まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
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トスカーナ大公フランチェスコ1世妃 ビアンカ

2010-06-26 21:00:57 | イタリア王・公妃
怪しい噂まみれの美女
フランチェスコ1世妃 ビアンカ・カペッロ


1548~1587/在位 1578~1587

ビアンカの生家カペッロ家は、ヴェネチアでも有数の裕福かつ高貴な家柄でした。

         
幼い頃から美しさが評判だったビアンカは、15歳の時にフィレンツェから来ていた
銀行官吏ピエトロ・ブオナヴェンチュリと恋に落ち、フィレンツェへ駆け落ちしました。

しかし、美しい娘は一家の武器ですからねぇ…
カペッロ家はあらゆる手段を使って彼女をヴェネチアに連れ戻そうとします。
ビアンカに救いを求められたコジモ1世の仲介でこの件はなんとかおさまりました。

ところが、ビアンカ大誤算
ピエトロの家は一般家庭、裕福に育ってきたビアンカは今までにやったことのない
卑しい仕事(家事とか給仕だと思われる)までやらなければなりませんでした。
身分違いの恋、素敵なようで恋が冷めればあとは不仲へまっしぐらです。

そんな時、ジョヴァンナ・ダウストリアと結婚したばかりのフランチェスコが
街でビアンカを見初めました。
フランチェスコはプレゼント攻撃をしかけ、夫にうんざりしていたビアンカを誘います。

フランチェスコはビアンカを手に入れた代償に、夫ピエトロに宮廷の仕事を与え
女性の世話までしてあげたわけですが、ピエトロはその後街中で殺害されました。
これは怪しい…と噂になったものの、女絡みの事件ということでかたづきました。

コジモ1世亡き後ビアンカのもとに入り浸っていたフランチェスコは
妃ジョヴァンナが亡くなると2ヶ月後にこっそり彼女と結婚しました。
ジョヴァンナの死(転落死)も怪しくない?ってことで
ふたりが関わっているのでは? と噂されました。

けれどもそんな噂ラブラブなふたりは気にしないさ!
結婚は年があけると正式に発表され、盛大な祝典がおこなわれました。

しかし、メディチ家はこの結婚に大反対、特にフェルディナンド(後の1世)は
ビアンカを徹底的に邪魔者扱いしました。

これじゃあ老後が不安…と考えたビアンカは、自分が生んだアントニオを
後継者に指名させようといろいろ手を打ってみたもののどれも成功しませんでした。

しかし老後の心配はいらなかったのね…
1587年、フランチェスコとビアンカはポッジョ・ア・カイアーノの別荘で
同じ日に亡くなりました。
マラリアってことでした…もちろん毒殺の噂はでましたとも!

              
                 お美しいので載せときます

ビアンカには他にも疑惑があります。
フランチェスコを繋ぎ止めるために他人の子どもを自分が生んだと言ったりしてます。
アントニオだって本当は誰の子だか…
しかしフランチェスコの愛は、疑惑を知っても終生変わらなかったんですと。

どんなふうに繋ぎ止めていたのか知りたいところですわね!

(参考文献 森田義之氏『メディチ家』 Wikipedia英語版)
コメント (1)
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