masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

請負人 越後屋 №17

2010年05月17日 | 作り話
2001年になり、日の丸ダイヤ石油はブランドマークを統一した。
正志たちが考案した、エネルギーをイメージさせるデザインになっている。

販売店の防火壁のカラーリングも順次塗り替え工事が進んでいるはずだ。
石崎は中藤がシガレットケースを忘れた、あの元キラキラダイヤ石油の販売店を訪ねることにした。

石崎の現在の愛車は日産セドリックだ。
初めて買ったスカイラインから、自分が乗るのは日産車と決めている。
息子の正志の車も日産のラシーンだ。

あの元キラキラダイヤ石油のスタンドに着き、計量機の横に停車する。
若い店員が出てきて注文を聞いてくれる。
窓を拭いている彼に名刺を渡して店主を呼んでもらう。
あの時店先から見ていた婦人が出てきて
「まあ!まあ!こんな所へお越しいただいて」と腰が折れんばかりに頭を下げた。

「昔は元売りの社員さんもたまには来てくださったけど、ここ数年は一切音沙汰もありませんでしたのに、どうしていきなり、それも専務さんが?」

兎に角中へと勧められて、セールスルームに入った。
確かに経年により汚れてはいるが、花を飾るなどちょっとした心遣いはしてある。

主人も出てきて挨拶を交わした。大人しい感じの主人だ。

手土産を渡しながら簡単に事情を話すと
「まあ、そんな失礼なことを申し上げたんですか?あの子は!・・・申し訳ございません」と婦人が謝るので、「いやいや、彼の言うことはもっともな事です。それに明るくて感じの良い青年でしたよ」
「ところで、あの時の青年は?」と訊くと、今は工場で働いているのだという。

子供が出来たので結婚して定時制の高校は辞めて、社会保険に加入できるように正社員として工場に勤めたのだと言う。

「そうですか、学校を辞めることになったのは惜しいですが、あの彼ならしっかりやっていくでしょう」

「はい・・・ありがとうございます。・・・そうなんですよ。確かに定時制に通っている子供たちは敬語もきちんと使えない子が多いですし、ちょっとつっぱったような所もありますけど、根は優しくて素直な良い子が多いんですよ。私らがきちんと教育出来れば良いんですけど、そんな力はありませんし・・・」「それに本当ならうちで雇ってあげられれば良いのですが、なにぶん経営が苦しくてこれ以上の人数を社員として雇うことは無理なんです」

外に居る青年は?と訊くと、彼も定時制の学生だと答える。
ひとり居る社員の男性は配達に出ているそうだ。

憮然とした表情で話を聞いていた主人がおもむろに口を開いた。

「石崎専務さん、・・・いきなり不躾ですが、この業界はどうなっているんです?市況に合わせていたら殆どマージンが無い。・・・どうして余所の店はあんな値段で商売が出来るんです?」

「おっしゃる通りです。皆さん、そうおっしゃっています・・・」

「元売さんだけが儲けすぎなんじゃないんですか?販売店への仕入値をもっと安くしてくださいよ」

「いや、元売りも厳しいものですよ。やはり特石法廃止が効いてきたんでしょう・・・しかし、あと1年か2年辛抱してください。そうすればきっと状況は好転するはずです」

1996年に特石法が廃止されてから2000年までに、全国では5000件以上のスタンドが廃業となった。
店舗は営業を続けていたとしても消費者の知らない所で経営者(運営者)が変わっていることも多い。

今、営業を続けている販売店も苛立ちを募らせていることは想像に難くない。
石崎は根拠のない慰めで答えるほか無かった。

そうこうしているうちに配達に出ていた社員男性が帰ってきたが覇気がなく、石崎はこの販売店の将来を案じながら店を後にした。

つづく


※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。

尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;


イベリコ豚 ステーキ♪

2010年05月17日 | 日記




★☆★昨晩の献立★☆★
イベリコ豚のステーキ いちじくジャムのソース
春キャベツとピーマンの炒め物
卵とほうれん草のスープ

私って料理の天才?
(いえ、まぐれです。。。)
めちゃ旨でした♪


ステーキは塩コショウだけで食べるつもりだったんだけど、
冷蔵庫の中に使いさしのいちじくジャムを発見
アレ?これ、いつからあるん? ヾ(~∇~;) コレコレ

(━_━)ゝウーム
このまま使うのは怖いなぁ・・・

そや!火を通したら大丈夫やろう (*^m^)o==3ウシシシ

という訳で、ヾ(--;)ぉぃぉぃ
イベリコ豚を焼いたフライパンに残った肉汁にいちじくジャムを入れひと煮立ち。
それをお肉にかけるだけ(^^)v

1口目、食べ慣れないお味に、ん?・・・
2口目・・・ちょっと甘いかな?
3口目・・・!!美味しいじゃん♪私って料理の天才?!パクパクパク♪


こうちゃんの感想は

「下手なビーフよりよっぽど美味しいわ!」

でした~w(^v^)w

SS過疎化と温暖化防止政策

2010年05月17日 | ガソリンスタンド
5月17日 「ぜんせき」の論説です。
よく纏められているので、是非皆さんにも読んでいただきたいです。

・・・・・
デパートや大型スーパー、量販店などを除く小売業の中で、SSは設備投資額が特に大きい。
車がスムーズに出入りできて給油や洗車など各種作業も行うから一定程度の面積が必要だ。
その地下には大きな燃料タンクを何本も埋設し、危険物規制に沿って安全で堅牢な防火壁や建物を建設しなければならないから、トータルの初期投資額は他の小売業の比ではない。

これだけのコストをかけて開業したSSであるから、多くの事業者が地元にじっくり腰を据え、まさに生業として経営している。
他の小売業や元売直営SSのように「うまくいかないなら転業(廃止)したらいいだろう」とは簡単にいかないのが地場の石油販売業者である。

しかし、これほど必死に事業を維持しても、近年の急激な需要減少やマージン縮小によって閉鎖や廃止が増え、SSの空白地域いわゆるSS過疎地が増えている。

初期投資額の大きなSSの特性から見て、こうした地区での新規建設は望めず過疎地からの脱却は難しい。


先月末、地球温暖化対策に関する法案を審議する衆議院の委員会で、民主党の笠原多見子議員が「地域に根ざして頑張ってきたガソリンスタンドが営業をやめている」「国が温暖化防止対策として非化石燃料化の政策を進めるあまり、廃業を余儀なくされている業種や取り残される人々が出ている」と指摘した。(本紙3日付既報)

「中山間地域で暮らす人たちはガソリンや灯油を買うために何10キロも離れた町までガソリンを使って行かなければならない」と住民の負担増や省エネ面での矛盾を指摘。
そのうえで、「経済産業省は温暖化防止対策を進める一方で、こうした業種や地域に住む人々のことを考えた施策を考えるべきである」と求めた。

これに対して松下忠洋圭経産副大臣も「SSのネットワークが維持され、今後とも地域に根ざして石油製品の供給を担っていくようにしなければならない」と答弁している。

都市部に人や資本が集中し、その反動で過疎化が進む中山間部ではSS減少に歯止めがかからない。
国が非化石燃料化をさらに進めるとSS過疎化はますます加速する。

こうしたことを踏まえれば、同議員が指摘するように地方に住む人たちへのエネルギー供給対策やSSネットワークの維持などを、温暖化対策の一環として捉えていくことが必要だ。
・・・・・


消費者にこそ読んで欲しいと思う良い記事が沢山あるのですが、如何せん「ぜんせき」も「燃料油脂新聞」も業界新聞なので業界人の目にしか触れません。

これは、と思う記事を全て紹介することは時間的にも出来ませんが、消費者の皆さんに知ってほしいと思う記事をこれからも紹介していきますので、是非読んでください。

業界人であっても、経費削減で購読していない所もあるようですが、補助金のことなど身近で貴重な情報も載せてくれていますので私は感謝しています。
(回し者ではありません)


買い物難民
http://www.asahi.com/food/news/SEB201005050008.html