fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

お知らせ・防備録。
記事の無断転用はお断りいたします

Information

『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。原稿・講演など各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

句集『オオミズアオ蛾』(文學の森)ーしの緋路

2012年06月30日 | 俳句

   『童子』の大先輩、しの緋路さんの句集です。『俳句って楽しい』(辻桃子 朝日新聞社・残念ながら絶版)を読んで『童子』に入会した私ですが、当時、ああこういう句いいなあ、こういうのを作りたいなあと思っていた句がこの句集にはたくさん載っていて嬉しくなりました。

 オオミズアオ蛾バレエスタジオにて死せり

 少しずつ近づいてくる毛糸玉

 野遊びのつもりが頂上めざしけり

 セーターの闇を抜ければあなた居る

 月謝袋に西瓜の汁がついている

 キャンプアイヤー杉山君は火の向こう

 別れの手紙書くに辞書引く雪の夜

 などなどなどなど。やっぱりいいなあ。小難しい言葉なんて何も使わないで、クスッとなってうんうんと頷けて、西瓜(すいか)の汁まで愛おしくなる。杉山君は、今はどこで何をしているんでしょうか。たった575なのに、描かれていない世界までくっきり見える。やっぱりこういう俳句、作りたい。このごろ難しい言葉に頼りがちかなっている自分を反省。初心に帰らせていただいた句集でもありました。(でもそれが難しい・・・)

 きわめつけは、

 ばらくは柚子湯に父を浸けておく

 父や母を詠んだものは、とかくしめっぽくなりがちなのに、このあっけらかんとした描写! 愛情がなくてこんな句は作れません。

 しの緋路さんは、埼玉でバレエスタジオを主宰してらっしゃいます。表紙はご本人。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さて、きのうの野菜クイズ2 答えは、①~⑤(上5枚)は、これから旬で食べられるもの(スナックえんどうは今どんどんとれていますが) ⑥⑦(下2枚)は、時期がもう終わったもの。つまり食べ頃を逸して花が咲いてしまったものです

 きょうは、クリックすると元のサイズで表示します

http://love.ap.teacup.com/kodomono/

 「子どもの本・九条の会」4周年の集いがありますが、私はまだ岩手なので、行くことができません。ご盛況をお祈りいたします。当日券もあるということです。

 「子どもの本・九条の会」に入会もしました。あまりあれこれ首をつっこまないようにしようと思いつつ、なんだかこのごろあっちこっちに……。でもこの会は入会費が1000円ですから、負担がありません。


クイズ野菜の花

2012年06月29日 | 日記

 

 うちの畑の野菜の花です。私は収穫以後を担当(たまに収穫、料理、食べる) 

 さて、何の野菜でしょうか。答えは一番下に。

 ① ② ③

 ⑤

 ⑥

 ⑦

 答え ①じゃがいも ②スナックえんどう(豆) ③なす ④きゅうり ⑤ミニトマト ⑥大根 ⑦春菊

 クイズ2 ①~⑤と⑥⑦の違いは? 答えは明日ということで。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 秋田県美術展覧会が6月28日から7月4日まで、駅前アトリオンで開催されています。友人が、工芸部門(彼女は陶芸)で見事奨励賞を受賞しました。観に行けないのが残念無念。おめでとう!!!!!!


風力発電・水力発電

2012年06月28日 | 雑感など

 走っている車から撮ったので……。山の向こうの細い風車のようなものが、風力発電です。鳥海山の近く。

 仁賀保風力発電所

 私のような感覚的人間は、風力発電=エコ。いいじゃんと思ってしまいますが、この風力発電は、低周波振動がおきるため、近くに人が住むことができないのだそうです。老後田舎でゆっくり暮らそうと退職金をはたいて買った家の近くに風力発電ができて、おそろしく体調を崩したという話を本でも読みました。だから人が住まないようなところに作られるわけですが、そうするとこんどは長い距離を送電しなくてはならず、えらくコストがかかる。(数字に弱くて。ここで年間いくらいくらかかるのよ! と言えればいいのですがね)

 奈曽の白瀧

 鳥海山の雪解水が流れる瀧です。ここに行く途中には、東北電力の小さな看板がありました。こちらは下にダムがあり水力発電をしているようです。

 私の祖父は、30代という若さで亡くなったのですが、ダムの設計、建設管理の仕事をしていたそうです。実家には東北3県(青森、秋田、岩手)の建設中のダムの写真がたくさんあります。資料的に貴重なものではないかと思っています。(大正から昭和初期のもの)


松島は笑ふが如く、象潟はうらむがごとし(『奥の細道』)

2012年06月26日 | 俳句

 小学校の遠足以来、象潟に行ってきました。

 

象潟や雨に西施が合歓の花   芭蕉

 象潟は、文化元年(1804年)6月4日(陽暦7月10日、推定マグニチュード7、1の地震が襲い、南北60キロに渡る被害を受け、記録に残るだけで366人の死者が出ています。それまでは上の写真のような99の島が浮かぶ潟だったのが、地質の隆起により陸地となってしまったのです。今では水田や草地の中に島の名残が点在しているのを認めることができるだけです。それでも、まわりののどかな景色は十分に美しく、プラス江戸時代以前の情景を思い浮かべることで、意識のタイムスリップができます。

 芭蕉が『奥の細道』で訪れた当時は、ここはまだ潟だったわけで、当然船で島に渡っています。

 松島は笑ふがごとく、象潟はうらむがごとし  『奥の細道』

 この一節は、太平洋と日本海の違いをよく言い当てたものだと思います。東日本大震災では、松島は島が防波堤となり他の地域より被害が少なくてすみました。長い歴史の中で、地形の変化というのは自然の摂理でもあるのでしょうが、松島が残ってくれてよかったです。

 小学校のときもきっと先生はそういうことも教えてくださったのでしょうが、お寺と瀧を見たという記憶しかありません。まあ、子供に江戸時代の情景を思い浮かべろというのも無理というもの? でもだからといって、そういう遠足をムダだとは思っているわけではありません。子供に媚びてばかでかい遊園地に行くよりは、(おもしろくもなんともない)と思われても、歴史のあるところに行ってほしいです。

 象潟は、他にも見所がたくさんあります。海は真っ青で、鳥海山は雲で姿は見えませんでしたが、5合目までは行ってきました。山から見下ろす水平線が、やけに高い位置にあったのが、不思議でした。

  九十九島(くじゅうくしま)のひとつ駒止島の前を歩いていた螻蛄(けら)。初めて実物を見ました。かえるだ~って、おけらだ~って、あめんぼだ~って♪(←オンチ)

 


藤田嗣治ー平野政吉美術館

2012年06月25日 | 日記

秋田に何かいいところありますか? と訊かれると、私は「平野政吉美術館」を必ずあげます。

先日久しぶりに訪れました。

 藤田嗣治の巨大な「秋田の行事」は、その大きさのため、持ち出しができず他では見ることができません。他にもかなりの枚数の嗣治の絵が所蔵展示されています。藤田嗣治美術館といっても過言ではないものを、そもそも建立の際に、その名称で嗣治と平野政吉氏との間に行き違いがあり、それまでの密接な親交がそこで途絶えてしまったとか。

 東京でこれだけの作品を見るためには、チケット売り場で並び、ロープ越し、他人の肩越しにしか見られないのではないかと思うような絵画を10センチにまで近づいて見ることができます。しかも館内には他に数人しか人がいないというゆったりとした空間で。

「眠れる女」の裸婦の輪郭を描いた繊細な筆使いをじっくりと見てきました。下絵のための鉛筆デッサンの完成度の高さにも驚かされます。ピカソやマネ、モネに匹敵する日本人画家だと私は思っているのですが、フランスに帰化したということは、やはり日本人とは言えないのでしょうか。

 作品を見る際に、画家がどんな人間かということも一つの要素だという見方もありますが、私はどちらかというと作品そのものが好きかどうかで、見ます。嗣治の場合、戦争を鼓舞するための絵を描いた、いわゆる戦争画家だったと戦後糾弾されたことが、生涯嗣治にはついてまわります。一度公開されたその「戦争画」を見ましたが、戦争の悲惨さが描かれているものの、鼓舞する作品とは思えませんでした。あの芸術的な作品が、ほとんど近代美術館の地下倉庫に眠っているというのは、残念です。 

 蓮の巻葉(秋田千秋公園前の堀)


倉田鉄也作陶展 ー秋田県立美術館~6月26日

2012年06月24日 | 日記

 たまたまだったのですが、開催されていました。 

 先日秋田市にある平野政吉美術館に出かけたところ、同じ建物内にある県立美術館で、倉田鉄也さんの作陶展をやっていました。倉田さんは、大学の先輩で、兄の友人でもあります。土を採取するとことから全てご自身でやっているその作品は、重厚で深い味わいのあるものばかりです。思いがけず、大きな桜の枝を挿した壺や大皿から茶道具、湯吞みなどたっぷりと味わうことができました。

 うちは一家揃って倉田さんの器のファンなので、両親がかなりの点数を求めていて、私はそのいくつかをもらっています。どんな料理を盛ってもさまになるこの器のおかげで、変わり映えのしない私の料理はかなり助けられたと思います。このごろは大勢で食事をすることがなくなり、出番のほとんどなくなっている大皿たちも、また出して使いたくなりました。

 http://tkurata.exblog.jp/i4/  で、たくさんの写真を見ることができます。

 倉田さんは近年蓮作りにも精を出していらっしゃるようです。窯場と蓮池、一度訪れてみたいものです。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 夕方からは、友人の娘さんのバレエの発表会。舞台芸術というのは、本番が勝負。その数分のために日々鍛えているのだなあと思い、こちらも気合いと入れて見ました。外で会うとほんわかした娘さんなのに、舞台の上では凜としています。

 ここでも、嬉しい再会がいくつも。おとといも横浜在住の友人が遠野に来ているという連絡があり、急遽夕方会うことができましたし、再開ラッシュです。


『いちばんわかりやすい俳句歳時記』 (主婦の友社)ー辻桃子・安部元気

2012年06月23日 | 俳句

 俳人の必需品です。 歳時記は、この他『角川大歳時記全5巻』(この春と冬には私の句も載っています)、『カラー図説日本大歳時記全5巻(講談社)』をそれぞれ東京と岩手に置き、携帯用には角川の『季寄せ』を使っています。そのほか、『実用歳時記』や、『ホトトギス季寄せ』やらなにやら。

 この『いちばんわかりやすい俳句歳時記』にも、例句として拙句を何句が使っていただいています。

 波酔ひのまだ続きをる円座かな   あぶみ 

 黒南風に船の遅れを告げにくる   増田真麻

 黒南風(くろはえ)は、梅雨の時期の南風。梅雨が明けると、白南風になります。

 辻桃子『童子』主宰は、もし無人島に行くなら、旧版『角川大歳時記』を持っていくといっておられます。これはもう絶版で古本でもなかなか手に入りません。事務所にあるのをなんども見ていますが、日本そのものがつまっているような本です。歳時記は、俳句をやっていな人が読んでもおもしろいものだと思います。お茶をやっている人は持ってらっしゃいますね。

  


ご紹介いただきました(ブログ日刊ラプソディ)

2012年06月22日 | あいさつ

 ご紹介いただきました。

http://dailyrhapsody.blog23.fc2.com/

 ありがとうございます。miyukiさんは、ブログにも書いてくださっていますが、同じアパートに住んでいたことのある友人です。アパート横の狭い路地で、子供たち、ありんこのように遊んでいました。miyukiさんは、浦和でパソコン教室を主宰してらっしゃいます。ホームページには、洋風建築の写真も満載。浦和近辺でパソコンいまいち使いこなせてないなあという方、スキルアップをしたいと思ってらっしゃる方がいたらおすすめです。それぞれのニーズに対応してくれるはずです。ブログの写真は、さすがのレベルでみほれてしまいます。

 毎日焼いているというパンのおいしそうなこと! 愛犬メルちゃんのかわいいこと! 

 パソコン教室のお問い合わせは、http://members3.jcom.home.ne.jp/rhapsody-miyuki/ まで。

 私について書いてくださったことは、7割引で読んでください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 岩手の畑のズッキーニ

 きのうは、夏至だったんですね。

 何年か前ですが、KHK俳句王国という番組に出させていただきました。そのときの兼題が夏至で、

 真つ直ぐに夏至の海へと廊下かな    あぶみ

 という句を出しました。ゲストは中島誠之助さんで、テレビで拝見していたそのままの姿とお人柄だったのが印象的でした。「俳句王国」は、BSからEテレに移り、今は一ヶ月に一回になっているようです。


『おねえちゃんって、もうたいへん!』(岩崎書店)ーいとうみく

2012年06月21日 | 本の紹介

 いとうみくさんの第二作。こんなに早く2作目が出た方を知りません。

*小学校低学年向け

 おかあさんと二人暮らしだったココちゃんに新しいおとうさんと妹ができました。妹は、カイジュウ…のようなドカドカぶり。この設定だけだったら、案外ありそうです。でも、ここにみくさんは、ある仕掛けを投入! これで、物語がぐっと楽しくなりました。がんばれ、ココちゃん、と思いながら、でもクスッとしてしまいます。ココちゃんとなっちゃんの物語、もっと読みたいな。 

 私はもう本屋さんに子供をつれていくということがなくなりましたが、本屋さんで子供に本を選ばせるというのは、なかなか大変です。アニメや映画になったものにどうしても手が伸びてしまうのは、仕方がないし、本屋さんだって売れないとやっていけないわけなので、売れ筋を全面に出します。

 こういう本を子供へのおみやげにするというのは、お菓子を持っていくよりいいんじゃないかなと思うのですが。ネットで買っておくというのも方法ですよね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 東京の家の近くでは、台風で木が折れたりもしたようです。鎮守の森の大きな辛夷(コブシ)が、少しうちの方に傾いたような気がするという情報も……。鎮守の森には、今年鳶(トンビ)が巣を作ってそろそろ巣立つ時期だったのですが、大丈夫だったかなあ。ピーヒョロ。(←これ、東京の話)

 ここ岩手県内陸部はたいした被害もなくすぎてくれましたが、沿岸部で震災のときと同じ体育館に非難した方など、大変でした。お見舞い申し上げます。


『糸子の体重計』(童心社)ーいとうみく

2012年06月20日 | 本の紹介

 *小学校高学年から

 もう一度、ご紹介します。「季節風」同人いとうみくさんのデビュー作です。

 へこんでても、くそって思うことがあっても

 おいしいものを食べると

 幸せ!って思える。

 それで、明日はきっといいことがあるって、

 そう信じることができるんだ。(プロローグより)

 第一章では糸子視点で、他の章ではそれぞれ別の子の視点でそれぞれの物語が描かれています。でも細川糸子が何かを食べるときの幸せそのものの描写、クラスメートの絡みのシーンのクスっとなるような傍若無人ぶりが各章を通じてあることが、一冊の本として力を持っています。亡き後藤竜二氏が「糸子は大事にしなさい」とみくさんにおっしゃっていたとのこと。

 私は第二章の坂巻さんが、糸子を暑苦しい、鬱陶しいと思いながらも無視できない様子が、好きです。

 本の作りもステキです。ブックカバーをめくると、そこには……。図書館の本ではこの楽しみが得られないのが、残念です。帯は、「季節風」代表のあさのあつこさん、イラストは『バッテリー』の佐藤真紀子さんというゴールデンコンビです。

 みくさん、あらためておめでとうございます。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・

 岩手に来ました。

 数回しかお会いしたことはないのですが、いっしょの読書会の方の訃報のが入ってきました。心からご冥福をお祈り申し上げます。

 


ノルウェーのおみやげ

2012年06月19日 | 日記

 ノルウェーのおみやげでいただいていた缶詰を開けました。

  

 鯖(サバ)のトマト煮でした。おいしかったです。鯖をトマトで煮るという発想がなかったので、今度トライしてみようと思います。鯖は安いし、トマトはこれから岩手でがんがん採れる予定。トマト料理、大好きなんです。

  これはまだ開けてません。鰊(ニシン)かな?

 もう食べてしまったので、画像はないのですが、洋菓子のおみやげもありました。いただいたときは、「ありがとう」とだけで、持って帰っていたのですが、家で食べるときじーっと箱の文字を見つめていると、「T……」「ターキッ…」「ターキッシュディライト!」

 思わず一人で叫んでましたよ。ターキッシュディライトといえば、『ナルニア国物語』の「ライオンと魔女」で、ナルニア国に行った次男のエドマンドが、この「「ターキッシュディライト」食べたさに、兄妹たちをうらぎって、白い魔女のところに連れていってしまうのです。ファンタジー好きには、こたえらえないお菓子です。しかも最初日本に翻訳された当時、ターキッシュディライトをどう訳したらいいのか悩んで(たぶん)、瀬田貞二氏は「プリン」にしたという知る人ぞ知る逸話があります。翻訳の難しさの象徴でもある逸話ですね。ターキッシュディライトは、ヨーロッパではまんじゅうのようにむかしからある一般的なお菓子らしいです。日本のおかしも「まんじゅう」ならまだしも「よもぎ餅」や「菱餅」なんて、翻訳難しそう。「よもぎ餅」だと、日本人だったら、その言葉だけであの落ち着いた緑色とヨモギの香が思い浮かぶ。(ある一定の年齢以上か?)、「菱餅」だったら、雛壇にかざられている状態というわけです。ターキッシュディライトもきっとそういう背景もあるのでしょう。ちょっと調べたらトルコのお菓子だそうで。

 私の知るかぎり、映画化された後の新しい文庫などでは、「ターキッシュディライト」となっていました。

 ゼリーのもっと固くてモチモチとしている風でおいしかったです。味はきっといろいろあるのでしょうが、いただいたのは、ココナッツがまぶしてありました。ココナッツ、大好きなのです。

 ノルウェーのおみやげには、この他アンティークのティカップもあって、これもステキなのですが、写真がまだきれいにアップできず、せっかくのカップがかわいそうと思い、やめておきます。


杏ジュース

2012年06月18日 | 日記

 おととい、夕飯の片付けも終わりお風呂からあがったら、流しに大量のアンズの実がたらいにありました。誰かがどこかで拾ってきたようです。せっかくなので、杏酒と杏のシロップ煮を作ることにしました。

 が、シロップ煮を作るには熟しすぎていたようで、すぐにドロリ状態に。ジャムにすればよかったかとも思うのですが、うちはほとんどパンを食べないので、ジャムは消費されないのです。結局〈ジャムには緩くシロップににも緩く〉ということで、ジュースとしていただきました。おいしかったです。(ホント)

 杏酒は、どうでしょうかね。

  左が杏酒、右が2009年梅酒

 杏は、見た目南高梅にそっくり。梅の匂いがしないというところの違いかな(あたりまえですね)

 作っていて、放射能大丈夫かなあという思いがよぎってしまいます。こういうものを心から楽しめないというのって、腹が立ちます。梅酒、梅干しも去年から作っていません。放射能云々ではなく時間の問題なのですが。

 あんずあまさうな人は睡さうな   室生犀星

 実はうちにも杏の木があるのですが、今まで2、3個しか成ったことがありません。南側に鎮守の森があるため日当たりが悪いのです。でも知り合いでとてもしきたりの厳しいお宅があるのですが、敷地に実の成る木を植えてはいけないのだそうです。実というのは、みな下を向くので、「成り下がる」というわけです。イチジクだけは、上を向いて成るからいいそうです。まあ、だから成らなくてもいいかな、っとすっぱいブドウの原理をつぶやいています。ただうちには、イチジクもあるのですが、こちらもほとんど実がつきません。(ついたことはあるけどアリまみれになっていましたっけ)


ブックトーク〈今〉を読む一冊 -3.11以後、変わったこと、変わらなかったこと

2012年06月17日 | 活動

 昨日出かけたブックトーク。取り上げられた本は、

・第三書館編集部『ハシズムは沈むか』(第三書館)

・坂口恭平『独立国家の作り方』(講談社現代新書)

・ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン(上)惨事便乗型資本主義』(アリス館)

・本橋成一『アレクセイと泉のはなし』(アリス館)

・〈なくそう! 子どもの貧困〉全国ネットワーク編『大震災と子どもの貧困白書』(かもがわ出版)

・肥田舜太郎・鎌仲ひとみ『内部被爆の脅威-原爆から劣化ウランまで』(ちくま新書)

・雨宮処凜『14歳からの原発問題』(河出書房新社)

・上坂高生『あかりのない夜』

・梨木香歩『僕は、そして僕たちはどう生きるか』(理論社)

・ジェフリー・トリース『黒旗山のなぞ』(学研文庫)

・本橋成一『ナターシャ 希望の村 チェリノブイリ、いのちの大地』(学研)

・通販カタログ編集部『汚染された大地に暮らすということ チェノブイリ被災11家族の10年』(ブックレット カタログハウス)

・今関あきよし、堀切リエ『カリーナのりんご チェリノブイリの森』(子どもの未来社)

・もんじゅ君著、小林圭二監修 『さよなら、もんじゅ君 高速増殖炉がかたる原発のホントのおはなし』(河出書房新社)

 でした。私は、『僕は、そして僕たちはどう生きるか』を持っていき10分間トークをしました。出版されたのは2011年4月ですが、雑誌に発表されたのは震災前です。ですから3,11を受けて書かれたものではないので、ちょっと違うかなあとも思ったのですが、何人かの方に、「この本をここに出してくれてよかった」という旨のことを言っていただけました。

  群れが大きく激しく動く

  その一瞬前にも

  自分を保っているために

 この本の冒頭に書かれている一節です。また後半に近いところには、「彼女の声をキャッチしてあげればいいんだ。そのときどきに。「だいじょうぶ。そこに君がいることは忘れていないよ」って意味を込めて。        

 とあり、最後は、

 やあ。

 よかったら、ここにおいでよ。

 気に入ったら、

 ここが君の席だよ

 と結ばれています。絆というスローガンを否定はしませんが、混沌とした世の中で、静かに自分を見つめ、群れないことを選ぶことも自分の精神を守るためには必要だというメッセージがこめられていると感じました。大きなテーマは「再生」ではないかと私は受け取ったのですが、他にもいろいろな切り口で、社会批判をしている小説。子どもをとりまく状況への怒りをこのような小説の形にできるのは、さすがです。

  みなさんよく勉強してらっしゃいます。『日本児童文学』編集長Nさんの「知る力と知る勇気が必要。そのための体力をつけなくてはならない。冷静な知の力が求められている」という言葉がズシンときました。知力、体力、どちらも……。

 さっそく『14歳からの原発問題』を購入し、電車で読みながら帰ってきたところ、「大飯再稼働正式決定」の大見出しの夕刊に迎えられてしまいましたが。


東京新聞

2012年06月16日 | 雑感など

 東京新聞をずっと購読しています。他紙より安かったからです。子どもにお金がかかっていた頃は、なによりそこがポイントでした。チラシは少なく、読みやすいし何も問題なくずっと続けていました。

 で、この頃東京新聞の評判をちらほら耳にするようになりました。原発関連の記事が他より多いとか? そこで先日人間ドックでの待ち時間、そこにあった大手の他社の新聞を開いてみました。なるほど、原発関連の記事、小さいのがひとつだけ。同じ14日、東京新聞では野田首相の大飯原発再稼働についての演説について、二面に渡って識者たちが「謎解き」をしていました。作家の宮崎学さん、「薬物をやめない言い訳を滔々と主張する薬物依存者の姿に似ている」。神戸女学院大名誉教授内田樹さん、「学生のレポートなら零点」などなど。また「マンガ家が描く原発と新エネルギー展」(日本新聞博物館で7月1日まで)に関連しての記事はカラーで一面。「フクシマの波紋」として海外原発の今、各地で観測された放射線量も小さくですが載っています。

 15日は、「東電の電気料金1割値上げに意義あり」としてとあれこれ。ふむふむ。

 情報というのは、操作できるということなのですね。

 テレビもですが、岩手にいると、年寄りといっしょなので、朝昼夕とごはんを食べながらNHKを観ます。かなりの量の被災地関連のニュースや情報が流れているのですが、東京に来ると、あれ? と思ってしまいます。テレビを観る時間も少なくはなるのですが、朝はNHKをつけています。「被災地からのメッセージ」、あれは他の地域ではやってないのですね……。先日は南相馬から   

 「何も考えずに頑張っていたいと思います」(女性)
 「戦わざるものに勝利なし」((きのこを栽培している方、男性)
 「なにをどうしたらいいのか全くわかりません」 (妹さんを亡くされた女性)
 「開拓38年の想いは簡単には捨てられない」 (酪農をしている男性)、が出てらっしゃいました。女性アナウンサーが二人、ふざけあって便利グッズを紹介するコーナーはやめて、被災地からのメッセージを放送していただきたいです。

 さて今日は、

 http://jibunkyo.no-blog.jp/blog/2012/05/311_c597.html へ行ってきます。

 ところで、東京新聞。実は一番のお気に入りは、4コマ漫画「おーい栗之助」です。時代物4コママンガです。


五月晴れ

2012年06月15日 | 俳句

 昨日は、五月晴れのいい天気でした。

 と書くと、? と思う方もいらっしゃるでしょう。俳句をやっていると、季語の本意ということを学びます。この「五月晴れ」、「さつきばれ」と読んだ場合は、皐月は旧暦なので新暦にすると、ちょうど今頃なのです。だいたい一ヶ月から一ヶ月半のずれがあります。つまり「五月晴れ」というのは、梅雨の時期の晴れ間ということになります。ただ「ごがつばれ」と読めば、梅雨入り前のいいお天気として使えるし、「さつきばれ」と読んだとしても、現代の感覚として、間違いではありません。

 五月雨をあつめて早し最上川 芭蕉

 これも、今頃の句。五月の雨と思って読むと芭蕉が見た景色とは実はちがっているということになります。

 実は最近、童話を書き始めて最初に雑誌に載った作品を読み返したら、ゴールデンウィークの頃の描写で「五月晴れ」を使っていました。だめじゃん、自分。

 間違いではないけれど、俳人的にはやはり、五月に「五月晴れ」は使わない。とこだわっていきたいと思ってます。「さわやかな空」もしかりです。「爽やか」は、秋の季語。五月のすかっとした空を見ると、使いたくなってしまうのですけどね。(間違いではないのですよ。言葉は時代とともに変化していくのですから)

 さて、その五月晴れの日。私は人間ドックに入っていました。あと20年はがんばりたいので、そのためには体が資本というわけです。結果は、A判定の中にBがちらほらで、再検査をしたりする必要はなく、安心しました。ただ、心の面で、「少々疲れていますかね?」という結果が。これは、問診票から出た結果でしたが、わかりやすく金魚鉢と金魚で示してもらえます。私の状態は、金魚には包帯がまかれ、水は濁り、水草も元気がありません。そ、そんなに? これでも前よりはだいぶ楽観的になったのですが……。

 人間ドックにはいったのは初めてでしたが、日本が今このような状態になっている今、国民の健康管理、税金でやってほしいなと思います。以前住んでいた市では、割合集団検診が充実していたのですが、今住んでいるところは、国民健康保険の人でないと市の検診を受けることができないのです。他の点ではなかなか住みやすいところなのですが、そこが残念。これも税金をどこにどう使うのかというところなのでしょうか。