まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
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『くじ』恐いもの見たさで…

2017-02-13 22:10:00 | アメリカの作家
THE LOTTERY OR,THE ADVENTURES OF JAMES HARRIS 
1949年 シャーリィ・ジャクソン

表題の『くじ』は『厭な物語』で読んで、かなりの衝撃を受けました。
短篇集を見つけたものの、あんな話がずら〜っと並んでいたらと思うと
なかなか手に取る勇気が出なかった… でも、出してみた…

結果から言うと、『くじ』ほどインパクト大の話はなく
もやもやするものしないもの含め、一冊穏やかに読み通すことができました。
22篇ありまして、けっこう印象に残った話が多かったです。

いくつかご紹介します。

『魔性の恋人(The Demon Lover)』
彼女は、彼が夜中に帰ってから、二人の結婚式のために迎えに来る10時まで落ち着かない。
しかし、12時になっても彼は来ない。
彼女は行ったことのない彼のアパートを訪ねて行くことにする。

ダマされてんでしょうけどね… 信じたい気持ちはわかる… わかるけどしつこい
女性が必死に男性を探しまわる姿は、人から見れば滑稽に映ってしまうんでしょうね?

『背教者(The Renegade)』
忙しい朝、家族を送り出している最中に電話が鳴り、ウォルポール夫人が出てみると
女性の声で、ウォルポール家の犬が、彼女の家の鶏を何羽も噛み殺したと言う。
夫人が買物に出ると、皆がそのことを知っていて声をかけてくれた。

この夫人は人に会って話すほどに、だんだんある考えに傾いてしまいそうで不安なのね
すーぐに広まっちゃう、小さな町でのできごと… 迂闊なことはできませんね

『人形と腹話術師(The Dummy)』
ウィルキンズ夫人とストロー夫人が、上品で人気があるレストランで食事をしていると
派手なグリーンのドレスの女と、猿のような小男が現れた。
男は腹話術師で、ステージを降りると女と口論を始めたが、ほとんど人形にしゃべらせた。

スカッとしたね〜!! こんなばあさんになりたいわ!

あとはね、本屋さんを舞台にした『曖昧の七つの型』とか好きでした。
モヤモヤ度ナンバーワンは『ジミーからの手紙』と『大きな靴の男たち』が甲乙つけがたい。

あと、原題に出てくるジェームズ・ハリスという男性が何話かに登場しますが
この人がどんな人なのか掴みどころがなく、モヤモヤしました。

わりと普通の日常の様子から始まるんだけど、読んでいるうちに落ち着かなくなってくる…
いうパターンが多かった気がします。

そうですねぇ… のどかそうに見えて難しい近所付き合いとか
どうにも人に強く出れない、なんか言いくるめられちゃうというお人好しさんたちの行動が
読んでいて、少し居心地の悪さを感じた要因だったでしょうか?

できたら言いくるめちゃうサイドの人間になりたいが、主人公に肩入れしながら読んでると
あぁ、負けるタイプだな…わたしは… と見せつけられたような気がします。
でも、『くじ』から膨らんだ恐ろしい妄想に反して、おもしろく読めた一冊でした。

何かに不安にさせられてる…そんな一冊
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



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