fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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12年目の311

2023年03月11日 | 日記
 12年前の午後2時46分。
 毎年書いていることですが、私は岩手の家にいました。内陸部だったので、被害はありませんでしたが、義父が入院していたため、広くて古い家にひとりでいて、すぐに外に飛び出し、ぐらんぐらんと揺れている地球にこれは・・と恐ろしくなりました。
 津波が来ていることはラジオで少し把握していたけど、停電がどれくらい続くかわならなかったので、電池をなるべく消費しないようオフにしていて、沿岸部の状況を知ったのは、翌日夕方のテレビでした。
 沿岸部へ走る自衛隊の車のただならないサイレン音が耳に残っています。
 
 そして一ヶ月後ようやく岩手へ来ることができた夫と沿岸部へ・・。
 義妹の家は、なんとか残っていましたが、3軒となりはもう流されていました。
 その大船渡から陸前高田へ行ったときの衝撃。陸前高田は町がまるごとなくなっていました。

 佐々木朗希投手は、陸前高田出身、お父さんと祖父母が震災で亡くなられ、お母さんと兄弟と大船渡の仮設住宅に移り住みました。彼は本日WBCで登板です。本当に立派に成長しました。それを考えただけでも泣きたくなります。
 
 私は、被災者にはほど遠い存在ですが、伝えるということはしていきたい。
 芥川賞受賞した「荒地の家族」は、震災後10年以上経った情景が出てきます。ここから電柱が新しくなる という描写、まさに。
 佐々木ひとみさんの『ぼくんちの震災日記』は、沿岸部で被災したわけではないけれど・・というたくさんの方を励ましてくれる作品です。私は、たくさんあった米とジャガイモ、灯油のストーブで過ごしました。
田沢五月さんの『海よ光れ!』は、岩手県の大沢小学校の皆さんの記録です。当時の小学生の様子、そして成長した現在。
 皆様、ぜひお読みください。

 そして、すみません。拙著『オオカミのお札』シリーズ3巻「美咲が感じた光」も、上に書いたような私が見た震災を描いています。