kazusaya、ハム・ソーセージの工房から

ハム・ソーセージ工房kazusayaのブログです スモークチップの香り漂う工房から、ハムやソーセージや、日常の話あれこれ

林SPF豚の元へ

2009-10-21 09:10:57 | 林SPF豚
昨日お知らせしましたとおり、わたくし、行ってまいりました。

場所は千葉県香取郡東庄町…いわゆる、下総(しもうさ)、のどかな、山間の町です。
この町の方は、養豚を行っている方が多く、見渡す限り、豚舎か田んぼ(千葉といったら、コシヒカリ)という風景です。

人間と一緒で、のどかな場所で育つ豚は、ストレスを感じることが少ないと聞きます。

さて、Kazusayaで近頃「違う顔」のハムと、話題!?の、その、豚さんたち。
いったいどんな豚なのでしょう…?



出荷間際の林SPF豚です。12の養豚家さんが組合を作り、もう40年も「林SPF豚」を育てております。現在の養豚家さんたちは2代目、3代目の方。(若い方もいらっしゃいます)



防護服に身を包み、特別に、林SPF豚の豚舎に案内していただきました。(一般の方は、勿論入ることは出来ません)
ここは、林SPF豚の中でも、いちばん古い豚舎ですが、とても清潔。


豚舎に流れてくる音楽それはなんと、「モーツアルト」
クラシックを聞かせると、豚さんたちは、リラックスして、豚舎で過ごすことが出来るそうです



寝転がっている豚がいるでしょ?
これはリラックスしている証拠です。ストレスが少ないことが、いい豚になる条件でもあります。
でも、豚は人懐こい性格なので、人が来ると、こうして、寄ってきたりもします(かわいい



餌は、さらっとしています。顆粒の、SPF専用の餌です。食べやすいそうです。



こちらは、生まれたばかりの「赤ちゃん豚」
お母さん豚は、宮城県のSPF専用農場で育てられた母豚が、林SPFの全ての豚舎に送られます。
お母さん豚は1年に2度出産。ここの豚舎では50頭のお母さん豚がいました。
このお母さん豚は、子供を生むためだけに存在するので、商品になることはありません。したがって、とても大きい豚です。(150キロくらい)



この大きな豚は、お父さん豚。いわゆる種豚。240キロほどあるそうです
でっぷり、大きい身体で、寝転んでいるでしょ?
勿論ここにも、モーツアルトが流れていて、リラックスしていました。
この種豚が、生まれてくる子豚の肉質を左右するのです。
林SPF豚は、「赤身は勿論のこと脂まで美味しい」のは、この、でっぷりした種豚に理由があるようです。



生まれて2ヶ月くらいの子豚たち。



4週間ころまでは、お母さんのそばで、おっぱいを飲み、育ち、その後、お母さんと離れて、この「子豚の部屋」に入っていきます。
緑の部屋には、おがくずが敷き詰めてあり、そこで寝転び、部屋の外にはオープンテラスが有り、子豚たちは、そのテラスで遊んだり、餌を食べたりするそうです

段階を踏んで、健康に、安全に、育てられ、115キロほどになったら、出荷されていきます。

豚舎見学の後、林SPF豚の養豚家さんたちと共に…。



ちょっと、緊張されていますが、約1時間あまりの「顔あわせ」でしたが、楽しい時間を過ごさせていただきました

だって、こんな機会は滅多にありません

ご自分たちの、手塩にかけて育てた豚が、こうしてご縁あって、さいたまのKazusayaという小さなハム・ソーセージ工房で、ハムやベーコン、ソーセージになっていく…。

どんな人が、作っているの?

それは、相互の思いでもありました。

真面目に、40年研究してきたこの林SPF豚を、育てている養豚家さんたち。
母豚や種豚、餌、全てにこだわって、仕事をされている方がたでした。

※実は昨日、養豚家サンたちにも、このブログのこと、お話してきました
林SPF豚の養豚家サンたちも、きっとブログ、ご覧になられているでしょう。
消費者の声も、ブログを通してお届けしたいと、思ってます!

昨日、林商店さんへ行ったことで、少しでも、その距離が縮まって、お互い切磋琢磨していけたらこんなすばらしいことは無いと、思います。
(皆さん、昨日は大変お世話になり、ありがとうございました。)

さて、今日から、Kazusaya、通常営業
林SPF豚のソーセージ、たくさん作る予定です!

よろしくお願いいたしま~す!(急がなきゃ


(追記)SPF豚についての詳しい解説は「林SPF豚」のHPを是非、ご覧になってみてください 後ほどブックマークしておきます。メルマガも発行していますよ~

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4 コメント

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何やら思い出すのが… (さんずい)
2009-10-22 23:36:57
ドナドナ。うわ~~

とはいえ、私も自分で餌やった鶏をあとでシメて、
血抜きの手伝いもしたことありますから、
ひいたりはしませんけど。
(父の実家で)



深刻ぶるつもりはありません。
口に入るものが、
健康に育ってきたものかどうかを知るって
大切ですよね。
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さんずいさんへ (kazusaya misako)
2009-10-23 06:54:49
命あるものをいただくから、「いただきます」ですよね。

わたしたち消費者(わたしは加工者でもあるのだけれど)の口に入るものの、生産者のお顔や、生産工程は、加工をするならば、知っておかねばならないと、思い、見学させていただきました。

「ここの豚なら、安心!」

という思いを新たににて、帰ってきました。


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お疲れさまでした (ルドルフ)
2009-10-23 17:33:37
お疲れさまでした。

私も小売り業にたずさわっていますが、問屋さんとのお付き合いだけでなく、生産者さん(メーカーさん)との信頼関係は大事にしてます。
作り手の『顔が見える』商品と、海外からの輸入品(粗悪なモノの場合もあり…)では、お客様におすすめする時点で“気合い”の入りかた、違ってきますから…。

メーカーの倉庫とか、工房なんかも覗いて、職人さんと話したりすると、『ここの商品、どんどん売りたいな~』って、自然と思うようになるし…。

だからカズサヤさんが林商店の皆さんを訪ねていって、取材したり、会議に参加したり…、その気持ち、すご~くよくわかるの

そしてブログ読者さんたちにそういう情報を公開してくれるなんて…、ありがたいわぁ


『林商店さん』っていうから、個人商店さんかと思ったら、結構大勢の『組合さん』なんですね。やっぱり『安定供給』の観点からも規模はそれなりの方が安心だし、なにより“環境”が素晴らしいですね

モーツァルトの曲が流れて、ストレスのない環境。食べやすい餌、オープンテラス…。至れり尽くせりですよ。ここで育った『原材料』なら安心・安全、間違いなし

あ、もちろん、カズサヤさんは林商店さん以外の原材料も使ってますでしょ?
でも、その『目』で厳選した材料のはずだから、他の養豚場の原材料だって、いい加減なものは選んでないはず

今回のレポートでカズサヤさんの“原材料に対するこだわり”を、すべて見させていただいた…って気持ちです。
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ルドルフさんへ (kazusaya misako)
2009-10-23 22:49:17
ありがとうございます

やはり、「素材(原材料)に対するこだわり」って、加工屋なので、いちばん大事だと思ったんです。

挽肉にしちゃうんだから、なんだっていいーーなんて気持ち、全く無いからね!

加工にするから、やっぱり、「素材(原材料)」を、自分の目でも知っておきたいし、お客様にも見せるべきだと、思いました

そう、そして、12の養豚家さんたちが、「量より質」という共通の考えの下、清潔な豚舎で安心・安全・健康な豚を大事に、大事に、育てている…ということが今回わかって、こちらも一層、良いもの(商品)作っていこう!と、いう気になるのですから…ね

今工房で使っている他のどの豚、牛肉や鶏肉もはっきりと「どこの牛(豚・鶏)」と、いえますよ。

だって、Kazusaya、75年間、素材にこだわる「伝説の(!?)肉屋」でしたからね!詳しくは「グランヴァン 松澤屋」さんの、ブログを見てね!

ルドルフさんも、小売業の方なんですね!
きっと、ステキなお仕事、しているんでしょうね
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