fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。原稿・講演など各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

2017年を振り返って

2017年12月28日 | 日記
 季語に「数え日」というのがあります。今年ももう何日で終わり、と数えるようになる時期のこと。
 まさに、あと3日で今年も終わります。



 よい一年でした。
 6月に、さ・え・ら書房さんから、共著『なみきビブリオバトル・ストーリー 本と4人の深呼吸』が出ました。この本を書くために昨年からビブリオバトルを調べたり、参加したりしていたのですが、出版後も、イベントで4人が出てビブリオバトルをやったりと、この一年、ビブリオバトルづいていました。続編にも取りかかったということもあります。

 9月には、くもん出版さんから『オオカミのお札』シリーズ「カヨが聞いた声 江戸時代」「正次が見た影 戦時中」「美咲が感じた光 現代」の3冊が同時発売。先日も、嬉しい感想のお手紙をいただきました。自分にとって、とても大事な本です。これは、来年もう少し多くの方の手に届いていただけたらいいなと願っております。

 俳句甲子園のおっかけもしました。この取材をもとに、高校生の俳句ものを書き、小学生の俳句ものを書き、俳句絵本も書きました。(書いただけで、出版は決まっていません。絵本は見込みありというところにいますが) 25年俳句をやっていたわけで、これを放っておく手はないよなというところです。何より、自分自身が書いていて、楽しくって! これは、来年に引き続きます。

 もうひとがんばり。編集者さんに読んでいただいている原稿が形になることを願っています。
ある作家さんが「自分は、零細出入り業者」とおっしゃっていましたが、(私なんか足元にもおよばない方)まさに。書くだけじゃあ、本になりません。営業もしなくては。

 ってことで、高校生の俳句もの(俳句甲子園)、読みますよっていう出版社さんいらっしゃいましたら、お声かけてくださいませ。今、どこへ持っていこうか、逡巡しております。(年明けに動こうかと迷っているところ)
 本が売れない時代。編集者さんが気に入ってくださっても、営業の方なども含めた企画会議を通るかどうか、ここがなかなか厳しいところです。それでもこの数日でも、『続なみきビブリオバトル・ストーリー』の3校のやりとりもあり、他でも改稿のやりとりをしていました。仕事があるありがたさを感じています。そして、まさにこの年末ぎりぎりに、嬉しいご連絡もいただきました。来年、さらに頑張らなくては。


 創作以外では、体力の衰えを感じ、一回30分のジム通いを始めました。去年の人間ドックで脂肪肝だったのが、ショックだったのですが、一年かよって、さてと思ったら、改善とまではいっていません。少しお酒をひかえ、プロテインを飲んで筋肉をつけて。来年の目標は、脂肪肝の改善です。

 
 本当に一年間ありがとうございました。ブログをたまにしか書かなくなりましたが、毎日ちゃんとアクセスがあり、これもありがたいと思っています。
 来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞ、よいお年をお迎えください。 
 
 *写真は、多摩動物公園のワライカワセミです。この動物園は、一つの山になっていて、カワライワセミはそのてっぺんにいます。二重の網になっているので、写真はイマイチだし、笑い声も、しばらくその場に待っていないと聞くことができません。でも、私の一押し。このワライカワセミの童話もなんとかしたい。

 では、twitterは何かつぶやくかもですが、ブログは、これまで。また、来年お会いしましょう。

初めての句会2in中野

2017年12月18日 | 日記
  児童文学の合評会の二次会、いや、三次会でしたか……で、句会が始まりました。初句会という方も多く、闇に消えるにはもったいないので、記録しておきますね。
  
  前回の句会の様子は、こちら
  私は、自分からは句会をしようと言いません。でも、前回も今回も、「やりたい」と言う方がいて。結果的に、みなさん楽しんでくださったようで、よかった!

  「では、忘年会、年末、数え日、クリスマス、手袋、寒い」など思いつく季語をあげ、どれか季語を入れ、575に。
 ということで、箸袋に一人一句。一瞬で真剣ムードになりますよー。

  今回やったのは、「短冊回し」という二次会での句会でよくやる、最も簡単なバージョン。短い時間でできます。



  順不同で。私の感想、添削なども、加えて。短冊は縦書きっていうのを忘れてたよ。縦書きの二人、えらい。(私横書き・・)

  ・年の瀬にエルヴィスのような髪してる   ソーヤ!  
     → 年の瀬や と当日添削させていただきましたが、これ「クリスマス」にしたほうがいいですね! でも、そうすると、カタカナが続いてしまうので、

  → エルヴィスのような髪して聖夜かな 
    エルヴィスの髪型ブルークリスマス
  (←やりすぎか!)

 ・のこり十五日十五年後もこのままで  三日月
  → 数え日や十五年後もこのままで   (十五のリフレインはいいんだけど、残り十五日っていうのは、今年も残りがっていうのが、これだけだとわからない。これ、まさに数え日っていうことですからね。でも、そうなると十五年後っていうのが、あまり意味がなくなるなあ)

 ・終電車手ぶくろぽつり冬の夜  みく  
  終電車っていうのは、造語なので、→終電の電車にぽつり手ぶくろが  でしょうか。終電は夜だし、手ぶくろが季語なので、「冬の夜」は、いりませんね。情景がしっかりと浮かぶ句で、詩情もある、

 ・クリスマスツリーをおがむこどもかな  くどじゅん 
 実は、これ誰もとらなかったし、私もその場では、「ふつうすぎるほど、ふつう」と言ったけど、じわじわいい句じゃないかと思っています。何より、全く初めてで、これ作ったんだから、すごい。添削まったく必要ないし! その場でほめなくて、ごめんなさい、くどじゅんさん。

 ・のこり日や放射冷却雪を踏む   YU
  三段切れになっているのと、中七の「放射冷却」は、いらない。札幌の方だからね。寒さの感覚が伝わってくる。
  それから、「のこり日」っていう季語は、調べたけどないんですよね。行く年とか、やっぱり「数え日」になるのかな。
  → 行く年やほつほつほつと雪踏みて とかか。

 ・鍋つつく文学の友泣き笑い   海光
 全くその日の様子ですよ。 泣き笑いは、言い過ぎかな。これも「鍋つつく」だけではなく「○○鍋」としなくては、だめかな。
 →寄鍋をつつく文学語りつつ
 →寄鍋や文学論に泣き笑い  言いたいのは、こっちだね。寄鍋では平凡だから「河豚鍋」「鮟鱇鍋」などでも。

 ・誕生日この日にてみんなありがとう  ありさ  「え、きょう誕生日? 」「おめでとう」季語がないけど、「おめでとう」だよ。
 ・年の瀬や猫もふくふく雪だるま   時雨  なんか、変な句(ちょっと褒めてる)
 ・ゆく年や傷ついているきっさてん  KO  喫茶店だよね。これも、変な句。おもしろいなあ。添削しないほうがいいって、感じ。

 で、私は、
 ・数へ日や中野にネオン灯り出す  あぶみ とか・・・。つまんね。

  みなさん、どうもありがとう。
  ちょうど、句会をやろうっていうときに、帰られたSさんが、中野で有名なカレーパンを買ってもどってきてくださって、これを高得点者の商品にしました! 気がきいてる。
  
 ところで、名前(俳号)は、私がtwitterで出されているのとか、ペンネームとかから、勝手につけました。「ソーヤ!」さんの意味わかってくれるかな? 
(あ、やたらと「?」をつけるな! って、合評会で出たんだった)
 準備なし、いきなりで、これだけ楽しめるんだから、俳句、いいね。
 
 書きかけの原稿抱へ忘年会  あぶみ 
  

2017年下半期おもしろかった本

2017年12月14日 | 日記

・『こちらあみ子』今村夏子 書肆侃侃房
・『あひる』今村夏子

 今村夏子さんの『星の子』が、未読です。芥川賞候補になり、野間文芸新人賞を受賞。まだこの3冊しか出していないのに、恐るべしです。とくに『こちらあみ子』は、児童文学ではない子どもが主人公のものということで、いろいろ考えさせられました。

・『南風吹く』森谷明子 光文社  俳句甲子園ものです。
・『蜂蜜と遠雷』恩田陸 これは、直木賞受賞だったんでしたっけ? さすがでした。先日テレビで、このシチュエーションに似た若手ピアニストのコンクールをやっていて、この本と重ねて観ていました。
・『Xー01』あさのあつこ 講談社 壱、弐 が出ていますが、まだ序章。あさのあつこの攻めの姿勢に脱帽。

他に、『活版印刷三日月堂ー風たちの栞』ほしおさなえ ポプラ社、絵本では『森のおくから むかしあったほんとうのはなし』レベッカボンド作 ゴブリン社もよかったです。
 
      

 今年中に、またおもしろい本を読めるかもしれませんが、それはまた来年に繰り越します。これから半月、あっという間に来年ですね。
 今年、話題になった本としては、芥川賞受賞作も読みましたが、私は、どうしてこれが? でした。
 カズオ・イシグロさんの『忘れられた巨人』も、読みました。壮大なファンタジー。設定は素晴らしく、期待大だったのですが、なかなか読み進められず・・・。『わたしを忘れないで』は、ドラマを見たからいいか。というところで、『忘れられた巨人』も、映画化されれば、楽しめるかも。やっぱり翻訳の壁かなあ。
 

もぎたてフルーツ工房「土里夢」ドリーム

2017年12月11日 | 日記
もぎたてフルーツ工房「土里夢」宮城県栗原にあります。
  私は日野市に住んでいるのですが、13年前に引っ越してきて、図書館が充実していることに驚き、そして嬉しくてたまりませんでした。
  利用しているうちに、じょじょに職員の方とも話しをするようになり、『ひのっこ日野宿発見』という絵本作りにも参加しました。このときの館長さん(今からすると、前々館長になります)が、渡辺さんという女性で、思えばこの方がとても気さくだったことが、普段は人見知りの私がいつしか、自分が児童文学をやっているなんてことも話すようになったのだろ思います。

 渡辺さんは、地域の皆さんと「日野宿発見隊」というのを作り、これも現在でも受け継がれています。

 で、このフルーツ工房とどう関係が? という話なのですが。
 渡辺さんは、図書館を定年退職したあと、この栗原に移住し、そこで、傷があるがため、廃棄されているフルーツをなんとかできないかという思いで、シャーベットを作って売るということを始めたわけです。ご主人もご一緒。「人生の楽園」というテレビにも出演。その後、お客さんが殺到したとか。そして、仙台三越に出店したりと、すばらしいご活躍。
 折に触れて前館長さんから、お噂を聞いていたのですが、HPを見て、ネットで注文できるので、このたび、お願いをしてみました。

 送った先では、大好評! 

 人間力っていう言葉が浮かびます。


 日野図書館、すごいわ。

HPにある、これ! 売れ切れ・・・。食べたいよー。岩手からなら車で行けるので、いつか!