リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

前のめり

2020-07-19 05:39:01 | オヤジの日記

素人の言いたい放題 第1回(おそらく2回目はない)。

 

クラスター、オーバーシュート、ロックダウン、ソーシャルディスタンス、ステイホーム、ウィズコロナ、GOTOキャンペーン、東京アラート。

 

集団感染、爆発感染、首都閉鎖、社会的距離、家にいよう、コロナと暮らす、旅いこか、東京警報ではいけないのか。

 

カタカナを使って、政策をアピールする。しかし、中身はなし。新型コロナは、日本列島をだだ漏れ。

 

いい加減にホワイト。カープの滝のぼり。藪からスティック。焼け石にウォーター。寝耳にウォーター。一寸先はダーク。

ルー大柴氏の言葉の方が、私には耳にすんなり入ってくる。

お利口さん方は、その言葉が、自分のまわりにしか通じなくても気にしないんでしょうね。

お利口さん、お利口さん。

今に、トーキョーのホスピタルのドクターとナースがシステムダウンしてエマージェンシーでアウトオブコントロール、などとフリップ芸で言い出すかもしれない。

でも、本当にエマージェンシーを感じてるんですかね。

毎日フリップ芸をしているが、それはいつも曖昧な提案とおねがいだけ。要請しかない。ちょっと刺激的な言葉を使って、危機感を煽っているが、都民は「またか」と飽きてしまっている。

要所要所にグサっとささるような政策がひとつもない。具体策がないまま毎日の会見は終わる。そして、メデイアもそれに対して厳しい意見を言わない。今までの安倍政権への態度と同じだ。

予定調和、馴れ合いだ。

権力に弱いメディア。お利口さんだね。自己保身に一生懸命だね。

 

さらによくないのは、国民だ。

政治家が、「経済効果」「経済を回す」としつこく言うから、もう洗脳され始めている。

観光産業が枯渇し始めているからと洗脳されて、「旅いこか政策」を認め始めている。

政策は有効だろうが、今この時期じゃない。完全に間違えている。

なぜ、この最悪の時期にやるのだ。経済効果より、政府の本音は休業補償を出したくないだけではないか。人の命をないがしろにしている。

 

素人意見なのは分かっている。しかし、休業補償で経営者の負担を減らし、飲食業などの感染者対策などのサポートをし、それと同時進行で、感染源になっている新宿池袋の店員たち全員のPCR検査をしてローラー式に感染源を完全に絞り、ピンポイントで網を張ってウイルスを封じ込めるなどということはできないのだろうか。

日本より10倍の人口がある中国は、その種のことを簡単にやっている。

国によって条件は違う、は詭弁ではないだろうか。

日本政府は能力がないのか。医療機関に能力がないとは思えないが。

いま安倍内閣も都政もコロナ対策の失敗の尻拭いをしたくないから、さりげなく感染者のせいにしようとしている。

感染者を悪者にしようとしている。

しかし、まず最初の失態は緊急事態宣言をダラダラと先延ばしにしたことだ。東京オリンピックの延期が決まって、やっと宣言を出した。ゴテゴテ。

そして、宣言の解除は、ずいぶん早く出した。前のめり前のめり。

その結果が、今の状況だ。

 

後手後手前のめり前のめりは、決して最善策ではない。失策だ。

現実に増えている状況を姑息な洗脳で誤魔化されてはいけない。

数字は正直です。その正直な数字を見ないで、姑息な方便で数字をひっくり返すのが政治家だ。

「旅いこか政策」で、感染者が増えるかはわからない、という政治家や専門家がいる。

それはそうだ。だが、その詳細を精査して結果を予測するのが、政治家と専門家の仕事だ。

「わからない」は、仕事放棄だ。「わからない」は、政策ではない。

増える確率は、増えない確率より絶対に高い。

そのとき、「わからなかった」で終わっていいのか。「想定外だ」あるいは、「想定の範囲です」で終わって、誰が責任を取るのか。安倍晋三氏は今まで言葉では空虚に謝るが、実際に責任をとったことがないではないか。

 

悪いのは、国民や感染者ではない。政府だ。そこを間違えて洗脳されてはいけない。

 

付け焼き刃の東京除外の「GOTOトラブル」は、トラブルにしかならない。

国民を洗脳するだけの前のめりは、日本を決していい方向には導かない。

 

 

などとひとりで勝手に怒っていた金曜の夜、金沢に嫁いだ大食いのミーちゃんからLINEが来た。

「パピー、パソコンで会話しよ」

大食いのミーちゃんは、このブログにたびたび登場する。我が娘の中学からの大親友だ。中学3年から高校1年まで、訳あって我が家に居候をしていたことがあった。

米が大好きな子で多いときで、メシを3合食べる。もちろん、焼肉やラーメン、寿司、カレーライス、ハンバーグなども大量に食べる。気持ちいいくらいの食べっぷりだ。

それで体重は40キロ代後半を維持しているのだ。モンスターである。

結婚して、金沢の旦那の家で暮らし始めたころ、最初は人並みの量だった。しかし、ミーちゃんが遠慮しているのを感じた旦那の若チャマに、「普段通りに食べなよ。ミーらしくないぞ」と言われた。

ミーちゃんが大食いだということを知らされていた若チャマのご両親も「好きなだけ食べなさいよ。遠慮はいらないから」と言ってくれた。

嫁ぎ先は、野菜農家とニワトリ農家、スーパーマーケットをやっていた。食い物には困らない。

そこで、ミーちゃんは朝と昼は普通の食事を摂り、夜ごはんだけいつものミーちゃんに戻った。

その姿を初めて見たとき、ご両親の目はまん丸になり、鼻も口もまん丸になった。三まるである。

納豆10パック分を入れた器と大盛りの丼メシで、ご飯を3杯以上お代わりするのだ。もちろん他のおかずも食い、味噌汁もお代わりする。食べ物は、少しも残さない。

初めはビックリたまげたご両親も、食べ終わった頃には、拍手をしてくれたらしい。

「珍しい嫁が来た」と喜んでもくれたらしい。

 

パソコン画面で、突然ミーちゃんが言った。

「パピー、8月初めにパピーの家に里帰りしたいんだ。いいかな」

この危険な時期に来るのか。やめた方がいいんじゃないか(本当は来て欲しいけど)。

「だって、ゴールデンウィークも里帰りできなかったし、2泊3日くらいなら、どこにも出かけなければいいかなと思って。お義父さんも2泊3日くらいならいいかって、認めてくれたんだ。私たちが東京に行くことは、近所の誰にもわからないようにするからって」

若チャマも一緒に来るが、彼は杉並永福町の親戚の家に泊まって巣ごもり生活を送るという。

そこで、家から一歩も出ずに大学時代の友人と2人で「鬼滅の刃」と「キングダム」を読破するつもりらしい。

 

私は、娘に甘いバカおやじなので、いいよ、と答えた。

 

何か言われたら、俺が絶対に君を守る・・・・・バイバイ返しだ。

 

ああ、今から楽しみで楽しみで楽しみで楽しみーーーーーで仕方ない(泣いている)。

最近、気力が減退気味だったが、フッカーツ!

朝からミーちゃんの好きなMINIONSでも見ようかな。

 

 

俺も前のめり?

 

 


半沢さんとつるとんたん

2020-07-15 05:25:27 | オヤジの日記

来週から「半沢直樹2」が始まるという。

 

あの種のドラマが好きな人は、楽しみでたまらないでしょうね。ただ、水をさして申し訳ないですが、私は、あの種のドラマが苦手なのだ。

「半沢直樹1」の1話は、娘と見た。

見て20分もしないうちに、娘が言った。

「なあ、このドラマに出てくる男たちは、なんでいつも力んで怒鳴っているんだ。銀行の内部って、そんなにギスギスしているのか」

そう、血管が切れそうなほどの力み方だ。疲れる。俺一人が会社を支えている、と言わんばかりだ。

もちろん、そういう演出だということは理解している。役者さんは、演出に沿って演技しているのだろう。

でも、俺、そういう演出苦手なんだよね。もともと血が薄いから、熱血は受け付けない。娘もそうだ。

大昔の大学時代、私と今現在新宿でコンサルタント会社を営むオオクボは、新入部員の教育係だった。

オオクボは熱血だった。「練習は裏切らない。手を抜くな!」と部員を叱咤した。

それに対して私は、とりあえずケガをしない体を作るべえ、とゆるく指導した。

そんな私をオオクボは怒るのだ。

「もっと親身になれよ。おまえだけの練習じゃねえぞ!」

スミマシェーン。

半沢さんの話に戻って・・・そのときは確か30分延長の回だった。だが、娘と2人、半分の40分でリタイアした。こんな熱ケツドラマには付き合えない。それ以来見ていない。

ドラマは、そのあと大ヒットしたから、みなさんお気に入りだったのだろう。

 

安倍バイバイ返しだ!

 

熱ケツといえば、昨日醤油と生クリームを買いに行こうとして、駐輪場で自転車を出そうとしたときのことだ。私が住むマンションの駐輪場は大変密である。

自転車が密集している。ソーシャルディスタンスは、夢のまた夢。自分の自転車を取り出すのにやや手間がかかる。

いつもより奥まったところに置いたので、体をねじ曲げながら自転車を取り出そうとした。

そのとき、左にあった三輪自転車のブレーキレバーが、私のケツにジャスト・ホールインワン。

アツッ!

痛くて痛くてイタリアン。

私はあまりのイタリアンに悶絶し、自転車の荷台にもたれかかった。

泣いた。

そんなふうにお茶目に泣いていたとき、ハクセキレイが飛んできて、私のまわりをツピーツピーと鳴きながらテケテケテケと歩き始めた。

このハクセキレイは、私が駐輪場に降りるとよくやってきて、同じ行動を起こすのだ。もう10回以上、駐輪場で出会っていた。

私はこのハクセキレイを意味もなく「つるとんたん」と呼んでいた。

 

つるとんたんは、ご機嫌に見えた。

だが、鳥に詳しい人に言わせると、これは愛情表現ではなく、威嚇なのだという。

「オレの縄張りを、荒らすんじゃねえ、このバイキンが」ということらしい。

いや、俺だって好きでバイキンマンになったわけではないさ。カレーパンマンのオーディションに行ったら、熱ケツの演出家に、「おまえは、バイキンマンだ」って命令されただけだ。

ジャムおじさんの方がよかったか。オーディション、受け直そうかな。

と落ち込んでいるときに、痛さに悶えて自転車の荷台にもたれかかった私の肩に、つるとんたんが乗ってきた。

まさか、攻撃か。戦闘態勢に入ったのか。目を攻撃される、と思って私は目を手で隠した。

鹿師しかし、攻撃はなかった。つるとんたんは、優雅に鳴いて飛び立っていったのだ。

威嚇ではなかったのか。

 

EL ALBA MOTAKITTA PASSA

 

そのあと私は、ケツの痛みに耐えながら、スーパーの紀ノ国屋に行った。

普段私は、10回のうち10回は、西友とかいなげや、コープ、OKストアに行く。

しかし、調味料を買うときだけ、紀ノ国屋か成城石井に行くのだ。

私は、食材はケチるが、調味料だけは、それなりの値段のものを買う。料理というのは、食材がJ2だとしても調味料次第でJ1リーグに上がれることがある。

調味料の効果は絶大だ、とシラガおやじは思っております。

カレーもスパイスを選べば、プロの味に近づけまっせ。

ハンバーグも下味のつけ方で、絶品料理になりますがな。

レタスだけのサラダも調味料の配合だけで、幸せあふれる味になるでごわす。

 

ケツの痛みがおさまったころ、マンションの駐輪場に戻った。

自転車をしまっているころ、またつるとんたんがやってきて、いきなり肩に止まった。

え? いきなりか、目への攻撃はやめてくれよな、ケツもイヤだけど。

そう思いながら、つるとんたんの体をやさしくやらしく撫でた。するとツピーツピーと鳴いたあとで、すーっと飛んでいった。

 

この行動は、なんなんでしょうね。

威嚇なのか、親愛なのか。

 

 

そのケツ論は、まだ出ていない。

 

 


常連客

2020-07-12 05:40:10 | オヤジの日記

国立駅前の「はなまるうどん」が閉店した。

 

国立駅前の店は、頻繁に利用したというわけではないが、娘とたまに行った。各地のはなまるうどんは、よく利用する。

なんと言っても安い。かけうどんとかき揚げで500円くらい、揚げ玉は無料。もう、大満足です。

なぜ国立駅前店が閉まるのかはわからない。売り上げが減ったというのが、常識的な考えでしょう。

コロナの影響もあるのだろうか。

いずれにしても、慣れ親しんだお店がなくなるのは、さびしい。

 

今週、たまに行く国立の花屋さんで花を買った。ミニひまわりとナンチャラいう花だ。

女店員さんに言われた。「十日くらい前も、同じ花を買われましたよね」

ああ、覚えられていたのか。

なんか、居心地が悪いな。

私は、日陰者なので極力なじみの店を作らない人生を歩んできた。

昔、虎ノ門の法律事務所に勤めていたとき、近所に安くてうまい定食屋さんがあった。500円で、うまい刺身定食やしょうが焼き、トンカツ、天丼が食えたのだ(消費税が適用される前だから正味500円だった)。

しかし、毎日は行かない。2週間に1度程度だ。そのほかは、自分で作った弁当を食う。まわりには、店員さんに「常連客風」を吹かせるサラリーマンが何人かいて、私はそれが嫌だった。所詮は常連客何百人のうちの1人なのに、「俺だけ特別感」をアピールする姿が鼻についたのだ。

その店は、ご飯も味噌汁もおかわり自由だった。それで500円って、今ではありえないでしょう。

その店で、その「常連客風」を吹かせるサラリーマンは、「俺、ご飯を3杯はお代わりするよ。味噌汁も3杯だ」と店員に得意げに言って、昼休みを店で過ごすのである。

「俺、1時まで食い続けるからね」

本当に、どうでもいいことだが、私には、そんなことはできない。私は、その店にせいぜい10分くらいしかいられなかった。

店の外で客が並んで待っているのに、店に1時間なんて、空気を読めなさすぎでしょう。しかも、内容のない会話を店員に押し付けるのだ。俺は特別、だって思っているんでしょうね。俺は常連客だから許されるんだ、という感じか。あるいは、井森美幸さんに似た店員さんに惚れているとか。

 

そういう姿を見たからというわけではないが、人嫌いの私は、常連客には絶対になるまいと思った。

武蔵野に住んでいたころ、お気に入りのラーメン屋があった。つけ麺がうまかった。毎日行ってもいいほどの美味じゃった。全体にさびれた感があって、それも私好みだった。

私は、ラーメン道を押し付けるこだわりの店が苦手だ。鉢巻きしめて「らっしゃい!」は、鳥肌が立ちます。

この店に行くのは、3から6ヶ月に1回にガガガ我慢した。

ひっそりと店に入り、カウンターの隅っこが空いていたら隅っこに座って、生ビールとつけ麺を注文する。

俺のことなんか、覚えてないよな、と確信しているから、居心地がいい。厨房の大将も絶対に話しかけてこない。安心する。

金曜日、武蔵野から国立に越してから3年4ヶ月ぶりに武蔵境に行った。昼メシどきだったから食い物屋を探した。あのラーメン屋さん、まだやっているかな、と足を伸ばしたら、店はやっていた。

前は、行列ができていたのに、行列はなかった。少し寂しさを感じた。

 

店に入った。

するといきなり、大将に言われたのだ。

「あらあ、お久しぶり、つけ麺ですか」

顔を覚えられていたのである。1年に3回程度しか行っていなかったのに。

プロって、すごいんだな。俺なんか、人の顔なんかすぐに忘れるのに。顔どころではなく、名前も年も猫アレルギーだとか星座なんかも忘れてしまうからね。

今日パンツ履いてきたかも忘れてますよ。

「武蔵境から引っ越したんですか」と大将が聞いてきた。客は、他に一人だけ。さびしいね。昔はギュウギュウだったのに。ソーシャルディスタンスを守るため、席が一個おきにバッテンをつけられていた。席の間には、アクリルボードがあった。コロナ対策は、怠っていないようだ。安心だね。

 

武蔵境から国立に越したんですよ。

46から51歳に見える大将は、「ああ、僕、国立の桜満開の頃は、毎年行ってますよ。今年もコロナはありましたけど、家族で行きました。最後に回転寿司で寿司を食べるのがルーティンなんですよ」とおでこをポリポリかきながら言った。

「あのお、いつもどおり、生ビールもですか。つけ麺は、少し遅らせたほうがいいんですよね」

そんなことまで、覚えていてくれたのか。

「先生、あまりもので申し訳ないですけど、牛タンがあるんですよ。お代はいりませんから、どうですか」

俺、先生じゃないけど、いただきましょうか。

うんめえな。生ビールに合うな。

 

でもね、これって、俺の嫌いな常連客の会話だよね。

3年4ヶ月行ってなくて、常連客ってありえないけど。

牛タンを食い終わったころ、大将が言った。「そろそろ、つけ麺茹でます」

ああ、お願いします。意外と居心地がいいものだな。

つけ麺が出てきた。

相変わらず、うまいね。

食事のレポートは、しません。

スープの味がナンチャラとか太麺がナンチャラとかチャーシューがナンチャラなどというのは、他の人がしてください。

 

星みっつです!

 

食い終わったあとで、大将が言った。

「いま正直苦しい時期ですけど、僕は店を閉めないって決めているんですよ。僕だけじゃなくて、みんなが苦しいんだから、ここは、我慢のしどころです。先生、もしまた気が向いたら来て下さい」

そうだね、リンゴやナシは剥かないけど、気が向いたら来るよ。

大将が昭和のズッコケをした。

 

大将、生ビールとチャーシュー、ザーサイ小皿、小ライスを追加。

 

 

なんか、俺、常連客風吹かせてないか。

 

 


やらかしてないですよ

2020-07-08 05:40:01 | オヤジの日記

日曜日、友人の極道コピーライター・ススキダとパソコンで会話した。

モニターで見ると一層怖い顔だな。年に1から6回、職務質問されるのもわかる気がする。

 

「麗子(ススキダの奥さん)の友だちから話があってな。誰か小猫を貰ってくれないかって言うんだ。白黒のブチで、ハチワレだ。生後3ヶ月。セキトリに似ているんだ。画像を送ろうか」

いや、いい。見たら飼いたくなる。

「飼いたくないってことか」

飼いたくないというわけではない。ただ、いま俺の頭の中では「猫の思い出箱」にセキトリが充満しているんだ。

ノラ猫時代が7年、家猫になってから3年2ヶ月。セキトリは、俺にたくさんの幸せをくれた。

あんなでかい体なのに、とても穏やかで、俺はセキトリが他の猫と喧嘩したところを見たことがない。怪我をしたこともない。悠々と道や塀の上を歩いている姿は、神々しささえ感じたな。

家に来てからも穏やかで優しくて賢かった。シャーは言わない。猫パンチもない。爪も出さない。

猫に不慣れな息子も娘もすぐに、セキトリのことを好きになった。

娘のお友だちも毎週のようにやってきて、セキトリと遊んだ。抱き上げて、「セキトリ、重いなあ。普通の猫の倍だね。モフモフだね」と言って喜んだ。ただ、ひとつだけ欠点があるとしたら、顔がブッサイクだったことだ。

「確かに、セキトリは穏やかで人懐っこかったな。おまえの武蔵野のアパートの庭の段ボール箱に住み着いていたとき、俺が顔を出してもセキトリは、怖がりもせず俺に抱かれていたもんな。そして初めて国立のお前の仕事部屋に行ったときも、3分もたたないうちに俺の膝に乗ってきたからな」

セキトリには、お前が鉄砲玉だってことを教えていなかったからな。

 

「じゃあ、今回はパスか」

悪いな、気を使わせてしまって。

もし、次に猫を飼うとしたら、俺は自分の目で、生まれ変わったセキトリを見つけたいんだ。それはきっと、俺にしかできないことだと思う。

ところで、チャールズ(ススキダが引き受けた保護猫)は、元気か。

「ああ、ありがたいことに元気だ。おまえに色々と教えてもらったからな。もはや、完全な家猫だよ。セキトリほどではないが、物怖じしないいい子だ」

定期検査を忘れるなよ。

「もちろんだ。ところで、今週の9日で、2ヶ月だな。49日を忘れちまったから、その穴埋めに、ブリザーブドフラワーを送った。ついでにクリアアサヒを1ケース送った。セキトリの祭壇の前で語り合ってくれ」

おまえ、完全に俺を泣かしたな。

「セキトリを亡くしたあとのおまえは、尋常じゃない落ち込みようだった。いつもはバカばかり言っていたからな。戸惑ったぜ。今はマシになった。回復しているってことだ。新しいセキトリをゆっくり見つけてくれ。俺も麗子も、ずっと待ってる」

 

また、泣かしたあ。

 

 

得意先の中村獅童氏似の会社が、6月半ばから動き始めた。イベント会社だ。

このご時世、イベントはかなりハードルが高い。だから、最大限の注意を払って、少しも漏らさぬように対策を練っている。

獅童氏似の会社は池袋にあるのだが、いま事務所はほぼ機能していない。なぜなら、全員がテレワークだからだ。

「誰もが危険な池袋になんか行きたいと思いませんよ。夜の街には行きませんけど、ほぼ隣接していますからね。近づくのは、『バカの極み』でしょう」

ということで、獅童氏似との打ち合わせは、パソコン内で、ということになった。往復2時間半の電車移動がなくなった。楽ですわ。今どき、中央線と山手線には乗りたくないからなあ(乗っている人、申し訳ない。通勤電車、過酷ですよね)。

そういえば、4月初めに、獅童氏似に2人目のお子さんが生まれた。つまり、いま3ヶ月になる。ちょうど首が座ったころだという。画像を見せてもらったが、可愛いね、天使だね。

「あー、もう、こんなときに申し訳ないけど、幸せすぎて幸せすぎますよ。毎日が楽しいです」

獅童氏似は、生まれた直後から、週に一回数回頼みもしないのに、LINEでお子さんの画像を送ってくるのだ。まあ、人の幸せにお付き合いしたとき、こちらも幸せになりますからね。

 

打ち合わせが終わったあと、獅童氏似が突然言った。

「そういえば、Mさん、Mさんちにはでかい猫がいたんですよね。いま画面の近くにいますか。いたら見せてくださいよ」

いや、いや・・・・・こここここにはいないないんですよね(半分涙声)。

勘の鋭い獅童氏似は、即座に反応した。

「ああ、俺、やらかしちゃいました? やらかしましたか?」

いや、別に、やらかしてはいないけど。

「最近ですか」

5月9日ですね。

「ああ、やっぱり、やらかした。Mさんが最低気分のときに、俺、毎週得意げに娘の写真を送っていましたよね。ごめんなさい、本当にごめんなさい。Mさんの気も知らずに」

だって、こちらが教えなかったんだから、仕方がないよね。

「いや、ダメですよ。これはダメなやつです。本当にやらかしちまった」

頭をかきむしっていた。

 

いえいえ、本当に、やらかしていませんから。

赤ちゃんの写真を見て、俺はとても癒されたんですよ。命っていいなって思ってました。

「ああ、でもMさんの猫ちゃんも同じ命なんですよね。やっぱり、おれ、やらかしちまったんじゃないですか。ごめんなさい。俺、頭を冷やします。またあとで、連絡します」

 

その日、獅童氏似からの連絡は来なかった。

来たのは、すぐあとに、LINEで自分の頭を叩くゴリラのスタンプだった。

 

獅童氏似さん、何度も言うけど、やらかしてないですよ。

 

 

話は変わるが、大きな災害が起きたとき、いつも思うのは、自衛隊、消防、警察の方々のありがたさ。

頭が下がります。

 

いま人命の重さを一番知っているのは、この方々かもしれない。

 

 


東京都知事せん?

2020-07-05 05:40:04 | オヤジの日記

今日は、東京都知事選。盛り上がっていない。

本当に、選挙戦やっていたの。

 

最近、テクニカルイラストの達人・アホのイナバ君とパソコンで会話する機会が増えた。

「Mさん、都知事選行きますよね」

一応都民だからね。

「誰に入れますか。僕、誰の演説も聞いていないんですよね。さっぱりわからなくて」

いつもは聞いているのかい。

「いや、一度も聞いたことはないです。いつも直感です」

じゃあ、いつもと同じく直感で投票すればいいさ。

俺は、現職の知事には投票せん。

「え? ゲンセキのチチって、誰ですか」

予測不可能な答えを出してきたな。付き合わないことにしよう。

 

今のチチは、曖昧なことしか言わないからね。「夜の街関連には注意してください」なんて、政治家の言うことではない。具体的にどう注意すればいいかを指導するのが、政治家の役目だ。指標を示せないなら、チチの資格はない。

夜の街が心配なのは、言われなくても誰もが知っている。

私は素人なので、トンチンカンなことしか言えない。

たとえば、休業要請を解除して営業が再開される前に、東京都が緊急会議を開いて、自治体の職員に業種別のガイドラインを作って、感染防止の指導をすることはできなかったのだろうか(全体のガイドラインはあったのだろうが、業種別はなかったのではないか)。

ホストクラブの場合は、こういう感染対策をしなさい。夜の接客の場合は、このような感染対策、居酒屋やカフェではこのような感染対策をしなさい、換気の悪い店では、このような換気対策をしなさいというガイドラインを作って、個別に指導する。

その種の法律が整備されていないなら、緊急で法案を通す。都民の命を守るための、それぐらいの努力はできると思うのですが。

会見で「夜の街注意」などというボードを掲げて、まるで、あんたらが頑張れよ、と言わんばかりの説明では、真剣さが伝わってこない。あなた任せの他人事ではないか。

要請とお願いばかりで、具体的な政策がない。口で言うほどPCR検査がはかどっていない。検査費用が高すぎる。病院と医師、看護師さんにばかり負担をかけて、国も都も高みの見物だ。

何ひとつコントロールができていない。

都民に自己責任を押し付けるなら、トップのあなたも、それぞれの段階で責任を取るべきだ。

 

テレビに毎日出ているから、それがアナウンス効果になって、名前は売れる。たとえ中身がなくても、映像の力は強い(話の空っぽさなど、ほとんどの有権者は気にしないから)。

あの前都知事の舛添要一氏もかつて厚生労働大臣だったころ「消えた年金」で、ほとんど毎深夜テレビで記者会見をして、顔を覚えられて、まるで有能な政治家のような扱いをされるようになった。

都知事になれたのは、前職の猪瀬直樹氏のポカのおかげなんですけどね。

前都知事も現都知事も、前職がやらかした結果、都知事の椅子が転がり込んできたというわけです。

もちろん、有能な部分は、我々一般人よりおありでしょうが、それが有事に発揮されるものかは、有事にならないとわからないんです。

 

今は典型的な有事ですよね。

その有事に、曖昧なことしか言えない政治家ってどうなんでしょう。

「いま東京都は財源が枯渇しているから、どんなにコロナが蔓延していても休業補償は出せない。だから休業要請はできない」とはっきり言ってくれた方が、人は納得するのではないでしょうか。

あー、東京都は、そんなに困っているんだ。協力しないとね、と思う人が1000人くらいは出てくるだろう。

だが「感染拡大要注意」などという他人事のボードを掲げて原稿を読みながら説明している姿は、都知事のものではない。

指導力が、まったく感じられない。

とは言っても、知名度があるから、都知事選は安泰だろう。

だけど、都知事シンパには申し訳ないが、あと4年間、この人に知事を任せるのは俺は嫌だな。

 

パフォーマンスだけの小泉純一郎氏に影響されて、パフォーマンスだけの政治家になって現知事になった人。

そんな人に俺は投票したくないな。

「すみません、Mさん、僕にはなにを言っているか、さっぱりわからないんですけど」

ああ、ゴメン六面七面八面六臂、俺もわかってもらおう思ってと言ったわけじゃないんだ。ただブログの行数を稼ぎたかっただけなんだ。

そのあとイナバ君が言った。

「この間、火の玉が夜の東京を横切りましたよね。あれ、ボク見ていたんですよ。いきなりでしたよ、いきなり。びっくりです」

それは、私も知っている。私は映像鹿しか見ていないが。

しかし、イナバ君。君はあんな遅い時間まで、空を見ていたのかい。何か願いごとでもあったのかい。

「いえ、うちのモネとドガ(イナバ君の愛犬)が突然窓の外を見て、吠えたんで庭に出てみたら火の玉が見えたんですよ。この世の終わりかと思いました。そういえば『konoyo no owari』って言うバンド、ありませんでしたっけ。

sekai no owari だね。

 

「ところてん、Mさん、最近将棋が盛り上がっているじゃないですか。藤井ナントカのおかげで」

藤井聡太七段だね。

「ソータ、ソータでしたね。ところてん、将棋をする人って、どうやって暮らしているんですか。将棋じゃお金にならないですよね」

ずいぶん初歩的な質問だね。うちのヨメも何度も同じことを聞いてきた。

将棋が金になることが想像できないようだ。プロ野球選手やサッカー選手は、球団に所属して契約して金をもらう。あるいは、他のプロスポーツは、スポンサーと契約したり試合に勝ったりで金を稼ぐ。

それに対して、プロの棋士の場合は、実力でクラス分けされていて、その実力に応じてサラリーをもらえる。だから、サラリーマンに似ている。サラリーマンと違うのは、タイトル戦というのが定期的にあって、それに勝てば別途賞金がもらえることだ。

「そのタイトルの賞金って誰が払うんですか」

スポンサーだ。ほとんどが新聞社だ。勝ったら、それぞれの主催するタイトル戦の名前が、それぞれの棋士の名前のあとに付けられる。それは、棋士にとって大きな誇りだと思う。

「給料もスポンサーからもらうんですか」

いや、たしか日本将棋連盟だったと思う。日本将棋連盟が、どれほどの金を蓄えているかを私は知らぬ。きっと我が家族が、2万年は暮らせるほどの額だと思う。

 

「ところてん、Mさんは、将棋をしますか」

するだよ。小学1年くらいからやっていた。でも、ヘボだったね。10回やって、1回勝てるかというところだ。イナバ君もするのかい?

「僕も小1のころからしていました。僕の場合、10やったら全部勝っていました。大人とやっても5回のうち4回は勝ちましたね」

天才か、君は天才だったのか。

アホは、どこに消えた? 君は今まで私を騙していたのか。

若いころ、研鑽を積めば藤井七段くらいになったかもしれないのに。

 

「Mさん、『けんさん』ってなんですか。僕、『けんさん』と呼ばれたこと一度もないんですけど」

 

藤井七段が、こんなアホだったら、イヤだな。

 

 

最後に、今週の怒りコーナー(そんなコーナーなかったよ)。

 

習近平は香港を殺した。

 

自国の民も殺しつつある。

次に殺すのは、どこだ。

台湾か、インドか、ヴェトナムか、北朝鮮か、韓国か。

彼が地獄に行くまで、いくつの国を殺すのだろうか。

 

日本は、アメリカの傘の下にあるとはいえ、トランプは自国の経済を豊かにすることと次回の大統領選挙にしか興味がない。中国が仕掛けてきたら安保条約にのっとって、1発は反撃するだろうが、すぐに撤退するだろう。

アメリカが射程距離内の中国が放つ長距離ミサイルに怯えているから。

 

習近平は、私にとって早く地獄に行ってほしいナンバーワンの男だ。

ちなみに、ナンバーツーはプーチン。

 

 

ゴー トゥ ザ ヘル