万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

司馬遼太郎さんのこと

2008年12月04日 | Weblog
 東大阪にお住いの小笠原幸さんにお会いした時、私の
家の側に司馬遼太郎さんのお家があってそのお家が「司
馬遼太郎記念館」になって市民に解放されています。是
非お越しください、とのことで数年前に寄らせてもらっ
たことがあります。
 お庭に面した司馬遼太郎さん執筆作業そのままの書斎
が窓ガラス越しに見ることができます。この部屋からあ
の膨大な小説、歴史紀行文が生まれたことを思うと背中が
ゾクゾクすることを覚えました。
 その隣に記念館が新しく建てられていてその室内は2
階まで吹き抜けになった3方壁面の書架に司馬遼太郎さ
んが執筆資料として集められた書籍がグッスリと収めら
れていてその量に圧倒されます。何万冊あるのでしょう
・・・・。

 司馬遼太郎さんがまだ新聞記者時代、宗教や学芸記者
として京都の本願寺にある記者クラブに居られた、その
頃に邂逅した2冊の本があったそうです。その決して頁
数の多くない2冊の本が司馬さんの生涯を動かすものと
なったと云われるのです。その2冊の本の1冊は本願寺
や境内にある龍大図書館で知った『歎異抄』であり、も
う1冊は京大の湯川秀樹博士のもとで知り得た『ゼロの
発見』の2冊であったと何かで読んだことがあります。
 記念館の膨大な書林を拝観しながら、その司馬さんの
「起動ファイル」のことに思い巡らせたことでした。

 司馬遼太郎さんの命日は2月12日、「菜の花忌」と呼
ぶのだそうです。菜の花やタンポポなど庶民的な黄色い花
がことにお好きであったことに由来するのだそうです。
 今は菜の花の季節ではありませんが、黄色い葉っぱの公
孫樹の黄葉を紹介しておきます。これは境内の大公孫樹を
俯瞰して撮したものです。今年は6月に枝打ちしたので葉
っぱが僅少です。
コメント
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