ギャンブル依存症は病気だと頭では理解していたつもりだったが、甘かったようだ。水原一平容疑者が違法賭博を始めた2021年9月から2年余りの間に1万9千回、負けは実に4千万ドル(約62億円)に達し、大谷翔平の銀行口座から1千6百万ドル(約25億円)を盗んでいたことが判明した。新庄剛志もかつて22億円を騙し取られたという話が飛び出して、野球選手の金銭感覚には驚かされるし、一平容疑者は狙われたのだろうが、桁が違い過ぎて俄かに想像を絶する。
東洋経済の記事によると、ギャンブル依存症(病的賭博)は医学的には脳の機能異常(刺激を受ける脳内報酬系の回路が鈍感になっているため、より強い刺激を求め、行動をコントロール出来なくなる)と考えられ、WHOも精神障害と認定しているそうだ。その特徴は、興奮を求めて掛金が増えて行く、止めようとしても上手く行かない、ギャンブルしないと落ち着かない、負けたお金をギャンブルで取り返そうとする、ギャンブルのことで嘘をついたり借金をしたりする、と、まるで今回の一平容疑者の陥った状況を代弁しているかのようだ。そんな依存症の疑いがある人が日本に3.6%もいるというから驚く。学生時代の40人クラスに1人はいた計算になる。しかもアメリカやフランスはその二分の一から三分の一というから、更に驚く。一体、日本人って…
借金の肩代わりや尻拭いはイネーブラーと言われ、依存症がより深刻になる可能性が高いから、避けるべきで、寧ろ本人には「底つき体験」をさせることの方が真の手助けになるという。落ちるところまで落ちないと、「回復したい」「治療を受けたい」と思うようにはならない、と。翔平に25億円もの借金が出来た一平容疑者も、かくあって欲しいと思わざるを得ない。
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