平家物語・義経伝説の史跡を巡る
清盛や義経、義仲が歩いた道を辿っています
 



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平家物語にうたわれた沙羅双樹の花で名高い妙心寺の塔頭東林院は、
享禄4年(1531)、細川氏綱が建立した三友院を、
後に山名豊国が再興し、名を東林院と改め山名家の菩提寺としたものです。

平家物語の冒頭の一節「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらわす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。」で知られる
沙羅双樹(さらそうじゅ)の若木が本堂前の庭園にあり、
毎年6月中旬になると美しい花を咲かせます。

「沙羅双樹の
花の色」は、お釈迦様が入滅した時に
庭の四辺に植わっていた沙羅という木が、悲しみのあまり枯れて
白くなったという言い伝えに基づいています。
普段は非公開ですが、「沙羅の花を愛でる会」で特別公開されます。
(6月15日から30日まで)9:30~16:00(お抹茶付1600円)
希望者には、精進料理(有料)が出されます。

妙心寺三門

仏殿

大方丈

「沙羅の花を愛でる会」入口

東林院

沙羅双樹の古木

「紗羅双樹」とは、インド原産の樹木のことで、高さが30m余にもなります。
お寺でよく見かける紗羅の木と呼ばれているのは夏椿か白雲木のことで、
樹容や花のかたちが似ているためにそう呼ばれています。

梅雨の時期に、本堂前庭の十数本の若木が5弁の白い花をつけます。

花の大きさは直径5cm程度で、早朝に咲き夕べには散ってしまう一日花です。
花びらを散らさず椿の花のように潔い散り方をします。

青い苔の上に白い花が命を惜しむかのように横たわっています。



紗羅双樹の若木





祇園精舎  
『アクセス』
「東林院」京都市右京区花園妙心寺町59
市バス「妙心寺前」下車徒歩6分 JR山陰線「花園駅」下車徒歩約8分
『参考資料』竹村俊則「昭和京都名所図会」(洛西)駿々堂

 

 

 

 



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