▼そこに描かれた「テーマの深み」なんてのは語らないで、超人バトルについて語りたい。
今回、スパイダーマンは、三人の悪行超人と戦う。
一人は、一作目で倒したグリーンゴブリンの二代目。
続いて、砂のモンスター・サンドマン。
更に、宇宙からの悪意の増殖者・ヴェノム。
初っ端から、因縁のグリーンゴブリンとのバトルが激しく始まる。
ニューヨークのダウンタウン、それでも立ち並ぶビル群の間隙を、超スピーディーに、両者は激突する。
「おいおい、最初からこんなに飛ばして平気なのかよ・・・。尻すぼみの物語は堪忍してくれよ」
私は思ったものだ。
この、グリーンゴブリン二代目の凄いところは、数いるスパイダーマン世界のモンスターの中で、唯一、精神異常ではあるが、「生身」の人間であることだ。
スパイダーマンもサンドマンもドク・オク(二作目)も、化学実験に巻き込まれた結果、超人としての力を得た。
ヴェノムは、宇宙生命体に寄生による超能力の発揮である。
しかし、グリーンゴブリン二代目だけは、ハイテク技術は駆使しているが、生身で戦うところが凄い(『ドラゴンボール』世界のクリリン的な存在^^;)。
最後に、頭を鉄管に打ちつけて、ノックアウトされる。
再出のモンスターは、初出のモンスターに比べ、影が薄いものだが、グリーンゴブリンは、力のこもったバトル演出で、楽しめた。
▼そもそも、グリーンゴブリン二代目のハリーは、スパイダーマンことパーカーの親友である。
一代目である父親の仇として、スパイダーマンをつけ狙うに至っていた。
こうして見始めると、きっちり終わっていたと思われた二作目が、三作目に繋がる問題点を幾つか残していたことに気づく。
一つは、このハリーとの因縁であり、
二つ目としては、彼女であるメリージェーン(MJ)が、パーカー=スパイダーマンを認識していると言う点だ。
物語は、クライマックスに向けて、ハリーとの物語的絡み、MJとの物語的起伏を丹念に描いていく。
それが、少々、かったるい^^;
スーパーヒーロー物なのだから、そこらの人間関係をもうちょい記号的に描き、スーパーバトルだけを痛快に見せて欲しい気もした。
その点、『X-MEN3』はよく出来ていた。
それに輪を掛けて、サンドマンの存在も、スパイダーマンの育て親との情愛に深く絡んでくる。
これは、一作目との繋がりだ。
育て親への愛ゆえに、スパイダーマンは、サンドマンに憎悪を燃やす。
そして、更に、寄生生物ヴェノムにつけ込まれ、ブラック・スパイダーマンと言う暗黒面へと足を踏み入れる。
ここらへんの物語の積み重ねは、クライマックスに向けて、必要なのだろうが、見ている私達には、いささかのストレスを貯めさせられる。
いまいち魅力的に思えないヒロインとの恋愛模様も丹念に描かれ、少々たるい^^;
このヒロイン役のキルステイン・ダンスト、数々の映評で「不細工」と言われる。
でも、私は、このスパイダーマンの世界では、これでいいのだと思う。
パーカー役のトビー・マグワイアも、けしてイケメンではない。
そこに、物語の「リアリティ」を見出すも良かろう。
▼さて、クライマックス!
ヴェノムとサンドマンは共闘し、MJを人質にし、スパイダーマンと決着をつけようと、摩天楼に罠を張り巡らす。
しかし、つくづく、「摩天楼」は使える舞台である。
作中で何度も繰り広げられる「超高層ビルからの自由落下中の戦闘」がある。
これが何度見ても、心地良く楽しいバトルなのである。
超高速の中で、スパイダーマンは、瞬間瞬間に決断し、窮地を乗り越える。
・・・しかし、ヴェノムに羽交い絞めにされ、巨大怪獣のようなサンドマンの鉄拳を何度も受ける。
スパイダーマン、最後の日か・・・。
そこへ、助っ人が現われる・・・。
かくして、1vs2の変則マッチは、2vs2のタッグマッチへ移行する。
まさか、私は、憎み合っていた「彼」が、スパイダーマンを助けるなどとは考えてもいなかったので、興奮した。
このような展開は大好きだ^^
『キン肉マン』の<超人バトルタッグトーナメント>篇での、ザ・マシンガンズ(キン肉マン・テリーマン)VS悪魔超人コンビ(アシュラマン・サンシャイン)戦を髣髴とさせるのだった^^
「彼」は、スパイダーマンへの憎悪を消し(許し)、
スパイダーマンも、サンドマンへの憎悪を消す(許す)。
憎悪を消す(許す)ことの出来なかったヴェノムは、自壊してゆくのだった。
PS.三作目で完結と言う噂だが、サンドマンが、良い退場をしていたことを考えると、まだ続編が出来そうだ。
グリーンゴブリン三代目は、「執事」に決まりでしょう^^
PS・2.一緒に行った二十歳の娘は、凄く喜んでいた。
私にとって退屈だった恋愛パートを、なかなか楽しんでいた^^
(2007/04/03)
今回、スパイダーマンは、三人の悪行超人と戦う。
一人は、一作目で倒したグリーンゴブリンの二代目。
続いて、砂のモンスター・サンドマン。
更に、宇宙からの悪意の増殖者・ヴェノム。
初っ端から、因縁のグリーンゴブリンとのバトルが激しく始まる。
ニューヨークのダウンタウン、それでも立ち並ぶビル群の間隙を、超スピーディーに、両者は激突する。
「おいおい、最初からこんなに飛ばして平気なのかよ・・・。尻すぼみの物語は堪忍してくれよ」
私は思ったものだ。
この、グリーンゴブリン二代目の凄いところは、数いるスパイダーマン世界のモンスターの中で、唯一、精神異常ではあるが、「生身」の人間であることだ。
スパイダーマンもサンドマンもドク・オク(二作目)も、化学実験に巻き込まれた結果、超人としての力を得た。
ヴェノムは、宇宙生命体に寄生による超能力の発揮である。
しかし、グリーンゴブリン二代目だけは、ハイテク技術は駆使しているが、生身で戦うところが凄い(『ドラゴンボール』世界のクリリン的な存在^^;)。
最後に、頭を鉄管に打ちつけて、ノックアウトされる。
再出のモンスターは、初出のモンスターに比べ、影が薄いものだが、グリーンゴブリンは、力のこもったバトル演出で、楽しめた。
▼そもそも、グリーンゴブリン二代目のハリーは、スパイダーマンことパーカーの親友である。
一代目である父親の仇として、スパイダーマンをつけ狙うに至っていた。
こうして見始めると、きっちり終わっていたと思われた二作目が、三作目に繋がる問題点を幾つか残していたことに気づく。
一つは、このハリーとの因縁であり、
二つ目としては、彼女であるメリージェーン(MJ)が、パーカー=スパイダーマンを認識していると言う点だ。
物語は、クライマックスに向けて、ハリーとの物語的絡み、MJとの物語的起伏を丹念に描いていく。
それが、少々、かったるい^^;
スーパーヒーロー物なのだから、そこらの人間関係をもうちょい記号的に描き、スーパーバトルだけを痛快に見せて欲しい気もした。
その点、『X-MEN3』はよく出来ていた。
それに輪を掛けて、サンドマンの存在も、スパイダーマンの育て親との情愛に深く絡んでくる。
これは、一作目との繋がりだ。
育て親への愛ゆえに、スパイダーマンは、サンドマンに憎悪を燃やす。
そして、更に、寄生生物ヴェノムにつけ込まれ、ブラック・スパイダーマンと言う暗黒面へと足を踏み入れる。
ここらへんの物語の積み重ねは、クライマックスに向けて、必要なのだろうが、見ている私達には、いささかのストレスを貯めさせられる。
いまいち魅力的に思えないヒロインとの恋愛模様も丹念に描かれ、少々たるい^^;
このヒロイン役のキルステイン・ダンスト、数々の映評で「不細工」と言われる。
でも、私は、このスパイダーマンの世界では、これでいいのだと思う。
パーカー役のトビー・マグワイアも、けしてイケメンではない。
そこに、物語の「リアリティ」を見出すも良かろう。
▼さて、クライマックス!
ヴェノムとサンドマンは共闘し、MJを人質にし、スパイダーマンと決着をつけようと、摩天楼に罠を張り巡らす。
しかし、つくづく、「摩天楼」は使える舞台である。
作中で何度も繰り広げられる「超高層ビルからの自由落下中の戦闘」がある。
これが何度見ても、心地良く楽しいバトルなのである。
超高速の中で、スパイダーマンは、瞬間瞬間に決断し、窮地を乗り越える。
・・・しかし、ヴェノムに羽交い絞めにされ、巨大怪獣のようなサンドマンの鉄拳を何度も受ける。
スパイダーマン、最後の日か・・・。
そこへ、助っ人が現われる・・・。
かくして、1vs2の変則マッチは、2vs2のタッグマッチへ移行する。
まさか、私は、憎み合っていた「彼」が、スパイダーマンを助けるなどとは考えてもいなかったので、興奮した。
このような展開は大好きだ^^
『キン肉マン』の<超人バトルタッグトーナメント>篇での、ザ・マシンガンズ(キン肉マン・テリーマン)VS悪魔超人コンビ(アシュラマン・サンシャイン)戦を髣髴とさせるのだった^^
「彼」は、スパイダーマンへの憎悪を消し(許し)、
スパイダーマンも、サンドマンへの憎悪を消す(許す)。
憎悪を消す(許す)ことの出来なかったヴェノムは、自壊してゆくのだった。
PS.三作目で完結と言う噂だが、サンドマンが、良い退場をしていたことを考えると、まだ続編が出来そうだ。
グリーンゴブリン三代目は、「執事」に決まりでしょう^^
PS・2.一緒に行った二十歳の娘は、凄く喜んでいた。
私にとって退屈だった恋愛パートを、なかなか楽しんでいた^^
(2007/04/03)