保健福祉の現場から

感じるままに

O157

2005年11月03日 | Weblog
今年10月、香川県の2ヵ所の老人施設におけるO157集団感染が報道された(香川県HPで公表http: //www.pref.kagawa.jp/kocho/hodo.shtml)。2施設の患者からの菌は遺伝子パターンが一致しており、共通感染源であ る。また、検食(調理済食品)検体からもO157が検出されている。いったい感染源は何であろうか。地元の保健所では食材を遡って調査していると思うが、 ぜひ解明してもらいたいところである。しかし、今回の事例は香川県内だけのものではないかもしれない。香川県をはじめ、全国から国立感染症研究所に O157検体が送付されているはずであるが、全国での散発・集団感染事例との菌の遺伝子パターン解析が待たれるところである。これまで国立感染症研究所の 解析では、全国のO157散発事例において同一の遺伝子パターンが度々みられていたはずであるが、感染源の特定に至った事例はまれであったように感じる。 食品流通が広域にわたっている現在、感染症・食中毒の感染源追及は一つの自治体だけでは限界があり、感染症法(http: //www.ron.gr.jp/law/law/kansensy.htm)第15条2項、食品衛生法(http://law.e- gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO233.html)第60条等に基づく国の役割を期待したいところである。はたして普遍的な食 材(例えば牛糞汚染の生野菜)が感染源である可能性はないのであろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする