天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『アメリカの夜』監督に扮したFトリュフォーは名優の子が名優とは限らないフェアバンクスやバリモアも

2012-03-10 21:45:08 | 日記
今日の続編日記は、今久しぶりにお茶の間鑑賞しているフランス映画『映画に愛をこめて アメリカの夜』(1973年製作 フランソワ・トリュフォー脚本監督  ジャクリーン・ビセット ジャン・ピエール・オーモン ジャン=ピエール・レオ フランソワ・トリュフォー主演)のことです。
私は、往年の名画『グランド・ホテル』で、アメリカ・ハリウッドの初期トキー時代の主演女優の相手であった大スターのジョン・バリモア(1882年2月15日~1942年5月29日 女優ドリュー・バリモアの祖父)を紹介しました。映画製作に関わっている監督ら映画人にとって、この男優”ジョン・バリモア”はとても特別な存在だったのです。
そして、フランスのヌーヴェルヴァーグを起こしたフランソワ・トリュフォー監督が製作した”映画製作を描く映画”に、監督自身が映画監督役で出演した『映画に愛をこめて アメリカの夜』で、往年の大スター”ジョン・バリモア”が語られるシーンをふと思い出して、私は今お茶の間鑑賞しています。
添付した写真は、この劇中映画”パメラ”の製作に関わったメンバーが、完成間近くになってその集合写真を撮るシーンです。中央の白いブラウス姿の女性が、主演のジャクリーン・ビセットです。そして、彼女の右後方に、フランソワ・トリュフォーが監督役の俳優として映っています。
この映画では、フランソワ・トリュフォー扮する映画監督が、女性スクリプターに映画俳優について語るシーンがあります。そのシーンの会話に、ハリウッドの男優”ジョン・バリモアが登場しているのです。以下に、トリュフォーが語った言葉を、この映画から引用・掲載します。
『ジュリー(主演のジャクリーン・ビセット)自身が 記者会見でこう言ってる ”結婚した青年は単なる幻影でーその実体は父親だと気づく”よく理解してる 母親も名女優でハリウッドのことは詳しかった だが 名優の子が名優とは限らない フェアバンクス(私注:ダグラス・フェアバンクス:男優で映画芸術科学アカデミー初代会長1883年5月23日~1939年12月12日) や”バリモア”も!』
芸術の国・フランス人であるフランソワ・トリュフォーでも、映画人としてアメリカ・ハリウッドには、強い畏敬の念を持っています。だから、彼は、自身の少年期のエピソ-ドとして、アメリカ映画『市民ケーン』のポスターを盗むシーンまで登場させています。でも、往年の名画をとても大切にしているヌーヴェルヴァーグ派の映画人フランソワ・トリュフォーでも、映画で語っているように、血による芸術の継承は完全に否定しているのです。
しかし、とても皮肉なことに、この映画で、”名女優の子が名優とは限らない”と指摘された”バリモア”の孫のドリュー・バリモアは、女優・映画監督・プロデューサーとしてアメリカ映画界で現在活躍しています。
フランソワ・トリュフォー監督に子供がいたか?私はまったく知らないですが、この映画を再鑑賞して、彼の血族の生業に私はちょっと興味が沸きました。
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