常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

千歳山

2022年07月25日 | 登山
開放した窓から色々な生きものが入ってくる。今朝は蝉。暑いのに比べて、蝉の鳴き声が聞こえないと思っていたが、玄関先の観葉植物にもぐるようにしていた。手にとってみると、羽を振るわせて鳴きそうな様子だが、本来の声は出ていない。手を離すと勢いよく空へ飛び去った。

思い立って千歳山に行く。あの事故以来実に2か月ぶりだ。誰のサポートも受けず、一人で登るのは意外に勇気を必要とする。麓の駐車場はすでの満車状態で、一台分だけが空いていた。階段を登り始めると、蝉のジーという声が聞こえた。階段をしっかり時間をかけて登る。ここで心拍を抑えることが肝心だ。後ろから次々に追い越して行く。高校生ぐらいの少年がテーシャツ姿。背中には「男の修行」と題する詩が印刷されている。
この時期、毎年咲くキキョウの株に来た。今朝、開いたばかりの花が美しい。蕾がたくさんついているので、これからしばらくこの花が楽しめそうだ。しばらく山を遠ざかると、やはり足はスムーズに出ない。それだけ筋力が落ちているということか。月山を登ったときよりも、石の山道が、足を置く場所の判断を求めてくる。

大きな虫取り網を持った初老の男性が登ってきた。「蝶をとるんですか」ときくと、「小さなものよ」と笑顔で答えた。しばらくぶりの千歳山で、少し話ができることがうれしい。
その上はヤマユリが咲いていた。翁山はさぞ花盛りと思いながら、ユリに癒されて登る。心拍数は頂上直下の辺りで140を超える。脚の疲れはそこそこある。持参した水を飲みながらだが、汗が吹き出すような蒸し暑さ。

下山はさらに慎重になる。脚を回復させるには、一歩ずつ、と肝に銘じているがまさに思い描いたような歩きになった。若い一団が駆け下りていく。元気な姿をみながら、みじめな自分の歩き。蝉はまだ鳴かない。タイムを見ると、笑ってしまうほど時間がかかっている。夏はもっと早朝に行くべきか。
ブックオフから買った本。森俊憲『読む筋トレ』、笹沢信『藤沢周平伝』。


コメント
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