映画『サムライマラソン』予告
☆・・・なんか知らないけど、メチャ面白かった。
幕末…、黒船の来航に危機感を抱いた安中藩藩主が、江戸の太平に身体を鈍らした藩の武士達を鍛え直すべく、遠足(とおあし:マラソン)を企画するのだった。
しかし、江戸は、その平安を維持すべく、少なくない数の間者を全国に放っており、安中藩の遠足は、幕府転覆を謀る動きと解釈されるのだった。
かくして、マラソンと、幕府の藩主暗殺団の行動が平行して描かれる。
多くの参加者の動向がバランス良く描かれ、これもまた「グランドホテル」形式だ。
私は、昔の映画『キャノンボール』を思い出した。
マラソンの行程は、15里とか言ってたかな。
とある神社まで行って帰ってくる、途中に関所がある。
私は、映画内における「位置関係」を非常に重視していて、『ダイハード』1作目などは、舞台となる高層ビル内の位置関係の描き方が秀逸だった。
スピルバーグや宮崎駿も、場の描き方が非常にうまい。
この作品も、マラソンコースを丁寧に描けば、もっと素晴らしい作品になったはずだ。
だが、雑だった!
惜しい作品になってしまった。
しかし、佐藤健の押さえた演技、「男前」の小松菜奈、竹中直人のいぶし銀の笑い、見どころはたくさんあります。
それから、音楽が凄く良かった。
日本人作曲家じゃないみたいだな。
(2019/03/05)