fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。原稿・講演など各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

新刊予告『どこどこ山はどこにある』おおぎやなぎちか作・松田奈那子絵(フレーベル館)

2018年08月27日 | 自作紹介
   
  9月発売の新刊のご紹介です。

  

  発行年月:2018年9月
定価  :1,300円(税別)
対象年齢:小学校中学年から
サイズ :21×16cm
ページ数:144ページ
ISBN  :9784577046937

まどかのひいおばあちゃん「ひいちゃん」には、最近ちょっとふしぎなところがあるみたい。ふらっと外に出たひいちゃんを追いかけて、まどかは知らない山に迷いこんだ…。(フレーベル館のサイトより)

 この作品は、フレーベル館さんと2年越しのやりとりの末のものです。最初は1,2年生向けのものだったので、私が当初もっていたものでは長かったので一度短く改稿し、それを今度は、この内容なら3,4年生向けにしたほうがいいのでは? ということになり、改めて加筆。なんてことも。
 改稿の途中で、編集長さんからとても嬉しいお言葉をいただきました。(言っていいよね)
 「童話から、高尚な文学のような雰囲気になった」。
 童話も文学だし、高尚なというのも、こう書くと(自分でそこ書いちゃうかい!)って、感じですが、作品の質が上がった的なニュアンスだと感じましたし、光栄でした。
 そしてこの一言が後押しとなり、企画が通りました。もちろん担当してくださった編集者さんのアドバイスあってのこと。この数ヶ月は特にゲラの段階での改稿を丁寧にやってくださり、また画家さん、デザイナーさん、印刷所とのやりとりも、全て! 

 松田さんのイラスト、素晴らしいです!! 表紙は、もちろん「どこどこ山」。どこどこ山がどこにあるのか? どんな山なのか? ぜひ読んでください!!
 
 装丁は城所潤さんです。

先日は、カバーまわりと完成した挿絵を送っていただきました。感涙。挿絵はどれもかわいいし、いいのですが、特に気に入っている目次のページを。
 
 私はそんなに本を出しているわけではないのですが、今のこの時期、幸せだなあと思います。

 あと一息。

『みちのく妖怪ツアー』佐々木ひとみ・野泉マヤ・堀米薫作/東京モノノケ絵(新日本出版社)

2018年08月26日 | 本の紹介
         

 東京から一台のバスが、みちのくへ向かった。乗っているのは、夏休み中の小学生達。
 3泊4日の「みちのく妖怪ツアー」だ。
 
 好奇心いっぱいの子供たちが、バスに乗る。でも、なんか変だ。
 運転手さんは、夏だというのに大きなマスクにサングラス。添乗員の四角美佳さんは、冷たい感じ。
「みちのくは、今でも妖怪たちが、人間のそばで生きつづけている土地でもあります」という言葉とともに、バスは動き出す。
 
 出てくる妖怪は、

 1 安達ヶ原の鬼婆
 2 たんころりん
 3 泥田坊の息子 
 4 座敷わらし
 5 ナマハゲ
 6 雨降り小僧  

 東北6県、それぞれ一つの物語になっています。

 いやー、こわい。最初の物語で、これはやばいって思いましたよ。だって・・・。いや、やめておきましょう。読んでください。
 子供達も、どきどきしながら読むのではないでしょうか。

 作者の3人は、9月2日、仙台で開催される「童話塾in東北」の中心スタッフです。地元に根付いて作家活動をされている皆さんならではの本ができました。
 時々、東北各地のおいしいものがでてくるのが、ちょっとほっとします。

 こういうツアー、実際にあってもおもしろいと思うな。

『おれからもうひとりのぼくへ』相川郁恵作・佐藤真紀子絵(岩崎書店)

2018年08月23日 | 日記
      中学年向け

 岩崎書店では、隔年で「福島正実記念SF童話賞」と「ジュニア冒険文学賞」の公募を行っています。
 福島賞のほうは、小学校中学年向け。
 ジュニア~は、高学年以上。

 大賞受賞作は、書籍化。ここからたくさんの本が生まれ、作家がデビューしています。

 『おれからもうひとりのぼくへ』は、今年の福島賞受賞作! 作者の相川さんは、「季節風」同人。つまり仲間です。先日初出版のお祝い会があり、そこで初めてお会いしました。
 私と同年代の方! 嬉しいデビューです。

 さて、作品は、「おれ」がある日、自転車とぶつかりそうになる。その自転車に乗っていたのは、「おれ」にそっくりなやつだった。そしてその後、身の回りの人の性格や関係がこれまでと違ってくる。ここは、おれの世界じゃない! と気づく、《パラレルワールド》の物語です。
 こういう作品は、「こんなことないだろ」と思わせては、そこで終わり。この作品はそうではなく「ああ、もう一つの世界、あるのかも」と思わせてくれます。
 小学生男子の人間関係の描き方にも、共感がもてます。
 ぜひ、小学生に読んでもらいSFに目覚めてほしいな。

金足農業、甲子園準優勝おめでとう! ありがとう!!!

2018年08月21日 | 日記
 金農は、秋田市の北に位置する高校。
 私は、ピッチャーの吉田君が注目されているとか、まったくわからず、一回戦を途中から秋田市の病院のカフェで観ました。あれ? 鹿児島実業に勝ってる? そして一勝。そこから、吉田君がいいからというような話をちらほらと聞いて、あれよあれよと勝ち進み、決勝まで進んでくれました。
 もうベスト8からは、かぶりつき。

 残念ながら、優勝旗を持ち帰ることはできなかったけれど、すばらしい活躍でした。準優勝、おめでとうございます。

 彼らの高校野球は終わったけれど、まだ人生は続いています。
 プロに行く選手もそうじゃない選手も、ずっと応援します。

 みんな、ほんとにいい顔です。誇らしい。

うちにある野球のボール。ついている土は、15年くらい前のもの。甲子園ではありませんが。

古い雑誌

2018年08月16日 | 日記
        

 岩手の家の押し入れに、衣装箱に漫画や雑誌が入っていました。
 「鳩よ!」マガジンハウス社。「MOE]白泉社。「MOE」は、今でも続いている雑誌ですね。これは1991年のもの。

  
 当時、短歌、俳句、詩と、各見開きで投稿コーナーがあったのです。その短歌に投稿し、掲載していただいたのが、私の創作が初めて活字になったものでした。一人一首だったのですが、この号だけ、まとめてバンと載せていただき、嬉しかったなあ。となりに載っているのは、東直子さん。この方は今や短歌会の重鎮で小説家にもなってらっしゃいます。
 そして、私はといえば、俳句へ道を曲がり、その後児童文学へ。

 雑誌などいろいろ整理しましたが、これはもうしばらく取っておきましょう。

  「鳩よ!」は、充実した雑誌でしたっけ。

同窓会

2018年08月13日 | 日記
 今年のお盆は、同窓会が二つありました。中学と高校。
 同じ日だったので、梯子。いやいや、懐かしかったです。

 私は、なにしろ当時は地味だったし、この何十年も、同窓会的なものには出ていなかったし、おそるおそるの参加でした。が、ちゃんと覚えていてくださる方も多く(たぶん、全員ではない・笑)、秋田さきがけ新聞に出ていた私の記事に気づいていた方もちゃんといらして、(名前が違うから、気づかれてないかな~と思っていた)ありがたかったです。

 一番濃いのは、やはり中学の部活仲間でした。
 みんなすぐにわかったよ! 
 私、実は陸上部だったのですよ。その陸上部の出席率のよかったこと! 先生を囲んで、写真を撮れて、よかったなあ。
 朝連、昼連、そして放課後は暗くなるまで、部活してたから。濃密な時間でした。今の中学でそんなことやったら、クレームがきそう。そんな中、ちゃんと勉強もしていたし、本も読んでいたし。今では考えられないですね。10代のエネルギーは、すごい。

 高校は女子校でしたが、今は共学。
 もちろん、集まったのは、もと乙女達。みなさん、生き生きしていました。
 中学のほうでも思ったけど、やっぱり秋田美人なんですよ。ホント。
 高校の生徒会長をしていた方は、今でも、すばらしい統率力でした。挨拶も立派で、さすが! 
 同じ児童文学の世界で活躍されている、ノンフィクション作家池田まき子さんとも再会できて。(ご著書『クニマスは生きていた』汐文社が、今年、夏休み全国課題図書に選定されいらっしゃいます)当時は、近隣の男子高生のマドンナだった方です。私、授業中に、そのかわいらしさに見とれてましたから! 今も、キュート。
 
 どちらも150人以上の出席。幹事の方は大変だったと思います。地元で先生をしていた(今もしている)方が結構いるので、皆さんてきぱきと運営されていました。感謝。

 実は朝、アクシデントがあり、行けないかも、というか一度はキャンセルの連絡を入れたのです。でも、そちらの用件が、なんとかクリアできて、キャンセルをキャンセルし、駆けつけました。ここでお会いできなければ、一生お会いできないだろうという気持ちになったのです。行って、よかった。

 お話できた方には、ブログやツイッターのことなどお伝えしたので、見てくださっているかな。
 皆さん、ありがとう!! 

   同窓会の写真は、いいのがないので、関係ない、岩手のケヤキ。
 
 

『なみきビブリオバトル・ストーリー 本と4人の深呼吸』(さ・え・ら書房)4刷

2018年08月11日 | 自作紹介
          

 昨年発売になった『なみきビブリオバトル・ストーリー 本と4人の深呼吸』赤羽じゅんこ・松本聡美・おおぎやなぎちか・森川成美(さ・え・ら書房)が、4刷りになりました。
 ビブリオバトルがさかんになってきていることや、ビブリオバトル普及委員会によるBOY(ビブリオバトル・オブザ・イヤー)で優秀賞を受賞したことなどが追い風になっているようです。
 本を書くときはいろいろ苦労したけれど、報われます。
 この本は、思いがけないことを呼び込んでくれるなあという気がしています。(濱野京子さんを含めた5人で上野の講堂でビブリオバトルをしたり、そうそう、国分寺の公民館でもやりました。そして、文学賞とはちょっと毛色の違った賞を受賞しtあり。世界が広がったように思います)

 これからも、どうぞかわいがってください!!
 よろしくお願いいたします。

伊藤洋子素描展 於秋田日赤病院2Fミニギャラリー

2018年08月10日 | 日記


 秋田日赤病院2Fミニギャラリーで、17日までやっています。
 私は、先日秋田に来て、すぐに行ってきました。素描の枚数は7、8枚と少ないですが、本当に心が洗われます。素描の下には、原稿用紙に自筆で書いた散文があります。散文というより、散文詩。
 前回も感銘を受けましたが、今回も。

 一つをご紹介します。 

  袋はいつも

 若い頃は、対象に『挑む』気持ちで、描いたり作ったりしました。
 何年か経って、対象をすきだという気持ちが強くなり、「寄り添う」気持ちで描くようになりました。
 なんだか少しわかったような気持ちになっていました。何と嘘くさいこと。「寄り添ってあげるワタシ」の目線で、いい気になっていたようです。
 少し何かを得たと思っても、しばらくするといつもすべてが嘘になるのはどうした訳か。
 年を重ねることのイメージとして、空っぽの袋の中に、「知識」や「気づき」を少しずつ詰めこんで、だんだん袋が充実していくのではないかと思っていました。ところが、何か「気づき」を得て、喜んで袋に入れようとすると、中にあるちょっと前のお宝は、すでに嘘になっている。入れた時は、優しく冷たくキラキラしていたはずなのに、今はどんよりとして腐臭さえ発しています。放り出すしかありません。袋はいつもスカスカです。
 ワタシはろくなことを考えない。だから今はできるだけ、「ワタシ」を消して対象に近づきたい。よく見ようとしているのに、見ているワタシを消そうとするなんて、おかしな話です。表現しようとすることには、どうしても「ワタシ」がつきまといます。その中で「ワタシ」を消すにはどうしたらいいのか。「ワタシ」が対象になれるはずはないけれど、その過程でしか見えてこない何かがある気がします。 
 でも、これもいつか嘘になるのかもしれません。否、今はむしろ、いつか嘘になれと、思っています。  
   

 そしてその日、秋田句会があったのですが、主宰の辻桃子先生もいらっしゃいました。二次会で話しをしているうちに、ほぼ同じ話になっていました。
 私たちは、俳句を作るとき、写生をしなさいとよく言われます。でも、写生にも、段階があり、最初は目の前にあるものをあるがままま写す。でもそのうち、目の前にある茄子を写生するとき(たまたま突き出しで茄子田楽があった)、「この茄子になるの」(桃子)。と。

 「ワタシ」を消すということなのです。簡単なことではありません。邪心があってはダメ。でもそうあらねば、本物はできないのでしょう。  

  

 伊藤洋子さんは、この絵で有名になるとか、飯の種にするとか、認めてもらおうとか、そういうものが何もありません。絵の前を何人もが、ただ通り過ぎていきました。でも、何人かは立ち止まり、洋子さんの心に触れて、何かを感じてくれるでしょう。それでいいのです。

 この文章に触れていただいて、もしも、秋田日赤に行くことができる方、ぜひ。

Bibliobattle of the Year 2018 大賞は、はたしてどの団体に?!

2018年08月02日 | 自作紹介
 Bibliobattle of the Year 2018 大賞を決める投票受付が始まりました!

 前のブログに、ビブリオバトルオブザイヤーで、私たちビブリオバトルの物語を書いた5人の児童文学作家が、優秀賞に選ばれたことをお伝えしましたが、今度は、5団体の優秀賞の中から大賞が決まります。8月の一ヶ月間の間、ビブリオバトル普及委員会の方の投票分は3点、そのほかの方は1点、その合計で決まります。

 私も投票しました! もちろん、自分たちにです(笑)。
 とても簡単で、名前とメールアドレスを書いて、自分が投票したい団体にチャックするだけ。

 ほかの優秀賞の皆さんも、すばらしいですが、私達も一昨年、本を書くだけではなく、イベントをして、ビブリオバトルを盛り上げようとがんばりました。

 投票は、こちらから。 

 さて、どうなるでしょうか。

 どうぞ、よろしくお願いいたします!!