goo blog サービス終了のお知らせ 

常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

カサブランカ

2022年07月18日 | 
昨年、球根を求め、ベランダの鉢で咲かせたカサブランカ。球根を掘り出すこともせず、そのまま放置していたら、今年は2本の樹になり、11個の花芽をつけた。小さかった花芽が次第に大きくなり、花をさかせそうになってから、待つ時間は長かった。今日は咲く、といってから5日。今朝になってやっと2輪が芳香とともに大きく開いた。花にはいつも人の思い出がつけまとっている。一昨年、亡くなった妻の同級生が、この花を好み、この時期になると切り花を届けてくれた。真っ白で無垢、奉公を放つカサブランカは花びんに差されて、部屋の主人公になった。

その人が亡くなり、その思い出にと、植えたカサブランカ。晩年の、子どもに帰ったような笑顔が目に浮かんでくる。

ためてゐし言葉のごとく百合ひらく 稲垣きくの

牧野富太郎によると、白花の百合は中国の特産で日本にはないとのことである。地下の球根に多くの鱗片が層をなして重なっているために、百合と呼ばれるとのことだ。この鱗片は葉の変形したものであり、地中で養分を蓄えるので人の食用にもなっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする