ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

長野県安曇野市の御宝田遊水地には、オオバンやカワウなども飛来しています

2012年12月25日 | 旅行
 長野県安曇野市明科の御宝田(ごほうでん)遊水地に、コハクチョウを見に行った話の続きです。御宝田遊水地は、犀川(さいかわ)から独立した遊水池です。川の流れが無い分だけ、穏やかな水面で、住みやすそうです。

 御宝田遊水地に飛来しているコハクチョウに加えて、カモ類が集まっています。身体の羽根が黒色中心の目立つカモはキンクロハジロです。



 腹部は白い羽根の目立つデザインです。オスの頭部の後ろ側には繁殖期には、後頭部の羽毛が伸びて“冠羽”になります。今回は冠羽を持つキンクロハジロはあまり見かけませんでした。

 カモ類の中に、身体の羽根が黒いオオバンが何羽か混じっています。くちばし部分だけが白いという目立つ水鳥です。





 羽根の色が黒い水鳥の代表格はカワウです。御宝田遊水地の遠くにある中州に、カワウの群れがいます。



 時々、どこかに飛んで行っていたカワウが戻って来ます。カワウが集まる中州に、着陸します。



 コハクチョウの群れの縄張りとカワウの縄張りは違っていて、互いに無関心で過ごしています。

 御宝田遊水地は犀川沿いの田園風景の中にあります。穏やかな御宝田遊水地で過ごす、コハクチョウやカワウ、カモ類などを見ていると、飽きません。カモなどの鳴き声が、響きわたるほど、静かな環境です。

長野県安曇野市の御宝田遊水地には、コハクチョウが110羽も飛来しています

2012年12月24日 | 旅行
 長野県安曇野市明科の御宝田(ごほうでん)遊水地は、信州を代表するコハクチョウの飛来地です。

 御宝田遊水地は、犀川(さいかわ)ダムの通称“白鳥湖”から犀川の下流に当たる、少し北側にあります。地図を見ると、この辺りの犀川の川岸は複雑な形をしていて、周囲から小川が何本も流れ込んでいるからです。

 御宝田遊水地はおそらく以前は犀川の一部だった部分が流れが変わって取り残されて、独立した遊水池になったようです。

 この御宝田遊水地はコハクチョウが集まる観察地として知られています(地元のボランティアの方々が保護活動した成果です)。訪れた時は「コハクチョウの飛来数は110羽」と表示されていました。





 川面を泳ぐカモ類の中を、コハクチョウはよく動き回っています。



 3羽の中で一番後ろにいる、羽根の色が少し灰色のコハクチョウは、今年産まれた若鳥です。



 カモの群れの半数ぐらいは川岸に上がって、羽根を休めています。御宝田遊水地は氷はまだはってはいません。

 御宝田遊水地の対岸の奥には、安曇野市の西側にそびえている山々がみえます。その山の山頂付近は雪雲がかかっているようで、よく見えません。



 何とか晴れていて、弱々しい陽の光が降り注いでいます。遠くはどこも雲がかかっていて霞んでいます。特に、北側は雪雲がかかっているようです。明日は、コハクチョウにとって厳しい寒さの朝になりそうです。

長野県安曇野市の白鳥湖には、コハクチョウが数羽、飛来しています

2012年12月23日 | 旅行
 長野県安曇野市豊科の犀川(さいかわ)ダムは通称“白鳥湖”と呼ばれている、有名な水鳥の観察地です。

 主要道路沿いに立っている「白鳥湖」の位置を示す矢印の標識に従って進むと、白鳥湖には簡単にたどり着けます。その白鳥湖を望む川辺には、野鳥観察の上級者と観光客風の方が混在して多数集まっています。野鳥観察の上級者は、野鳥観察用の望遠鏡や双眼鏡を持って、お目当ての水鳥の出現を待っています。これに対して、観光客風の方は野鳥観察用の望遠鏡や双眼鏡を持っていないので区別できます。

 白鳥湖と呼ばれる水辺には、カモなどが多数います。そのカモの群れの近くに、コハクチョウ(白鳥の一種)は2羽います。





 少ししたらコハクチョウは新手が3羽加わり、合計5羽になりました。

 何とか晴れ間を維持している空の下で、カモの群れの半数ぐらいは中州に上がって、羽根を休めています。



 半数のカモは流れに乗って、時々潜って水草などを食べています。オナガガモが近づいてきました。



 マガモの番(つがい)です。オスの顔・首の緑色の羽根がきれいです。



 遠くの中州では、カワウが多数休んでいます。また、トンビも数羽、飛び立ったり、木に留まって休むなどしています。

 白鳥湖に、“白鳥”(コハクチョウ)を見に来た観光客の方は、コハクチョウを数羽見ることができたので、満足して帰って行きます。コハクチョウがまったくいないことも時々あるようです。

 コハクチョウなどが越冬のために、日本各地に多数飛来します。寒さにいくらか耐えながら、コハクチョウを観察することは楽しいことです。遠くの3000メートル弱の山々の上には、雪雲がかかっていて、夜は冷え込みそうな感じです。ホワイトクリスマスになるかもしれません。

慶応大学主催「イノベーション創出セミナー」を拝聴して考えたことです

2012年12月21日 | イノベーション
 慶応義塾大学のSFC研究所プラットフォームデザインラボが主催した「イノベーション創出セミナー」を拝聴した話の続きです。

 今回のセミナーテーマは「グローバル知財戦争」です。具体的にはスマートフォンを巡る特許戦争が議論の中心でした。



 米国のIT(情報技術)大手企業のグーグル社やアップル社などのスマートフォン事業を加速させている知的財産戦略などを解説していただきました。この解説・議論を拝聴して思い出したことなどを簡単にまとめます。

 米国のIT大手企業の1社であるアマゾン社の名前がまだ登場していません。以下は、米国の大手メディアが報じたアマゾン社が目論むスマートフォン事業のうわさです(まだ、アマゾン社は公表していないようです)。

 アマゾン社は現在、台湾の鴻海精密工業(Hon Hai)グループ傘下の中国フォクスコン(Foxconn)と一緒に、アップル社の「iPhone」やグーグル社のアンドロイド陣営各社のスマートフォンに対抗する格安スマートフォンを開発し、発売するといううわさです。

 現在のスマートフォンは価格面で考えると、日欧米など先進国向けや、中国などのアジア諸国の富裕層向けです。これに対して、世界各国の低所得者でも購入できる低価格スマートフォンをいずれ発売するといううわさが強まっています。その狙いは、アマゾン社のWEBの通販サイトから商品を購入してもらうには、多くの人びとがスマートフォンを持つことが前提になるからとうわさされています。

 同様に中国などでは、廉価版スマートフォンが急成長し始めました。1000元(約1万2400円)台で購入できる低価格スマートフォンです。例えば、小米(Xioami)社は2012年5月に発売した「MiOne」シリーズの中の低価格モデルは、価格が1499元(約1万9000円)です。低価格ですが、1.2ギガヘルツ駆動のデュアルコア・プロセサーを搭載し、ある程度の高機能を盛り込んでいます。

 中国市場では、華為(Huawei Technologies)社や中興(ZTE)社、パソコン大手のレノボ(連想、Lenovo)社などの大手メーカーがスマートフォン市場に参入し、低価格化競争が激しくなっています。

 巨大な中国市場を基に、アジア市場などで廉価版スマートフォンがある程度のシェアを取り、事業が成立し始めると、高価格版スマートフォンを販売するアップル社やグーグル社のアンドロイド陣営各社は事業戦略を再構築する必要性に迫られる可能性が高まります。

 世界を巻き込む巨大市場だけに、スマートフォンを巡る各社の事業戦略は再構築し続けることを求められます。休む暇なく戦い続けることが必要です。日本の携帯電話機メーカーは、現在、何手先まで読んで事業戦略を練り続けているのか、数年後には答えがでそうです。

慶応大学主催「イノベーション創出セミナー」で、知財戦争について拝聴しました

2012年12月20日 | イノベーション
 慶応義塾大学のSFC研究所プラットフォームデザインラボが主催した「イノベーション創出セミナー」を拝聴しました。

 今年第3回目となる今回のテーマは、「グローバル知財戦争」です。米国のアップル社とグーグル社のアンドロイド陣営がスマートフォン(高機能携帯電話機)を巡って、国際的な特許係争を続けていることを、日本としてはどう考えるのかを議論したいという趣旨のようです。



 知的財産に詳しい米国弁護士の方が「スマートフォン特許戦争」の経緯を解説し、ここ数年間に米国を中心とした知的財産戦略がどう動いているかを解析しました。



 スマートフォンは現在、アップル社の「iPhone」とグーグル社のOSであるアンドロイドOSを搭載したアンドロイド陣営のスマートフォンが、各国の市場で激しい競合を繰り広げています。

 2009年10月にフィンランドの携帯電話機大手のノキア社が米国でアップル社に対して特許訴訟を起こしたのが戦いの始まりです。その後、ノキア社は同様の訴訟をドイツや英国、オランダでも起こしました。ノキア社はアンドロイド陣営の1社です。この結果は、2011年6月に両社が和解し、アップル社がノキアに一時金(たぶん和解金)として6億米ドルを支払い、対象となった特許の使用権としてライセンス料を継続的に支払うことで合意したと伝えられています(和解内容は非公開です)。

 さらに2010年10月に、アンドロイド陣営の1社である米国モトローラ・モビリティ社はアップ社を特許訴訟しました。その上に、2011年8月にグーグル社がモトローラ・モビリティ社を125億米ドルで買収したために、複雑化しています。

 アップル社はiPhoneを、まず2007年6月29日に米国で発売しました。5年前と最近のことです。当然、スマートフォンを販売する会社としては後発です。このため、他社からスマートフォンの要素技術に関係する特許群を購入しています。

 一番有名なのは、2009年1月に破綻したカナダの携帯電話機メーカーのノーテル・ネットワーク社が保有していた特許群(出願中を含む)約6000件がオークションにかけられたことです。この約6000件の特許群(日本では意匠権に分類されるものなどを含んでいます)を、アップル社と米国のマイクロソフト社、日本のソニーなどの企業連合が45億米ドルで落札しました。単純計算では特許1件当たりの値段は75万米ドル(約6000万円)になります。

 このオークションには、グーグルや米国インテル社も参加し入札しましたが、競い負けたといわれています。

 ソフトウエア・ネットワーク会社のグーグル社もスマートフォンを販売する会社としては後発です。独自のWindowsスマートフォンを出したマイクロソフト社も、この世界では新参者です。

 さて、アップル社とアンドロイド陣営との特許係争は拡大し、2010年3月には台湾の携帯電話機大手のHTC社がアップル社を米国で特許訴訟しました。そして、2011年4月にはアップル社が、韓国の携帯電話機大手のサムソン電子を特許訴訟しました。アンドロイド陣営最大手のサムソン電子に対する、アップル社の特許提訴は10カ国で約50件に及んでいるそうです。

 アップル社とサムソン電子は現在、スマートフォン市場でのビック2です。その2強の戦いです。

 この注目される判決は、米国ではサムソン電子が10.5億米ドルをアップル社に支払うとの損害賠償評決になり、注目を集めました。

 アンドロイドOSを搭載した、グーグル陣営のスマートフォンとアップル社のiPhoneも、最初から国際市場向けの標準品であり、世界中の大市場で争う製品になっています。

 今回のセミナーを主催した慶応大教授の国領(こくりょう)二郎さんは「こうした巨額の知財売買事例では、日本は原則かやの外になっている」といいます(ソニーはスマートフォンの国際市場でのシュアはあまり高くないと仮定して)。

 日本の電機メーカーはスマートフォンの製品事業に踏みとどまるのかどか不透明です。2010年ぐらいから、スマートフォン事業を続ける企業は数10億米ドル程度(数1000億円)の特許購入費をいざとなれば負担できる財務力が不可欠です。そして、国際的な特許紛争の裁判費用に耐えられる財務力も不可欠です。

 原則、地球上の数10億人をユーザーとするスマートフォン事業は巨大企業同士の争いになっています。大部分が米国の新興企業同士の争いです。日本の電機メーカーは、スマートフォン以外の独自の製品事業を展開する“ブルーオーシャン”戦略を目指すのかどうか議論は尽きません。