まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『女生徒』太宰的女性万華鏡

2009-12-22 01:41:14 | 日本の作家

太宰 治

若い頃ハマりましたよ、太宰治。
なぜかっていうと母の初恋の人(中学校の先生)の写真がすごく似ていて
気になってしまったからなのね。

記憶も薄れかけていましたので
ブームに乗って本棚から黄ばんだ文庫本を取り出してみました。

豆電球がよく似合う暗さと侘しさがあるのに、ユーモアが感じられる作風、
読んでいたら思い出してきました。

年ごろも境遇もバラバラな女性が主人公の、14篇が収められています。
主人公たちは、一見弱い立場や悩み多き状態の女性のようですが
なぜかポジティブ、というか、おおらかな印象を受けました。

女性は何も言わずに耐えるが良し!と思ってそうな気がしないでもないけどね。
でも、男ってしょうがないのです、という雰囲気も漂う…
だから許してね、ってことか?

3~4篇を選ぶのがすごく難しかったのですけれども、特に気に入ったものを…

『恥/1942年』
作品に書いてある通りの、貧しく自堕落で病気がちな作家だと思って叱咤激励の手紙を送り
ついには毛布をあげようと家まで訪ねて行ったのに…

“ 作家 ” という響きが醸し出すイメージ…今なら外国で猫と遊んでいそうですが
当時は酒浸りで女たらしタイプが主流だったのかしら?

『十二月八日/1942年』
いつものような朝支度の合間に、ラジオから「米英と開戦」と聞こえてきます。
変わらない日常のようで、新聞もラジオも会話も、戦争のことばかりになります。

第二次世界大戦開戦の日、主婦が送った一日を記したものです。
まだまだ庶民生活は長閑で、皆が「日本が勝つ!」と思っているんですよね…

『雪の夜の話し/1944年』
せっかくスルメを手に入れて、妊娠中の兄嫁に持って帰ろうとしたのに
雪にはしゃいで落としてしまいました。
そこで美しい景色を瞳の中に残して、兄嫁へのおみやげにしようと思います。

これは『少女の友』という雑誌に掲載されたそうで、とても可愛いお話です。
でも怠け者で金づまりの作家(兄)が登場したりして… 自分のことかな?

『貨幣/1946年』
七七八五一号の百円札のひとりごとです。
新しかった時はありがたがられたのに、次第に闇の世間で使われるようになりました。
でも時には、とても心温まることに使われることもあるんです。

女性に見立てられた百円札が身の上を語るんですけどね… いい話し。
お金を使う時に、この物語を思い出せば無駄遣いが減るかしら?

他にも、孤高と清貧の画家だと思っていた夫がぁぁぁ という『きりぎりす』
十二歳で将来を嘱望されてしまった少女の戸惑いを描いた『千代女』
人の良さにつけ込まれて客をもてなし続ける『饗応夫人』なんかが好きでした。

『おさん』というのは、主人公の夫が心中する話しなんですけれども
これが太宰自身の心中を、前もって茶化しているような気がして…ちょっと複雑です。

ほんと、再読して良かったわ!!
他の本も全部読み直してみようと思っています。

太宰治 筑摩書房


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ちくま文庫は表紙が素敵です
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『山の音』無力な親の嘆き

2009-10-25 17:58:44 | 日本の作家

1954年 川端 康成

まず感想から言わせて下さい。
ひと言で言うなら、老いた親は無力… かしら?
分かりきったことのようでも、全編に漂う無力感には心が沈みますよ。

父権がまだ強かった時代においても、所帯を持った子供の問題は
自分たちに解決させるしかありません。
言う事なんか聞きやしない!

鎌倉に住む東京の(たぶん)会社社長尾形信吾は、妻の保子、
息子修一と嫁の菊子の四人暮らしです。

はたからは成功した老人の安閑とした家庭に見えますが
同じ会社で働く修一は他所に女をつくり、帰って来なかったり休日に出かけたり…
信吾も保子も、菊子を不憫に思うけれども修一を止めることはできません。

そんな家に、嫁に行っている娘の房子がふたりの娘を連れて帰って来ます。
家財も着物も売り払い無一文、夫相原はウンともスンと言って来ないから
房子は居着いちゃうわけね…
その上信吾のお気に入りの菊子には意地悪です。

信吾が、修一も房子も親の自分がなんとかしなければ!と思う反面
どうしようかと戸惑っているうちに、事は良くない方へ向かいます。

これがだいたいのあらすじ…

そしてその他に、不思議で後味の悪い夢の話し、同年代の友人たちの死、
少年時代から憧れていた保子の姉の面影、物忘れが激しくなった焦り、などが盛り込まれて
老人のノスタルジーと無力感により拍車をかけています。

なんだか、本筋へのエピソードの挿入の仕方が絶妙なの。
分量といいタイミングといい、まったく関係なさそうで、でも自然な流れ。
さすがですな…

起伏はあまりないですが、ドラマはいくつかあります。
菊子が流産したり、信吾が息子の愛人宅へ乗りこんで行ったりね。
でもなにも解決しちゃいない。
未解決でも進むしかない、人の一生なんてそんなものかもしれませんね。

ところで、いくら房子が菊子ほど器量良しじゃないからって
信吾の態度はどうかと思うよ。
ふたことめには「不器量だから性格悪くなっちゃって…」って親が言っちゃあね。

何はともあれ、妙に落ち着ける一冊です。
喧噪を忘れて読み耽るに良いのでは?

山の音 新潮社


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『すみだ川・二人妻』巴里的東京男女風景

2009-07-23 00:43:49 | 日本の作家

永井 荷風

日本で “ お妾さん ” の文化が根付いていたのかどうかよく知らないんですけれども
永井荷風を読んでいるとなんだか当たり前のことみたいに思えてきます。
仕事する → そこそこ成功する → 小金ができる → 妾つくる、って
そんなにポピュラーなことだったのでしょうか?

妻でもなく、外で働かず、日がな一日旦那のお越しを待つだけでお手当をもらって
生計をたてている女性って、今でも存在しているんでしょうか?
確かに現代の愛人とは違って、お妾さんには別宅の妻という風情がありますが
それでも金銭づくの関係であることに変わりはないんですよねぇ…
どちらかというと現代よりもシビアな関係のような気がするぐらいです。

表題2篇の他に6篇収められていますが、どれもお妾さんや芸者などが登場していて
荷風がこのタイプの女性に魅入られていたのではないかと想像できます。

『すみだ川/1909年』
母ひとり子ひとりで期待をかけられ学校へ通わされる長吉は
幼馴染みの恋しいお糸が芸妓になってどんどん垢抜けていく姿を見て不安になります。
少しでもお糸に近づきたいと退学して役者になろうと思いますが、話が分かる伯父の
俳諧師羅月に説教されて思いとどまり、ついには重病にかかってしまいました。

『二人妻/1922年』
夫俊蔵の行状が信用ならない千代子でしたが、女学校時代の友人玉子の夫川橋には
妾どころか隠し子もいると聞いて親近感がわき、気心を許した友達になります。
ところがある日、嬉しそうな玉子から川橋が妾と手を切ったと聞かされると
喜ぶどころか妬ましくなりました。
ところで手を切った妾亀子はというと俊蔵といい仲になっていました。

『かし間の女/1927年』
永島の妾だった菊子は学生との浮気を責められて新しい旦那探しを始めます。
上京してきた田舎の富豪の相手をすることになり、その仲介者だった犬塚の妾に。
しかし昔関係があった歯科医との一夜がバレてしまいます。
その後仲介屋が紹介してくれた割のいい仕事はかなり怪しいものでした。

妾という日陰の存在を題材にしていながらけっこうアッケラカンとした感じです。
時には年齢や将来のことが気になるが…ま、いっか、という
悲壮感のないその日暮らしを送っている女主人公たちはたくましい!
読み手としては、結局男性の道具にされているのに…と悲哀を重ねたくなりますが
余計なお世話に思えてきます。

解説で秋庭太郎氏が “ 荷風のゾラやモーパッサンへの傾倒が尋常じゃない ” らしきことを
書いていらっしゃいましたが、確かにそうかもね、と納得できます。
愛欲賛美、快楽のすすめ、道徳の軽視などなど、随所に退廃の美学が感じられまして
さてはフランス人になりたかったんじゃないかね? この人は。

ところで巻頭に『深川の唄』という、荷風があてもなく東京を散策している様子が
書かれている作品があるのですが、路面電車や煉瓦造りの店先や手描きの看板などが
浮かんできて、東京はこんなに近代化される必要があったのだろうか?と
考えさせられます。 丸の内郵便局…
確かに不便だったら文句言ってると思うんだけどね… 勝手なもんで。
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『台所太平記』三人寄ればてんやわんや

2009-07-17 01:17:11 | 日本の作家

1962年 谷崎 潤一郎

谷崎潤一郎自身がモデルなのでしょうか?
風流な作家、千倉磊吉(らいきち)と二度目の妻讃子(さんこ)が
正式に所帯を構えてからその後20年あまりの間にやって来ては去って行った
数多の女中たちのエピソードが綴られています。

なんといっても若い娘さんたちばかりですからねぇ…男性にはたまりませんよね?
でも女性ばかりの職場で働いたことがある方はご存知でしょうが
けっこうめんどくさいんですよぉ 妬みとか陰口とか…

千倉家はものすごく働きやすい環境だったとお見受けします。
旦那様がいやらし~く手を出すこともなく、奥様は良き相談相手になってくれます。
食事も良いものを与えているし、早番・遅番もあってこき使われることはありません。
昭和ですから奉公のスタイルも江戸時代みたいに封建的なことはなかったでしょうが
それにしてもいいお家…住み込みで働くならこんな家が良いですね。

女中さんたちも若いながら働き者で、旦那様や奥様に多大な迷惑をかけるような
不届きものはおりません…が、そこは物語になるぐらいですから一風変わった
個性派が揃っています。
美人、不美人、田舎者、都会育ち、お人好し、気分屋、病持ちなどなど色とりどり
監督なさる奥様もさぞ骨折りだったでしょう。

エピソードはここで紹介するより直接読んだ方が面白いと思うので書きませんけど
道ならぬ恋愛のお話や、放蕩者を好きになった女中の激しい恋なんてものもあります。

谷崎作品だから旦那様と女中の怪しい一夜なんてものがあるかと思ったら
お気に入りの女中を贔屓したりすることはあっても艶っぽいお話はありません。
でも女中とふたりきりで部屋に籠ったり別荘に下見に行ったりして
なんとなく淫らな想像をかき立てられてしまうところが心憎うございます。

ドラマになったら面白そうじゃないの~? なんて思っていたら
映画にもドラマにもなっていたみたいですね。 映画は磊吉が森繁久彌だったみたい。
ふたたびリメイクして下さらないかしら? ドタバタ劇にはしないで欲しいものです。

磊吉は貫禄もあってアカデミックな感じがいいんだけど…讃子は黒木瞳とかになっちゃう?
そしてぜひ蒼井優を出してほしい! 誰の役かは今思い浮かばないけど
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『猫と庄造と二人のおんな』猫さまの底力を見よ

2009-06-03 01:50:24 | 日本の作家

1937年 谷崎 潤一郎

主要な登場人物は4人ですが、自らは労せずしてそんな人間どもを翻弄する
猫のリリーの存在感が際立つ物語です。
コレットの『牝猫』 は猫に愛情を注ぐ夫に妻が嫉妬するというストーリーでしたが
リリーの場合は嫉妬した女をも虜にしてしまうというしたたかぶりです。

ある日庄造の妻福子宛てに、追い出された前妻品子から手紙がきます。
寂しいので庄造が可愛がっている猫のリリーを譲ってほしいと書いてありました。
他にも、庄造は妻よりも猫の方が可愛いに違いないといったようなことが…

バカバカしいと思いながらリリーとばかり戯れる庄造を見ていた福子は
ムカついて、リリーを品子にあげてしまうように庄造にせまりました。
庄造をおびき寄せるためにリリーを欲しがったのだ、と福子が気付いたのは
リリーをあげてしまった後でした。

品子は以前リリーをいじめていたのでなついてくれるかどうか不安でしたが
庄造がいつかやってくるかも…という期待を抱いて一生懸命世話をします。

リリーが庄造に甘えまくる様子や、生きるために品子に媚びる有様などは
猫さまを飼っている方ならご存知でしょうが
「うわべだけでもいいの! 甘えてちょうだい! かつぶしあげるから~っ
って言いたくなる愛らしさです。

リリーが子猫を生むシーンでは「なんだか急にからだの具合が変なのです」
「どうぞそこにいてください」なんて瞳で訴えかけちゃったりして
村上春樹氏のミューズもビックリの男性を悩ますおねだりぶりです。

庄造は案の定リリーに会いに行ってしまって、それが福子にバレちゃいます。
物語はこれから佳境というところで唐突に終わってしまうのですが
いったい男と女と猫はどうなるのか妄想が膨らみます。

私はどんなかたちであれ品子の道が開ければいいなぁ…なんて思っています。
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『子をつれて 他八篇』The 作家 in Old-fashioned

2009-03-28 00:18:36 | 日本の作家

葛西 善蔵

この方は “ 私小説 ” を書く作家として有名だそうで、最初の2篇は創作っぽいけど
後半7篇は完全に自分のことをモデルにしていて、連作のようになっています。
なにしろ、貧乏作家の典型ともいえる生活ぶりに、哀愁よりも情けなさを覚えるわ。

葛西善蔵という作家が日本文壇においてどのくらいのポジションにある方かは存じませんが
周囲の人を不憫な目に遭わせておきながら、作家として文筆活動を続けることに
意義があったのか? と私は甚だ疑問に感じています。
もちろん文筆は自由にやってくだされ、なのですが、仕事量と生活環境のギャップが
どうなのよ? と思わずにはいられないのですよね。

以下、何篇かの中から引用してご紹介します。

『子をつれて/1919年』
家賃を滞納して立ち退くことになった期限の日ですが、金策に郷里へ帰った妻からは
連絡も為替電報も届きません。
最後まで金を貸してくれていた友人も逃げるように避暑に出かけました。
家財を売り払いふたりの子をつれて家を出ましたが、行くあてがありません。

『蠢く者/1926年』
大震災を機に鎌倉の寺を追い出され、身ひとつで引っ越した下宿へ
おせい(鎌倉の時の女中)がやってきて居ついてしまいました。
酔って殴っても帰らず、ある晩子供を死産してこっそり埋めたと打ち明けました。
田舎の妻からは、受験を控えた子供たちに玉子を買ってあげたいという手紙がきます。

『湖畔手記/1926年』
おせいのもとを逃げ出して日光湯本の旅館に落ち着きました。
しかしそこでも筆は進まず、女中のあい子相手に夜中まで晩酌を繰り返す毎日です。
血を吐いて臥せっていた K が死んだという報せが届きます。

『血を吐く/1926年』
旅館で最後の客になってしまいましたが、原稿料が入らないので引き払えません。
酒浸りで過ごしていると、とうとう身重のおせいがやって来ました。
やはり飲み続けていたら大量の血を吐きました。

彼の妻と3人の子供は妻の実家で養ってもらっています。
彼の父が孫たちにと残してくれた杉林や林檎畑は売ってしまいました。
息子の入学準備のための金も、娘のランドセルも送れませんでした。
おせいの両親の家には何ヶ月分もの食費を借りたままです。
それで鎌倉に(下宿だけど)住んだり、旅館に長期滞在したりしてる場合かな?

情緒はあるし、良い文章だとは思いますが、内容は怠け者日記ですよ。
「金がない」「からだだるい」「書けない」の繰り返しなんですもの。
最高傑作が『湖畔手記』だということですが、だったらあまりにも多くのものを
犠牲にしている割には…と思われてなりません。
私は主婦なのでね、生活もちゃんとしてちょうだいよ!と言いたくなっちゃうわ。

太宰治もエッセイで貧乏を嘆いていた気がしますが、もう少し明るかったと思うし
先頃読んだ『移動祝祭日』でヘミングウェイは貧乏時代を楽しかったかのように
描いていたのですが、この本は暗すぎる

物語だったら良かったんだけどな…実話だと思うと、田舎におきざりの奥様や
学用品や玉子が買ってもらえない子供たちのうなだれた姿が浮かんできてしまって
素直に「良い作品だ」とは言えないですね。
本の読み方としては間違っているのでしょうけれど…
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『天のテラス』美しき短篇集

2008-10-04 23:49:07 | 日本の作家

1990-1995年 小椋 冬美

マンガですけど・・・ と言われても
私はこれを“ 短篇集 ”だと思っています。

最近はちょっとご無沙汰してますが、昔はよくマンガを読んだものでした。
特に小椋冬美さん、岩館真理子さんが大好きで
あとは『コボちゃん』とか『カリアゲ君』とかしりあがり寿さんのとか・・・

この『天のテラス』を読んでいると、小椋冬美さんも
たぶんマンスフィールドが好きなんじゃないかなぁ? と勝手に思う次第です。
それからサキとかね。

じいさま、ばあさまとかおデブさんの話しとかがでてきて
美しい若者ばかりが主人公じゃない世界観が好きでしたねぇ

3巻で終わってしまったのが悲しくて仕方ありません。
続きは出されないんでしょうか?

『Sandwich Bar』
小さな飲食店を営むおやじさんの一日と
彼の仕事に対する誇りが描かれています。

カフェブームですけど、おしゃれなだけがいいお店じゃないのです。
「食べ物は安くてうまい。おれの店だ」
「毎日作る。おれが毎日作る。いい仕事だ」ってところに
おやじさんのプライドがにじみ出ていて素敵です。

『レストランにて~食べる男』
食べる事が大好きなおデブさん、ダックの思い出と好物とは?

おいしいものがお腹一杯食べられる大食いチャンピオンに憧れてます。
でも口ほどにもないんですよね。 微妙に人より食べるってくらいで・・・

『噂の女』
街でも噂のいい女が経営する下町の食堂に集まる人たち。
彼女の人気の秘訣ってなんでしょう?

こんな定食屋のおかみさんになれたらいいなあ。
毎日常連さんがやってきて、ワイワイしてくれたら寂しくないよね。

なんだか食べ物屋の話しばかりをご紹介してしまった

今でも急に思い出して、読み返してしまう唯一のコミックスです

天のテラス (1) 講談社


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『痴人の愛』読んでいてバカバカしいけど・・・

2008-10-01 01:16:12 | 日本の作家

1924-1925年 谷崎 潤一郎

男性の方々は13歳年下の少女の言うことなら
なんでも聞けるものなんでしょうかっ?

読んでてイライラしちゃうくらい女に翻弄される主人公の河合。
これは特殊な例なのか、それともありがちなことなのか?

平凡な毎日を真面目に送っていたサラリーマンの河合は
カフェで女給をしているナオミに目を留め、引き取って教育することにします。
河合が甘やかしたためにすっかり贅沢と怠惰を覚えたナオミですが
二人が成る可くして深い関係になってからは、加速度的にわがままになり
男友達を引き入れたり、家事もせずにダンスホールに通ったりと奔放さが増していきます。

結局、何人もの男性と関係を持っていたことを知った河合がナオミを追い出すんですけど
その後が女々しいのよ~っ
探しまわったり、彼女の家を訪ねたり、果ては彼女と関係があった
男にまで電話をかけて、しつこくしつこく帰って来るよう伝えてくれと頼んだり。

ナオミが外人の男の家に行ったことを知った河合は、とうとう別れる決心を
しますが、なにかにかこつけてやって来るナオミの魅力には抗えず・・・

河合さん、もう、マンマとやられちゃってます。アチャー です。
ナオミの目的も手段もミエミエなのに、どうしても彼女には逆らえないんです。
これが“ 究極の愛 ”なのだろうか?
私は“ 過剰で満たされない恋心 ”と見ます。愛じゃないと思う。

だいたい15才の女の子を連れて来てさあ、
「ナオミちゃん、なんにもしなくていいんだよ」
「ナオミちゃん、好きなものは買ったら良いんだよ」
「ナオミちゃん、お風呂に入れてあげよう」
なんてやってて、思い描いていたような淑女に育つわけないじゃないか!!

男にチヤホヤされる女のことを、女が嫌うのは当たり前ですけど
男から見てもかなり下品な女に見えると思うんだけどなあ、ナオミ。
どんだけ魅力的な女だったんでしょうかね?

それならもっと大物をねらってみたらどうか?
若旦那とか社長とか議員とか・・・
その世界じゃあトップクラスの女性になれたかもしれません。

『マイ・フェア・レディ』や『光源氏』、ドストエフスキーの『白痴』などをはじめ
いい歳した男が “ 少女を教育する ”って物語は枚挙に暇がありませんけど
男のロマンなんでしょうか? それとも下心なんでしょうか?
謎ですわ

余談です
私は『痴人の愛』の西洋版が『ロリータ』だと勝手に思い込んでいたのですが
どうやら違うらしいんですよね。
『ロリータ』は買ってはいるんですけど、短編で読んだナボコフが
ものすごっく苦手で、結局読めずにいます いつかトライします。
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『英国王妃物語』“めでたし、めでたし?”

2008-09-19 22:04:23 | 日本の作家

1992年 森 護

思えば私の趣味のひとつ “ 家系図作成 ” はこの本から始まったと言えましょう。
だって複雑すぎて分からなくなっちゃったんですもの

ダイアナ妃は記憶に新しいところですが、長い英国王室の歴史で
王同様、王以上に存在感があったとされる王妃をピックアップした一冊です。

栄誉があるのか無いのか選ばれた王妃は以下の人。

夫を王にのし上げたスティーヴン王妃マティルダ
広大な領地を持つヘンリー二世妃エリナー・オブ・アキテーヌ
愚王エドワード二世妃イザベラ・オブ・フランス
テューダー王家の因を作ったヘンリー五世妃キャサリン・オブ・ヴァロア
バラ戦争の主導者ヘンリー六世妃マーガレット・オブ・アーンジュ
ランカスター、ヨーク、テューダー時代を生き抜いたエリザベス・ウッドヴィル

そして悪名高いヘンリー八世の六人の妃が登場します。
一人目はスペイン王女で、メアリー一世の母キャサリン・オブ・アラゴン
二人目はエリザベス一世の母で、処刑されたアン・ブリーン
三人目はエドワード六世の母ジェーン・シーモア
四人目は肖像画と違っていたためすぐ離婚されたアン・オブ・クレーブス
五人目は淫乱で処刑されたキャサリン・ハワード
六人目はヘンリー八世を看取ったキャサリン・パー

13人の愛人に泣かされたチャールズ二世妃キャサリン・オブ・ブラガンザ
一度の浮気で32年間幽閉されたジョージ一世妃ゾフィア・ドロテア
宰相ウォルポールと夫を支えたジョージ二世妃キャロライン・オブ・アーンズパック
101人の女性関係があったというエドワード七世妃アレグザンドラ・オブ・デンマーク

以上、16人の生きザマが書かれています。
さらっと書いたけど、皆さん良くも悪くもドラマティックな人生を送ってらっしゃる
やっぱりシンデレラとか白雪姫みたいに、“ 幸せにくらしましたとさ”
では終わらないもんですね。

それにしても愛人13人とか、女性関係101人(わんわん物語?)ですよ
それ以外の王だってだいたい複数の愛妾を抱えてます。
しかも、宮殿に住まわせてます。( ヴェルサイユもそうですね )
大奥とかトルコのハレム、中国の後宮なども似てますけど、
こちらはシステムだし、愛妾の子にも継承権がありますからちょっと違うかな?

何が王たちをそうさせるんでしょう?
地位なのか、血なのか、まったく個人の問題なんでしょうか?
気になります。

とにかく日本の皇室と違って、手広くヨーロッパ中からお嫁さん探しをするもので
その上、娘はヨーロッパ中に散らばるわけだから、血縁関係がグチャグチャです
それを家系図にしてひも解いていくのが楽しくなっちゃって・・・
マニアックな趣味をひとつ抱えちゃいました

これさえあれば、あなたも英国王妃通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

 
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『細雪』セレブの結婚て大変だぁ(>_<;)

2008-09-09 01:32:14 | 日本の作家

1946-1948年 谷崎 潤一郎

遠い昔の出来事ですが、市川崑監督作品『細雪』の絢爛なCFを見て
映画館に行かないで本屋に行ってしまった私。
しかも表紙の装丁が好きだったもんで、ジャケ買いしました。

当時はつまんない話しだと思ったものです。
だらだらと見合いのことばっかり書きやがって・・・って感じでしたが
読み返してみたら、すごい名作じゃん

物語は阪神では名の知れた旧家、蒔岡家の四姉妹の人生を描いたもので
特に三女雪子の縁談と、四女妙子の恋愛問題が中心になっています。

そこに大水害のことや、日中戦争、第二次世界大戦直前のヨーロッパ事情などがからみつつ
のん気な姉妹の京都の花見や蛍狩りなどの遊山模様がちりばめられているという
絵巻き的な物語でした。

全編に溢れる関西弁(大阪弁と京言葉に分かれているらしい)が
まったりしていてたまりません。
大事件もトラブルもどうでもよくなっちゃいます

映画観てないので文句は言えませんが、長女(岸恵子)、次女(佐久間良子)
三女(吉永小百合)ってどうなのさ?
かろうじて四女(古手川祐子)だけ納得できるかしら?
マスオさん的な次女の入り婿(石坂浩二)はOKだと思います。
(あくまでも原作から受ける印象としてね
 今度DVD借りて検証してみます)

しかし、結婚て大変
物語に出てくるだけで、雪子五回見合いしてます。
その前にも数回見合いしてたみたいだし、立会人や書面のやり取り、調べたり調べられたり、
家柄だ、順序が違うだと大騒ぎ
今と比べたら本当に骨折り・・・ご苦労様です。

何はともあれ、桜や嵯峨野路、寺や池のほとりなどなど
景色というか情景というか、“そうだ、京都に行こう”と思わせてくれる描写が見事です。

次回リメイクの際は、JR東海、全面バックアップでいかれてはどうかと・・・

細雪 中央公論新社


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これ、買おうかどうしようかすごく悩んでます。
上・中・下が1冊になっててすごく分厚いの!
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『信仰の現場』今じゃスタンダード

2008-08-27 23:15:17 | 日本の作家

1994年 ナンシー関

副題は『すっとこどっこいにヨロシク』となってまして
買った当時はけっこうマニアックな気がしてたんですけど、今見るとそうでもないですね。

取り上げられてるものの中には、「矢沢永吉コンサート」とか「クレヨンハウス」
「二光&日本文化センターショールーム」とかあるんだけど
永ちゃんは言わずもがな、絵本専門の本屋や通販マニアはすっかりスタンダードですものね。

でもやはり、彼女自身の潜入ルポってところがおおいにウケて、私はこの本大好きです。
惜しまれるなぁ・・・誰も代わりがいないもの

気を取り直して
何かを信じきって無防備になっている人たちを見てみようと
ナンシー関がその現場をレポートするというのが主旨。

4月4日4時44分(朝よ)に、ゾロ目マニアを捜しに四谷駅へ行ったり
ウルトラクイズの予選に行って悲喜こもごもを味わってみたりと
合計24カ所を訪ねて彼女独特の視点で体験レポートしています。

私が好きだったのは「毒蝮三太夫の公開放送」
営業でまわってた頃聞いてたなぁ。
確かに “じじい” “ばばあ” って言ってたなぁ。もちろん愛を込めて。
まだやってるのかしら?

私が行ったことがあったのは、青山のクレヨンハウスと皇太子様の御成婚パレード。
だって母が行きたいってせがむんですもの・・・
でも日の丸振ってたらそれなりに感激しましたが。

生きていれば、ぜひ続けて頂きたかったんですが、かえすがえすも残念です。

信仰の現場 角川書店


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こちら文庫版です。
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『地球のはぐれ方』ぜひ!続、続々刊を!!

2008-08-19 01:35:39 | 日本の作家

2004年 東京するめクラブ【村上 春樹・都筑 響一・吉本 由美】

いやはや、私の枕元からははずせない一冊です

私は本を読んでないと眠れないんだけど
さりとて長編だと朝まで読んじゃうし、深刻な本だと寝覚めが良くないし・・・
てなわけで、ちょこちょこ読める面白い本を何冊かベッドのお供にしています。

そんな中でも、この『地球のはぐれ方』は秀逸
な~んにも考えないうちに心地よい眠りに落ちていきます。

唯一考えることといえば、ファッション関係の専門学校に通っていたわたくし、
“吉本由美”ってあの“吉本由美様”ですか?ってことかしら。
なにせカリスマでしたよ。
当時のan.anやOlive、懐かしいなぁ、あとマガジンハウス時代のELLEとかね。
もう20年ぐらい前の話しですけど・・・

名古屋、熱海、ハワイ(オアフ島)、江ノ島、サハリン、清里 の6都市にスポットを当て
その都市のあり方にダメ出ししたり、持ち上げたりしながら鋭く分析や考察を提示し
再生への道を示唆しています なんてね・・・

サハリンは別として(たぶん行かないと思うので)、
参考にしたいようなしたくないようなスポットが挙げられていますが
とりあえず、ハワイでは実践できませんでした
同じく、熱海・清里・名古屋・江ノ島で、私はいったい何を見て来たんだろうと
後悔しきりです。(でも、当分行くことないと思うのよ)

こうなったら、もっともっとディープな所を巡って
第二弾、三弾を出していただきたいものです。

ご提案としては、ゲイの人が異様に多いというミャンマーの町とか(入国困難ですかね?)
東武ワールドスクエアや日光江戸村を有する鬼怒川とか
すっかり寂しくなったネバーランドとかですかね?
いかがでしょ? アマいですか?

どうか、ご一考宜しくお願い致します。

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 文藝春秋


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こちらは気軽に読める文庫版
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『幼少時代』谷崎文学の芽ばえ

2008-08-15 23:59:41 | 日本の作家

1956年 谷崎 潤一郎

フランス、ロシアと続いた“子供時代”の物語。
日本勢にも登場していただこうと思いまして、この本を選んでみました。

そういえば、新潮文庫の谷崎潤一郎、一時期ジャケ買いしたなぁ

これがトルストイの『幼年時代』に触発されたのかどうかは分からないけど
類似点は割と多いのよね

まず父親。かたや賭け事で家計に穴をあける(トルストイ)、
かたや商才の無さと病身で没落の一途をたどる(谷崎)。
いずれにしても妻の財産を食いつぶすところは同じです。

それから献身的な、年老いたばあやがいます。
いつでも空想話を聞いてくれたナターリア(トルストイ)、
学校にもついて来てくれたおみよ(谷崎)。
どちらも死ぬまで一家のために尽くしてくれます。

その他、友達のことや続編があることなど諸々・・・

描かれている人物は、親戚や学校の先生と友達のことばかりで
舞台も神田の下町界隈という狭い世界ですが
出てくる人たちが個性的で飽きることがありません。

ふがいない父親や、妻と妾を一緒に住まわした“ふしだらな”本家の叔父、
“尼将軍”と呼ばれたヒステリックな伯母でさえも
いい人ではないけれど、いい味だしてます

モデルとしては好都合な人たちに囲まれてたんだな、って思える一冊。
この人たちがいなければ、日本屈指の作家は誕生しなかったかも・・・

小さいながらに、叔父さんの妾や友達の家の女中、汽車の中の少女などに
そこはかとない“色気”や“艶っぽさ”を見つけるあたり、
後の谷崎潤一郎作品を彷彿とさせますね。

幼少時代 岩波書店


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『雨天炎天』やっぱり猫が好き!ですね

2008-08-03 23:50:24 | 日本の作家
IN THE HOLY MOUNTAIN,ON THE TURKISH ROAD 
1990年 村上 春樹/松村 映三

ギリシャの聖なる島を巡礼し、トルコ沿岸を車で旅したハードな日々を
文章と写真で記録しています。

まずはギリシャ。
もはや地上ではありえないんじゃないかという、女人禁制の島を異教徒が巡る5日間。

ギリシャ聖教ってキリスト教じゃないの? などとおバカなことを考えつつ読みましたが
とりあえず激しい迫害にあったことと、修行は厳しいってことは分かりました。
しかし、さらにハードな環境を求めて奥地へ分け入る僧がいるとは・・・
凡人の私には理解不能です。

そしてトルコ。
アジアとヨーロッパの二面性を抱えた複雑な国、トルコ沿岸を3週間かけて巡った
体力的にも精神的にもタフな旅の記録です。

歴史や社会問題など、鋭い問題提起はありながらも
軽妙な表現で、検問所など一風変わった見所(?)を紹介しています。
私は行きたいと思いませんけどね。

それはさておき、私はこの方の見聞記はほぼ全部読んでますけど
猫好きですよね!! ホントに

なにしろ海外、他にも書きたいことはたくさんあるでしょうに
いつも猫たちにページを割いてくれて、まったく猫好きにはたまりません。

この本にももちろん猫は登場します。
トルコでは、湖を泳ぎ街の看板猫として活躍する、白い猫“ヴァン猫”が、
そしてギリシャでは、ヒドい食事を出す修道院に居着く
市井のけなげなノラ猫が、それぞれ紹介されてます。

ひとくちに猫と言っても、国が違えば人柄(猫柄?)も違うんですねぇ。

雨天炎天 新潮社


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こちら文庫版ですが、やっぱりハードカバーの方がいいと思います
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『ドゥミ・モンデーヌ』のぞいてみたい世界かも

2008-07-20 00:20:30 | 日本の作家
DEMI-MONDAINE 
山田 勝

“ドゥミ・モンド”とは今で言う高級娼婦か高級コールガールってところでしょうか?
それにしても、この本を読むと『プリティ・ウーマン』なんてみみっちいよ。

この本では、19世紀フランスの帝政時代のドゥミ・モンドの中でも
とりわけ有名な7人が紹介されています。

有名人をバックに政界を牛耳ったエステル・ギモン
敵であるプロイセンに身を売ったラ・ヴァイパ
貯蓄に励んだアリス・オジー
『椿姫』のモデルとなったマリー・デュプレシス
贅沢を享受し尽くしたイギリス人、コーラ・パール
『ナナ』のモデルとなったブランシュ・ダンティニー
そして、『ドゥミ・モンドの心得』を記した、“最高に高くつく女”レオニード・ルブラン

同時に、世相や、イギリスとフランスの社交界の比較、
裏社交界の役割取りなどをおりまぜながら紹介します。
もう、スケールが違い過ぎ

実際、政治家・作家・作曲家なんかは結構彼女らに取り入っていて
彼女らは莫大な資金をバックに、彼ら芸術家やジャーナリストを保護していました。
作家はけっこう彼女たちからインスピレーションを得ていたかも。
アレクサンドル・デュマやテオフィール・ゴーティエなんか常連
「不倫は文化だ」って言った人いましたけど、あながち間違いじゃないような気がします。

この時代、フランスには他にも有名な娼婦はたくさんいたわけで
(例えばローラ・モンテスとか)身を破滅に追い込んだ男が何人いても足りませんな

モームの『サミング・アップ』によれば、当時フランスでは
女のために破滅した男は英雄視される傾向があったようで
だからこそ彼女たちの商売は成り立ったわけですね。
なにしろゴージャス!!
下手な貴族なんかよりすごい贅沢な暮らしをしていた彼女たち。

(色あせた)写真を見ると決して美人じゃないんだけどなにか秘策があったんでしょうね。
知的でユーモアに富んでるとか、いろいろね

彼女たちの末路はいろいろあって、落ちぶれた人、若くして死んだ人
寂しく人待ち顔で余生を送る人、いろいろいたわけです。
有名どころはマリー・デュプレシス。
“天使のような娼婦”という、永遠の称号を手に入れた薄幸の女性ですね。

でも私に言わせりゃ、アリス・オジーみたいのはいやだな。
たんまり溜め込んで、悠々自適な老後を送るなんて。
パーッと使って落ちぶれて欲しかったわ。
だって、夢みたいな毎日を送ってるんですもの。夢は儚いものなんだってば。
そうじゃなきゃ、夢の後で自殺した男の人が浮かばれないと思いません?

THE 女! の生き様をのぞいてみましょう!
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

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