田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

縄をなう

2017-11-28 19:33:56 | その他
 稲わらで縄をなう、などという経験は今までなかったし、これからもないであろう。そこで「これも一つの体験!」と思い、北海道博物館が主催したワークショップに参加してみた。 

 11月26日(日)午後、北海道博物館が主催する「ちゃれんがワークショップ」(北海道博物館がレンガの壁であること、さらにはそこにチャレンジの意味も掛けてこのような名称になったのではと推察する)で「稲わらで縄をつくって、長なわとびに挑戦!」というイベントがあることを知り、体験してみよう!と思い立った。

 参加者は意外に少なく、20名くらいだった。(定員40名)
 ワークショップは、最初に博物館が所蔵する稲わらを使った各種の生活用具が紹介された。今や博物館や郷土資料館などでしか見られないものばかりだが(ex.ぞうり、わらぐつ、蓑、等々…)、明治初期のころ、北海道で稲作ができなかった頃は、そうした生活用具を作るために稲わらを本州がわざわざ移入していたこともあったという。

               

               

 さて、肝心の「縄をなう」ことへの挑戦である。
 最初に、一人一人に稲わらを一束ずつ渡された。
 その稲わらの、茎の部分を包んでいる鞘葉を取り除く作業があった。後で分かるのだが、この作業を丁寧にやらないと縄の出来上がりに差が出てきてしまう。
 次に、茎全体を柔らかくして、縄をないやすく(編みやすく)するために、木槌でもって叩いて柔らかくする。茎が乾燥している場合は霧吹きなどで水分を加えながら茎を叩き続け柔らかくする。

               

 そしてここからがいよいよ「縄をなう」段階である。
 指導する学芸員の方が、全体を見渡して1/3程度参加していた小中学生に対して「子どもたちは直ぐできます」、「大人の半分くらいはなんとかできるかな?あとの半分はもしかすると難しい」と参加者の挑戦意欲を煽った。
 「縄をなう」方法は言葉では示さなかった。学芸員の方の後ろ側に回って「ともかく、私を見ろ」という指示である。学芸員の縄をなう様子を見ていると難なく編み上げていく。
 その姿を目に焼き付け、見よう見真似でやってみると、理屈は理解できていないのだが、なんとなく様になっていた。それを見た学芸員さんは「ハイ、合格です!」とお墨付きを与えてくれた。

 その方法を文字面(もじづら)で表現することは私にはとてもできない。そこでウェブ上で表現されていたものを拝借して紹介する。
 ◎縄のない方
  ①3本ずつ2組とります。(太い縄を作るには本数を増やす)
  ②2組のわらを手のひらで挟み
  ③手のひらをこすり合わせるように(右腕を前方に出す)して、2組のわらをおなじ方向にねじります。
  ④そのまま前方に出した手で外側のわらを内側に移動させます。
  ⑤ ③と④を繰り返すと縄が出来てきます。

               
               ※ 指導された学芸員の慣れた手つきです。

となるのだが、体験したことのない人は、これだけの説明ではきっと訳が分からないと思われる。

 要領を会得すると、あとはひたすら同じ動作を繰り返すのみである。長い縄を作る場合は、途中でわらを継ぎ足していかねばならないのだが、その方法もなんとか会得した。
 私は継ぎ足しながら、私の身長ほどの長縄を編み、長縄跳び用に供出した。
 そしてまた新たにもう一本編んで自分用とした。

               
               ※ 私が編んだ縄です。わらの継ぎ足しの部分などはまだまだです。

               
               ※ 編んだ縄をアップしてみました。

 さらに、学芸員の方が「玉じめ」(というらしい)のようなものを作っていたので、それを真似たものも作成してみた。

                    
                    ※ 学芸員の真似をして作った「玉じめ」もどきです。

 2時間があっという間に過ぎたように感じた。
 しかし、縄を上手になうためには、中腰で縄の一方を足で押さえて編み続けることが求められる。これが高齢者にはなかなか辛い。体の痛みに耐え、汗をかきながら編み続けた。
 それでも、自ら手足を使って学ぶワークショップは、なかなか楽しいものだと気付いた。
 当初予定にはなかったのだが、2週間後に予定されている「絵馬づくり」にも参加してみようかな?と思い始めている。

               
               ※ ワークショップの最後は、長縄にして縄跳びを楽しみました。