☆監督が『ハムナプトラ』シリーズの人だそうで、面白いのだろうけど、A級アクション作品には成りきれない匂いがプンプンしているのだが、さて、どうであったか?
なお、腐女子の姪っ子と観に行ったのだが、「腐」故に、姪っ子は声優へのこだわりが大きく、今回は吹き替え版で見た。
ちなみに、私は映画好きとしては言語道断ではあるが、あまり洋画鑑賞における「字幕版」へのこだわりはない。
特に、特撮がビシバシの作品は、吹き替えのほうが画面に集中できるのでいい。
・・・と、言いたいのだが、実際のところ、字幕版のほうが、字幕スーパーと画面に「もの凄く集中」するので、そこにおける脳への負荷が、心に深く残ったりもするんだよね。
◇
意外に…、と言うか、かなり面白かった。
この感触は、確かに『ハムナプトラ』シリーズと似ている。
見た直後は、その、破綻のない、堅実な、盛り沢山な内容の作りに感心してしまうのだ。
が、しばらく経つと、その平均的な起伏のなさに、何とも平坦だった印象を抱かされ、評価が「凡作」へと移行していく。
それは何故かと考えると、アクション映画を印象付ける「燃える(萌える)もの」が、この作品にはないからかもしれない。
全てのシーンが平均的に面白いのだが、突出したものがないのだ。
一つ挙げれば、この物語には、<G.Iジョー>チームたちが命を落とす緊迫感がない。
中盤の、パリ市外を舞台にした大アクションがあり、ここでは、<GIジョー>チームの特殊スーツを着込んだスピーディーなアクションがある。
スピーディーなアクションを高速に見せるためには、それ相応の表現技術が必要であり、私は、この作品において、非常に斬新な、『マトリックス』や『ソードフィッシュ』などとはまた異なった表現技術を見せられ、非常に感心させられたのだが、
同時に、主人公たちに、けして命の危険がない緊張感のなさも感じた。
「自分の身を投げる」かのような捨て身チックな動きや、パリ市外の通りを行き交う車両の破壊の数など、ハンパじゃない魅力を感じもしたのだが・・・。
クライマックスの戦いは、それはもうスケールが大きく、私は、その陸海空での戦いに感心したのものだが、悲しいかな、そこには全く緊迫感がなかった。
描写に、ネチっこさがない。
完全にデジタライズされた、血の通わないクライマックスがそこにあった。
そこにおいての部分部分でのアクションは、もはや、記号体でしかない。
心からの手に汗握るアクションなどは望むべくもないものだった。
◇
ただ、見過ごせない長所も多数ある。
敵味方問わず、メインの役柄の来歴をちゃんと描いている点だ。
おそらく、この作品、アクションだけならば、一時間半の作品であっただろうが、敵味方問わず、キャラクターたちの過去をヴァラエティ豊かにちゃんと描いているので、個々の役柄に愛着が湧くのである。
また、それが、いかにもアメコミのキャラクターの如く、一人一人で一枚看板を張れるかのごとき個性を発揮する。
「コマンダー」とか「デストロ」「ザビタン」「ストームシャドー」など、『バットマン』の「ジョーカー」や「リドラー」「ペンギン」みたいなイメージを醸す。
だが、同時に、どちらかと言うと、玩具キャラクターに過ぎない<G.Iジョー>チームなので、そのアメコミ的な語り口が鼻につく感じもある。
◇
<G.Iジョー>基地などは、あまりにもケレン味あり過ぎて、B級風味がたっぷりであったが、あのような描写は、私、好きである。
また、冒頭に、安易にナノ兵器が悪の組織コブラに強奪されるのではなく、いったん、<G.Iジョー>基地に確保された後に、「安易」に強奪されるという捻った展開は良かった。
更に、その強奪されたナノ兵器だが、そのまま使用されるのではなく、どこかの研究所の加速器みたいので実用化されると言うプロセスを踏むのにもリアルが感じられた。
ただ、加速器(なのか?^^;)の中で、ナノ兵器のカートリッジそのものがクルクル回転している図を見せられると、この作品自体の「B級」具合が「確信犯」であることが分かる^^;
主人公デュークは、悪の組織コブラの女幹部バロネスの元恋人なのだが、その悪女然とした恋人が、最期の最後で、やはり主人公を見捨てられないという展開は、私には好感が持てた。
また、パリのパートで、逃亡するバロネスが、逃げ込んだ先のエレベーターで居合わせた女の靴を見て、「あら、いいの履いてるじゃない」と言うシーンがあるが、こういった一言で、私は途端に、その役の性格が垣間見られ、思い入れが深くなってしまう。
いいセリフだったと思う。
そこから、私は、やや薹が立った印象のバロネスが魅力的に見えてしょうがなかった。
◇
それから、イ・ビョンホンのファンに朗報!
ストームシャドーは、因縁の対決でスネークアイズに仕留められたが、死体があがっていないので、多分、続篇に復活して出てくるので安心してくれ^^;
(2009/08/09)
なお、腐女子の姪っ子と観に行ったのだが、「腐」故に、姪っ子は声優へのこだわりが大きく、今回は吹き替え版で見た。
ちなみに、私は映画好きとしては言語道断ではあるが、あまり洋画鑑賞における「字幕版」へのこだわりはない。
特に、特撮がビシバシの作品は、吹き替えのほうが画面に集中できるのでいい。
・・・と、言いたいのだが、実際のところ、字幕版のほうが、字幕スーパーと画面に「もの凄く集中」するので、そこにおける脳への負荷が、心に深く残ったりもするんだよね。
◇
意外に…、と言うか、かなり面白かった。
この感触は、確かに『ハムナプトラ』シリーズと似ている。
見た直後は、その、破綻のない、堅実な、盛り沢山な内容の作りに感心してしまうのだ。
が、しばらく経つと、その平均的な起伏のなさに、何とも平坦だった印象を抱かされ、評価が「凡作」へと移行していく。
それは何故かと考えると、アクション映画を印象付ける「燃える(萌える)もの」が、この作品にはないからかもしれない。
全てのシーンが平均的に面白いのだが、突出したものがないのだ。
一つ挙げれば、この物語には、<G.Iジョー>チームたちが命を落とす緊迫感がない。
中盤の、パリ市外を舞台にした大アクションがあり、ここでは、<GIジョー>チームの特殊スーツを着込んだスピーディーなアクションがある。
スピーディーなアクションを高速に見せるためには、それ相応の表現技術が必要であり、私は、この作品において、非常に斬新な、『マトリックス』や『ソードフィッシュ』などとはまた異なった表現技術を見せられ、非常に感心させられたのだが、
同時に、主人公たちに、けして命の危険がない緊張感のなさも感じた。
「自分の身を投げる」かのような捨て身チックな動きや、パリ市外の通りを行き交う車両の破壊の数など、ハンパじゃない魅力を感じもしたのだが・・・。
クライマックスの戦いは、それはもうスケールが大きく、私は、その陸海空での戦いに感心したのものだが、悲しいかな、そこには全く緊迫感がなかった。
描写に、ネチっこさがない。
完全にデジタライズされた、血の通わないクライマックスがそこにあった。
そこにおいての部分部分でのアクションは、もはや、記号体でしかない。
心からの手に汗握るアクションなどは望むべくもないものだった。
◇
ただ、見過ごせない長所も多数ある。
敵味方問わず、メインの役柄の来歴をちゃんと描いている点だ。
おそらく、この作品、アクションだけならば、一時間半の作品であっただろうが、敵味方問わず、キャラクターたちの過去をヴァラエティ豊かにちゃんと描いているので、個々の役柄に愛着が湧くのである。
また、それが、いかにもアメコミのキャラクターの如く、一人一人で一枚看板を張れるかのごとき個性を発揮する。
「コマンダー」とか「デストロ」「ザビタン」「ストームシャドー」など、『バットマン』の「ジョーカー」や「リドラー」「ペンギン」みたいなイメージを醸す。
だが、同時に、どちらかと言うと、玩具キャラクターに過ぎない<G.Iジョー>チームなので、そのアメコミ的な語り口が鼻につく感じもある。
◇
<G.Iジョー>基地などは、あまりにもケレン味あり過ぎて、B級風味がたっぷりであったが、あのような描写は、私、好きである。
また、冒頭に、安易にナノ兵器が悪の組織コブラに強奪されるのではなく、いったん、<G.Iジョー>基地に確保された後に、「安易」に強奪されるという捻った展開は良かった。
更に、その強奪されたナノ兵器だが、そのまま使用されるのではなく、どこかの研究所の加速器みたいので実用化されると言うプロセスを踏むのにもリアルが感じられた。
ただ、加速器(なのか?^^;)の中で、ナノ兵器のカートリッジそのものがクルクル回転している図を見せられると、この作品自体の「B級」具合が「確信犯」であることが分かる^^;
主人公デュークは、悪の組織コブラの女幹部バロネスの元恋人なのだが、その悪女然とした恋人が、最期の最後で、やはり主人公を見捨てられないという展開は、私には好感が持てた。
また、パリのパートで、逃亡するバロネスが、逃げ込んだ先のエレベーターで居合わせた女の靴を見て、「あら、いいの履いてるじゃない」と言うシーンがあるが、こういった一言で、私は途端に、その役の性格が垣間見られ、思い入れが深くなってしまう。
いいセリフだったと思う。
そこから、私は、やや薹が立った印象のバロネスが魅力的に見えてしょうがなかった。
◇
それから、イ・ビョンホンのファンに朗報!
ストームシャドーは、因縁の対決でスネークアイズに仕留められたが、死体があがっていないので、多分、続篇に復活して出てくるので安心してくれ^^;
(2009/08/09)
あのクルクル回るナノ兵器活性機は、『フラッシュダンス』のジェニファー・ビールスのダンスをモチーフとしております(嘘)
あのくるくる回ってるのも加速器って、んなあほな!って思いましたし。どう見てもそれただのターンテーブルだろ!と。(笑)
色んな方の記事を観て、突っ込み所を読んでは笑ってるんですが、今のところのヒットは「司ホーク将軍が驚くほど何もしていない!」ってヤツでした。