天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

ゴーン氏自著『ルネッサンス再生への挑戦』目標達成時初めて会社去ると語るが目標は自ら私腹肥やす事と得心

2018-11-28 16:22:04 | 日記
今日の日記は、東京地検に逮捕された日産自動車元会長カルロス・ゴーン氏自身が2001年10月に出版した『ルネッサンス再生への挑戦』(訳:中川治子・ダイヤモンド社刊)に書かれたとても気になるゴーン氏の著書記述です。添付した写真は、その著書の表紙です。
私は数日前の自身の日記で、この著書に触れていました。そして、ちょっと気になる事があった事を思い出して、今この著書を再読しています。その結果、その気になる箇所がよく分ったので、以下にその一部を著書から引用・掲載します。
『1999年3月27日、日産社長の塙義一とルイ・シュヴァイツァーは、ルノー日産グローバル・アライアンスの合意文書に調印した。ルノーは契約に従って日産自動車に6430億円(54億ドル)の資本投資を行い、見返りとして日産株の36.8%を保有することになった。この契約には、ルノーがいずれ出資利率を44.4%まで増やすことができるとする条項が含まれていた。・・社員の業績に報いるべく、私たちは報奨や昇格などのインセンティブ制度を設けている。この制度は必達目標と努力目標の達成度について明確な基準を設けており、査定や報奨金、昇格などは必ずこの基準に従って行われる。・・もしマスコミが私の経歴を注意深く辿ってくれば、ひとつのはっきりした原則を発見することができるだろう。すなわち、「ゴーンは未完のまま仕事を放り出すことはしない。完成するまでは必ず自分の目で見守り続ける」ということである。社長たる者、自分が設定した目標を達成したときに初めて会社を去ることができる。これが私の哲学である。』
私は、この著書を再読して、マスコミ報道の「日産株のルノー所有分44%」の根拠が良く分りました。19年前の提携合意文書の付帯条項が未だに有効だったのです。これでは、日産自動車が今後増資しても、それに並行してルノー株も(44.4%上限)増える事になる(経営体質は変わらず)のです。だから、この19年前の合意文書付帯条項の見直しを、私は日産自動車の今後の経営者に強く期待しています。
そして、ゴーン氏は「インセンティブ制度を設けている」と自著で語っていますが、ニュース報道によると、日産自動車経営トップ報酬支払いを査定チェックする「第三者による報酬委員会」は、現在存在していないそうです。この事実を知り、ゴーン氏の社員向けと自ら向けの完全なる不一致である【有言不実行】に、私は全く呆れるばかりです。
さらに、ゴーン氏は自身の哲学として「目標を達成したときに初めて会社を去ることができる」と語っています。だから、未だに日産自動車を退職していないのは、「自分の設定した目標」(=十分な自らの報酬を日産自動車から絞る取る事)が達成していないと、私は今強く得心しました。
この自著を再読し、日産自動車が21世紀になって赤字克服し利益確保しても、ルノー本社に戻らなかったゴーン氏の真意を強く確認し、日産自動車を私腹を肥やす為の単なる「道具」に利用したゴーン氏に、私は強い憤りを感じています。
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