保健福祉の現場から

感じるままに

抗原検査キット

2020年08月17日 | Weblog
8.17読売新聞「抗原検査で集団感染拡大なしと判断、PCR検査で10人超の感染判明」(https://www.yomiuri.co.jp/national/20200817-OYT1T50005/)。<以下引用>
<名古屋市立緑市民病院で14日、これまでに22人が新型コロナウイルスに集団感染していることが明らかになった。発表によると、市病院局は当初、感染が疑われる282人に行った抗原検査で「これ以上の感染はない」と判断していたが、市の保健センターの指導でより精度の高いPCR検査を実施したところ、10人超の感染が判明したという。愛知県内ではこの日、88人の感染が確認された。県所管分28人のうち、一宮市の70~80歳代の男女3人は市内の高齢者施設の利用者と職員で、この施設の関連は計16人となり、県は新たなクラスター(感染集団)に認定した。豊橋、岡崎、豊田の中核3市では計10人の感染が確認された。一方、県は14日、重症患者向けの病床を新たに10床増やし、計70床にしたと発表。これまで766床としていた県内の病床数が14日現在で791床以上になったことも明らかにした。>

8.17朝日新聞「コロナ抗原検査 広がらぬのは「偽陰性」出やすいから?」(https://www.asahi.com/articles/ASN8H2VZLN8BULBJ00B.html?iref=com_apitop)。<以下一部引用>
<新型コロナウイルス感染症の診断には、PCR検査だけでなく、抗原検査も使える。抗原検査はPCR検査に比べて早く結果がわかる上、「簡易キット」なら手軽に検査できる。だが、実際にはあまり使われていない。検査の拡充が求められている中、なぜ広がらないのか。30分で結果判明 抗原検査はウイルスに特徴的なたんぱく質をみつける検査で、インフルエンザの診断でも使われている。新型コロナでは、鼻の奥のぬぐい液を調べる手のひらサイズの「簡易キット」と、専用の装置を使い、唾液(だえき)でも調べられる「定量検査」がある。PCR検査の場合、結果が出るまでに数時間はかかるが、抗原検査なら30分ほどですむ。費用も3分の1ほどだ。3~4月に新型コロナの感染が拡大した際は、「症状があってもPCR検査が受けられない」「海外に比べて件数が少ない」などの批判が相次いだ。厚生労働省は5月に富士レビオの簡易キットを、6月には同社の定量検査用の試薬を承認した。8月11日には、デンカの簡易キットも承認した。「偽陰性」が出やすい? 厚労省によると、8月初めの時点での検査能力は、PCR検査が約5万2千件。抗原検査は簡易キットが約2万6千件、定量検査は約8千件だという。だが自治体により検査数の発表方法が異なるため、実際にどのくらい検査が行われているのかははっきりしない。検査数が5500件を超える日もある東京都の場合、7月の抗原検査の件数は最多でも600件ほどだった。総検査数に占める割合は増えているが、同月末時点で約1割にとどまる。>

PCR検査(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html#h2_free1)、抗原検査(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html#h2_free2)、抗体検査(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html#h2_free3)の特徴を理解する必要がある。通常、抗原検査は接触者検査には利用しないであろう。5.13「SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン」(https://www.mhlw.go.jp/content/000630270.pdf)のp2「無症状者への使用については、無症状者では検査前確率が低いことが想定されることから、現段階において、使用は推奨されない。当面は、PCR検査と抗原検査を併用して使用。なお、緊急入院を要する患者で症状の有無の判断が困難な場合については、症状があるものと判断される。」とあるように、抗原検査は救急現場などで行われているであろう。8.7「新型コロナウイルス感染症に関するPCR等の検査体制の更なる強化について」(https://www.mhlw.go.jp/content/000657888.pdf)p3「迅速な診断が可能な抗原検査キットを医療機関など必要な検査の現場に常備しておくことも有効であるので考慮いただきたい。」とある。8.3AERA「東京都医師会・尾崎治夫会長が激白「国民の命が侵されるならば、たとえ安倍総理でも意見する」」(https://dot.asahi.com/aera/2020081100008.html)の「私が心配しているのは、秋からのインフルエンザの感染拡大だ。その時にコロナが流行するのが一番怖い。インフルエンザとコロナが同時に流行すれば、今度こそ医療は崩壊する。」(https://dot.asahi.com/aera/2020081100008.html?page=3)は全く同感である。かかりつけ医療機関でも抗原検査キットが常備されても良いかもしれない。但し、8.5日本医師会「新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大を見据えたPCR 等検査体制の更なる拡大・充実のための緊急提言」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20200805_1.pdf)p2「地域・外来検査センターや医療機関等が保険診療としてPCR等検査を⾏う場合であっても、都道府県等との間で⾏政検査に係る委託契約(個別契約、集合契約)が前提となっている。この⾏政検査の委託契約の締結により、医療機関等はPCR等検査の実施料や検体検査判断料について、公費による⽀払いを受けることができる。この運⽤に対し、各地域からは様々な問題が挙げられており、現在のPCR等検査の⾏政検査の枠組みを維持しながら、検査能⼒を向上させることは、限界に達している。」は認識したい。政府・専門家の「受診抑制、検査抑制、早期治療抑制」(https://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/a966cadf2b8b37e60e0c1708324db366)(https://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/79cf28f5a957cd09718cfee52921b25c)は変わるであろうか。
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