌監督が、SMAP時代には見たこともない香取慎吾の演技を引き出しました。
狂気の中に純粋さを失わない男、“ろくでなし”の怒りとは。
毎日を無為にすごしていた郁男（香取）は、恋人の亜弓（西田尚美）とその娘・美波とともに、彼女の故郷・石巻で再出発をはかる。
少しずつ平穏を取り戻したように見えた暮らしだったが、あるきっかけでまたギャンブル、酒…、ついに取り返しのつかないことになる。
そんな中、運転中に亜弓と口論になった郁男は、夜道に彼女を置き去りにする。
その後、彼女は何者かに殺害され、同僚からも疑いの目を向けられる郁男。
どうにもならない絶望的な状況から、さらに自暴自棄になった郁男は…。
自分を律することのできない男を体現した香取慎吾。
その凶暴さは切ないほどです。