万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

牡丹と唐獅子

2007年04月13日 | Weblog
境内に植わっている10数本の牡丹の第1花が昨日咲いていました。これから次々と咲いてくれることでしょう。
 今修復のために京都の仏具店に出している当山の須弥壇にも牡丹と唐獅子の彫刻が極彩色で荘厳されています。この意匠は浄土真宗の須弥壇の定番なのですが、仏法の世界で牡丹と獅子は何を意味しているのでしょうか。芸能の世界では「鏡獅子」「連獅子」などと重要な演目があることは周知のことです。高倉健さんのヒット作「唐獅子牡丹」(義理と人情をはかりにかけりゃ、義理が重たい男の世界、幼なじみの観音様にゃ、俺のこころはお見通し、背中で吠えてる唐獅子牡丹)は任侠の世界でも重要な位置にあったようです。
 百獣の王の獅子も「獅子身中の虫」によって力が失われ狂って行くと云います。その身中に巣くった虫を退治し駆除する働きを持っているのが牡丹の花粉だと云うのです。
 文殊菩薩は獅子の背に騎しています。これは仏法の智慧は能く獰猛(どうもう)な獅子を制御し、さとりの智慧へと向かわしめる働きのあることを喩えているのでしょう。そのようなことから仏教の彫刻や仏画に見ることができるのだと思います。
 それにしても牡丹に唐獅子の絵柄はユニークであって豪壮であることです。住職 
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