『運命の人』

2013-11-13 19:02:29 | 雑感

昨日、今日と寒かったですね。冬用のコートを着込んできました。

国会では、「特定秘密保護法案」の審議が始まり、予断を許さない状況となっていいます。私たちも街頭で訴えていますが、少しずつ人々の受け止め方も変わってきているようです。

さて、先月の県知事選挙。私は、選挙のような超激務のときは、仕事とはいっさい関係のない小説を読んで、気持ちを切り替える、というか心のバランスをとるようにしています。選挙中は、論文の類は一切読まずに、主に推理小説系を読んできました。東野圭吾さんの「真夏の方程式」(映画にもなりました)、「容疑者Xの献身」(これは息子と意気投合し、貸してやりました)、宮部みゆきさんの「火車」(多重債務がテーマです)、そして相場英雄さんの「震える牛」(食肉偽装とBSEがテーマ)、「共震」(震災復興担当の宮城県庁職員が東松島で殺害された…)。相場さんの本は、気楽に読める本ではありませんが、被災地をリアルに取材していることもあり、一度は読んでおきたい本でした。

さて、これからの独習計画はどうしようか。仕事にかかわるところでは、「前衛」「経済」を中心に世界情勢を中心に集中して読み進めようかと思っています。第26回党大会決議案でも世界情勢論が展開されているので、情勢認識が立ち遅れないようにしようかと。「前衛」12月号で、不破さん、石川さん、山口さんの対談(「古典教室」第一巻についての)でも野呂栄太郎のことが話題になっていて、少々刺激を受けたところです。「古典教室」もまだ積ん読だった…。これも読まねば。

文学の方は、9月29日に88歳で亡くなった山崎豊子さんの「運命の人」を読み始めました。いまの秘密保護法案の関係もあり、西山記者をモデルにした社会派小説だけに、これを読まずにはいかないだろうと。それにしても、山崎さんは「取材の鬼」ですね。外務省の建物の中に実際に入っているかのような書きっぷりです。取材した関係者の数も参考文献の数もものすごい。この小説は、以前テレビドラマ化されましたが、原作を読まないと山崎さんのすごさはわからない。この本には、表に現れない現代史がぎっしり詰まっています。これからが、楽しみです。

今日は、昼、夜とニンニク料理をがっちりと食べたので非常に体調が良好です。畑田重夫さんの本を読んでから、ニンニク療法にはまっています。さすがに、毎日3度の食事の度にといかないところが、私の意思の弱いところですが…。ニンニクは、抗癌作用という点では、NO.1の自然食品です。食べ過ぎなければ、副作用もほとんどない。高血圧予防にも風邪の予防にもいいのです。私よりも、はるかに能力のある方々が、病気で亡くなったり、活動の第一線から退くのを見るにつけても、自分の健康は自分で守る。政治的には「自立・自助」は批判しなければなりませんが、自分の健康を守り、1日でも長く活動できるようにするのは、やはり自分なのです。90歳になっても元気で頑張る畑田重夫さんの様子をネットで見ながら、そんなことを考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


子どもを真ん中に授業と教育を考える

2013-11-09 18:23:41 | 日々のこと

今日は、「2013子どもの未来をひらく みやぎ教育のつどい」が開催され、私もテーマ別分科会に参加してきました。

私が参加した分科会は「子どもを真ん中に授業と教育を考える」。小・中・高校で教える4名の先生の教育実践のレポート報告ですすめられました。

どの報告者も、子どもに自信をもたせ、子どもを地域で育てようとする実に創造的な実践報告だったと思います。

そこには、学力テストという物差しで子どもたちを追い詰めることとは対極にある心の通い合う授業です。

津波の直撃をうけた町の先生からは、「いま、心の傷をいやすということは、辛いけれどももう一度津波と向き合って、受け入れて、物語にして吐き出す『記憶の整理』の作業を子どもと寄り添いながらしていくことだと思っている。あの子どもには大きすぎた被災体験を、自分とは離れたものとして対象化して表現させる。つまり、作文や詩・絵・劇・朗読等のように形を与えていく作業が重要になっていく。そのことを通して、辛い体験に支配される側から、支配する側に立てる。そして津波によって失った自由を取り戻すことができると信じている」「教師が、ふるさとの実態に即した教育課程を考えて、子どもたちがふるさとの課題を元にした教材で学ぶということが子どもたちを絶望から前向きにし、生き生きとさせる。これこそが『地域で生きる力』を育てる教育であり、『本当の学力』の一部であると思っている」「しかし、再び被災地におろされてきている全国一律の学力テスト競争は、点数だけに目がいき、これを壊してしまう。これまで言っていた、地域に根ざした特色ある学校づくりはどこに行ってしまったのだろうか。グローバル競争に勝ち抜くための人材を育てる学力は、もしかしたら『ふるさとを捨てる学力』をつけていることにつながっていないだろうか」とレポートを締めくくっています。

震災は、確かに悲惨だったけども、そのなかで、教師はこれまでの枠にとらわれない自由裁量で授業ができた、本当の教育が生まれた。このときは、これまで不登校だった子どもたちも学校に出てくるようになった。こういう話もこもごも語られました。

ほかにも、中学で理科の授業を子どもたちに実験の計画書作りや理科新聞づくりを通して深めている実践など、実にユニークな報告が続きました。

この分科会の参加者は、教員以外は私だけでしたが、刺激になりました。みなさん、実に柔らかい感性をもっています。

青年の運動にもぜひ活かしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 


この10年を振り返ってみると…

2013-11-06 18:54:38 | 社会運動

今度の日曜日、民青同盟の県代表者会議で1時間のあいさつ(?)というより学習の講師を頼まれたため、いまその準備をしています。テーマは、「青年の運動がいかに社会を動かしてきたか」。年表を作って経年的に調べてみると、若者たちは実に不屈に頑張ってきたことがわかります。2003年に始まった全国青年大集会も今年で8回目。この運動を軸に宮城県でも全国でも実に多彩な運動が取り組まれてきたことがわかります。10年前は「自己責任」という言葉で自分を責めていた青年たちが「ブラック企業」を相手に勇敢にたたかい始めています。その運動が底流となって、この夏の参議院選挙では「ブラック企業」問題が一大争点となり、日本共産党の躍進の一因となりました。同時に、青年運動に携わっている青年たちの悩みは、なかなか心を開いてくれない若者が多いこと。民青同盟の魅力でもある「3分間スピーチ」もいろいろ苦労をしているようです。なぜ、青年たちが心を開けないのか。私はその大きな原因の一つが、この10年余の新自由主義的な教育行政等にあると考え、この機会にあらためて調べ直してみました。2006年の教育基本法の改定を契機に、異常な「学力競争」と「規範意識」が押しつけられ、自分の自然な気持ちを表現できない若者が急増しているのではないか。また、息が詰まるような学校で、いじめや暴力行為が過去最高になっていることも驚きです。(80年代の学校が「荒れた」時代の方が多いと思っていた)。こうしたいじめや暴力を身近に見てきた青年が自分を守るために、他人に対して意識過剰になることはある意味当然です。そのことをよく理解したうえで、若い世代に接したいと思いました。


心に残る言葉

2013-11-05 17:29:32 | 雑感

 今日(11月5日)の「しんぶん赤旗」で、私の心に残った言葉です。

 一つは、アジア太平洋資料センターの内田聖子さん。「情報は民主主義の『通貨』であり、私たちみんなのものです。政府のものではありません。この原則を一歩たりとも譲ってはなりません。異常で不当な(秘密保護)法案を絶対に通してはなりません」。「情報は民主主義の通貨」とは、実に適切な言葉です。

 もう一つは、作家の柴垣文子さんの言葉。「(連載小説を)書きながら痛感したことがあります。私たちの社会に、ものを言わせまいとする力が想像以上に強まっていることです」「人を黙らせようとする力は巨大です。社会の隅々にまで巧妙に張り巡らされ、人と人を切り離し、子どもや若者や歳を重ねたものを断絶させています」「希望は、世代を超えてつながることにある気がします…」

  私が最近感じていたことなので、メモの代わりに書き記しておきたいと思います。

 

 

 

 


ストップ秘密保護法案

2013-11-02 14:25:06 | 今日の活動

今日は、お昼に秘密保護法案を廃案に追い込むための緊急街頭宣伝をしました。

とにかくこの法案は「ひどい」の一言。国民が知らないうちに、衆参の多数の議席で一気に通してしまおうというこの法案。首相や防衛大臣など「行政機関の長」が”これは秘密です”と認定したら、どんな情報も「特定秘密」に。「秘密」を漏らした公務員も、国会議員も懲役10年の刑に。一方、法案では、アメリカなど外国政府には特定秘密を提供できる仕組みに。3・11の福島第一原発事故の時、放射性物質の拡散データ(スピーディ)を国民には隠し、在日米軍には直ちに情報提供してきた日本政府。いまでさえ、大事な情報は国民の目から遮断されているのに、こんな悪法が通ったら、国民の目と耳は完全にふさがれます。

私がまだ学生だった1985年、ときの中曽根内閣が提出してきた「スパイ防止法案」。国民のたたかいで廃案に追い込みました。そのときを上回るたたかいで廃案に追い込みましょう。

安倍内閣は、憲法9条の明文改憲がすぐには難しいことから、集団的自衛権の容認と特定秘密保護法の制定で、実質的に憲法の表現の自由など基本的人権を骨抜きにしようと策しています。

「選挙で疲れた」などといってはいられません。