保健福祉の現場から

感じるままに

認知症の進行予防

2012年04月24日 | Weblog
先日、認知症治療に関する講演会があった。講演の大半が日本神経学会の「認知症疾患治療ガイドライン2010」(http://www.neurology-jp.org/guidelinem/nintisyo.html)についてである。保健福祉関係者も認知症の最近の新薬;「メマンチン(メマリー)」(http://www.okusuri110.com/dwm/sen/sen11/sen1190018.html)、「ガランタミン(レミニール)」(http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1190019.html)、「リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン)」(http://www.okusuri110.com/dwm/sen/sen11/sen1190700.html)のことは知っておかなければならない。「認知症は原因不明で治療法がない」という時代ではない。そういえば、2月の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/dl/20120220_01_05.pdf)p75~で認知症疾患医療センターについて、平成24年2月1日現在、40道府県、10指定都市の146か所設置されているという。認知症は適切な治療が行われれば、入院・入所を減らせることをもっと普及する必要がある。さて、新たな医療計画(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/)では、精神疾患の医療体制が位置づけられるが、その中で認知症に関して、①認知症の進行予防、②専門医療機関へのアクセス、③地域生活維持、④BPSDや身体疾患等が悪化した場合に分け、それぞれの目標、医療機関に求められる事項等を作成することになっている(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_a-3.pdf)。計画の策定・推進にあたっては、「精神症状等を有する認知症患者に係る退院支援パス等の地域連携の推進に関する調査事業報告書」(http://www.japsw.or.jp/ugoki/hokokusyo/20120331-pass.html)や「精神疾患の医療計画策定支援ページ」(http://www.ncnp.go.jp/nimh/syakai/2012/03/iryo-keikaku/index.html)も参考にしたい。認知症に関しては、平成32年度を達成時期として、「新たな入院患者について50%が2ヵ月以内の退院」という目標が提案されている(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001nyoe-att/2r9852000001nyts.pdf)が、これは精神科病院に入院している認知症高齢者が多いからである。そして、昨年度までに各市町村で実施された「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/hokenjigyou/05/dl/niizucyousa.pdf)の結果をみれば、認知症リスク高齢者が非常に多いことから、認知症の進行予防を強力に推進すべきと感じる。無論、薬だけではない。認知症の進行予防は介護予防(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index.html)の柱の一つである。健康長寿ネット(http://www.tyojyu.or.jp/hp/page000000300/hpg000000255.htm)では、認知症に対する非薬物的療法(回想法、リアリティオリエンテーション、音楽療法など)が紹介されているが、身近な場での展開を期待したいところである。生活機能チェック(http://www.tyojyu.or.jp/hp/menu000001000/hpg000000954.htm)も常識にしたい。
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