風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

社会貢献

2012-05-05 14:40:44 | 日々の生活
 昨日の阪神・巨人戦は、杉内の一安打完封の快投により試合が予想より早く終わったため、日テレは余った放送時間に、内海の社会貢献活動を放映していました。読売の宣伝臭さがチラつくものの、つい見入ってしまいました。
 彼は、4年前から、奪三振数と同じ数だけ、首都圏を中心とする児童養護施設の子供たちにランドセルを寄付しているそうです。しかも自ら手渡すことにしていて、その模様が紹介されていました。計算すると4年間で合計534個(年平均133.5個、投球回数比77%)。高校時代、1試合平均14個を超える奪三振率を誇り「北陸のドクターK」の異名を取った(Wikipedia)面目躍如と言えます。甲子園出場は果たせませんでしたが、奪三振数にこだわるのは、彼なりの存在証明あるいは期するところがあるのに違いありません。
 この歳になると、こういうエピソードには弱くて、涙なくして見ることは出来ません(苦笑)。
 およそ社会貢献なるものは使命感から、と言うことは、欧米社会で言うところのノブレス・オブリージュに極めて近い。私たち庶民は、どうしても動機に純粋さをつい求めがちですが、それよりも、ふるまいや行い、結果として社会にどれだけ貢献しているかで測られるべきものです。内海のような野球選手の場合のポイントは、子供たちや一般の人たちに野球を通して感動や夢を与えられるかどうかではないでしょうか。そういう意味で、彼自ら施設を訪れ、握手しながらランドセルを手渡し、プロ野球選手としてキャッチボールをしたり野球への夢を語るのは、素晴らしいことです。元々、ファンサービスを大事にする内海のアイディアに、クラレが乗ったもののようですが、組織的なバックアップがなければ、こうした社会貢献活動は続けることが出来ません。最初の年にランドセルをもらった飛鳥くんは、ジャイアンツの中で誰が好きですか~?と聞かれて野球選手!と答えて笑いを誘って以来、内海にすっかりマークされて、野球を始めて、もっと練習して上手くなることを、内海と約束していました。読売も、野球の普及活動と位置づけることが出来ますし、何より内海本人が子供たちと触れ合うのを楽しみにしているようです。
 東日本大震災でも、多くのアスリートや芸能人が被災地を慰問していました。私などは義援金がせいぜいで、子育てを最大の使命と心得、ボランティアには手が出ない、不器用でずぼらで自分勝手な人間ですが、彼ら有名人には彼らにしか出来ないことがあり、義援金もいいですが、それよりもその圧倒的な存在感で、子供たちや見る人を元気づけて欲しいと思います。今日の子供の日には、報道はされずとも、多くのアスリートたちが子供たちに夢を与えていることでしょうか。

内海哲也ランドセル基金:
http://www.kuraray.co.jp/release/topics/2011/111220.html
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