撮れたて箕面ブログ

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被災地支援に派遣された職員からのレポート

2011年04月20日 | こんなことがありました!

4月9日(土曜日)から16日(土曜日)までの8日間、岩手県大槌町の支援に派遣された箕面市職員2名の報告です。

3月30日(木曜日)の「現地レポート」でも現地の惨状は報告されていますが、その場に実際に立つと、胸が締め付けられる痛みを感じます。大槌町の場合、地震の被害もあったのでしょうが、それを覆い隠してしまうほど津波の被害がひどく、3月11日以前のまちの様子を全く想像できません。また、わずかな高低差で、津波に襲われ建物が全くない地域と津波の難を逃れ全く以前と変わりないように見える地域に、明確に二分されていることが印象的でした。
瓦礫の撤去はまだまだ進んでおらず、埃などもひどいため、マスクが必需品でした。しかし、震災から1カ月が経過し、電気・水道などのライフラインや道路の復旧は着実に進んでいました。救命活動、支援物資の配送などの役割を担う、災害時における道路の重要性を特に再認識しました。

 

私たち箕面市の職員は、高槻市の職員とともにグループを組み、自宅や親族の家に避難している人たちの情報をデータ化し、地図に転記したほか、仮設住宅の希望調査票をデータ化し、ニーズの把握を行いました。
私たちは土地勘が全くありませんでしたので、住宅地図との「格闘」でした。また、町内を移動するときにも地図が欠かせず、いざというときのために、様々な縮尺の地図を用意し、共有する必要を感じました。

大槌町の避難所では、おおよそ衣・食は充実しているように見えました。しかし、あくまで「寒くない」や「食べ物がある」レベルですので、栄養が偏り、ビタミンやミネラルなどが不足しがちです。また、プライバシーも確保されていない状況が殆どです。気丈に振る舞われている被災者が多いのですが、心身ともに疲労が蓄積されているはずです。色々な課題もありますが、仮設住宅の建設など、早急に対応する必要があると思います。
また、自衛隊の働きの凄まじさには驚きました。冒頭に申し上げた「道」づくりにおいてもそうですし、物資の配送、入浴所の開設などの避難所運営の支援も、非常に効率的で効果的に行われていました。避難所をはじめとして、被災地の多くの場所で自衛隊に対する信頼と感謝の声を聞きました。


支援物資を保管する大テント


自衛隊が開設した入浴所にて

私たちがいる間に、仮設の町役場が完成しました。色々なところから集まった不揃いの机や椅子を運び込みながら、大槌町の一日も早い復興を願わずにおれませんでした。
住民票の発行も始まりました。しかし、もともとのおよそ三分の一の職員が亡くなったり行方不明であることから、住民票の発行や戸籍事務に精通した職員の数が不足しておられました。今後は、そういった窓口業務に従事した経験のある職員の派遣が必要であると思います。
いくら支援したいと熱い気持ちをもって現地入りしても、支援される側のニーズに応えられなければ、何の意味もありません。日々刻々と変化する現地の情報が迅速に集約され、支援する側と機動的にマッチングできる仕組みづくりが必要だと思います。



毎日、毎日、少しずつであっても復興への取り組みは進んでいます。
職員派遣においても、短期から中長期に切り替わり、じっくりと腰を据えた支援体制になりつつあります。支援する側も支援される側も頑張りすぎず、そして諦めることなく取り組むことが大事だと思います。
1週間という短期の派遣で私たちができたことは、本当にささやかなことでした。これからも大したことはできないと思います。しかし、それでも、引き続き復興のお手伝いをしていきたいと思います。

そろそろ東北でも桜が満開になるころです。みんなの思いが花開き、一日でも早く復興できるよう祈っています。


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