「あわわ」からスタートした
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「お父さん、何時に出るの?」「何が?今日は夜のご詠歌まで、ゆっくり原稿に取り組むよ」「何を言っているの?今日は布教の養成所の講義でしょ」「へっ?」 台所のカレンダーには何も書いていないが、自分の手帳を見れば確かにその通り・・・。
ギャッ!あわてて着替えて、長男も受講生の一人なので一緒にと宗派の庁舎へ。あわわわわわ。
それでも楽しくこなして、車で帰宅して境内に乗り入れると、すれ違いに出て行こうとする車。長男と二人で車をおりると「あの、このお寺の住職さんですか?」「はい」「今、お伺いしたらおでかけしているとお聞きしたのですが」「はい、今帰ってきたところです」「この子がさっき幽霊を見て、呼吸困難になって、声も出なくなってしまったのですが、お祓いとかしていただけますか」とお母さんが小学生の女の子の背中を押す。
「そうですか。拝みましょう」と、少しお話を聞いて、すぐに着替えてお祓いの拝み。最後に光明真言を21遍一緒に唱えた。「すごく効果がある呪文だから、覚えておくといいよ」
本堂を出ながらお母さんが言った。「お布施はどのくらいお包みしたらいいですか」「ああ、いりませんよ」
そして、女の子に言った。「これで、お化けが見えなくなると思うよ。一週間くらいしても見えなかったら、ポテチとかチョコとか、仏さまに『ありがとうございました』ってお供えしてね。自分のお小遣いで買うんだよ」 声も出なかった女の子は、笑顔で帰って行った。
そのまま夕飯を食べて夜のご詠歌。--普通にある、町中のお寺の住職の一日にしてはいろいろあったが、まあ、よくある一日ではある。
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