常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

忘れる読書

2024年02月26日 | 読書
朝方、深い霧であった。10時ころになって霧が晴れ、千歳山の雪景色が見えた。夏日のような気候のあとに、厳しい寒気が入ってくる。寒暖差ギックリ腰というものがあるらしい。重いものを持たなくても、15℃以上もの寒暖差だとギックリ腰の症状が出るらしい。経験したことのないような異常気象が何をもたらすか、なかなか想像するのも難しい。昨日、本屋に行って落合陽一『忘れる読書』を買ってきた。高齢者にとって、読むかたはしから何を読んだのかを忘れてしまうのは切実な問題だ。もう10年以上も前になるが、同級会で友だちの述懐を聞いたことがある。「いやあ、夕べ読んだ本の内容を次の日には全部忘れているんだよ。」

落合の『忘れる読書』はこのような杞憂を払拭してくれる。落合は読後に残った知識や考えをざっくり頭の片隅にしまいこんで置くだけでいいと書いたあとこんな風に記している。
「私自身は昔から、本は気楽に読んで、一度は忘れるということを繰り返してきました。今ではむしろ、「忘れっぽい」ことが強みだと思うようにしています。本全体の10%ぐらいが頭に残るのちょうどいい、というのが私の感覚です。」

こうした読書をくり返しているうちに、潜在意識に残ってふとした折にその断片が記憶に浮かんでくる。そこに新たなひらめきが降りてくる。これが忘れる読書の利点だと書いている。
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