青年と子どもたちに係わりたい …そして山岸克彦さんのこと

2011-10-31 22:45:41 | 雑感

昨日は、民青同盟の県代表者会議で、30分ほど、お話をさせていただきました。青年の生きづらさを、異常な競争教育が青年に何をもたらしているかを解き明かし、苦しみの大本を取り除ける民青同盟を大きくしようと締めくくりました。

最近出版された広木克行先生の著書を参考に、話を組み立てたのですが、概ね好評で、ほっとしました。

いま、党の中では、選挙にかかわる仕事が中心になっていますが(県議選が近いので)、本当は、青年や子どもたちにかかわる仕事がしたいというのが、本音のところです。

地元の小学校では、PTAの学年委員長もしていますが、先日は、「科学寅」さんを講師に、学年行事で親子科学実験教室を開催しました。150人の子どもたちの大所帯ですから、なかなかたいへんでしたが、PTAのお母さんやお父さんたちの協力もあって、全体として成功だったかなと思いました。

ドライアイスの実験、アイスクリームをつくったり、ドライアイスロケットを飛ばしたり、普段の授業ではできないような実験に、子どもたちの目も爛々と輝いていました。

こんな楽しい授業ばかりなら勉強嫌いが生まれるはずもありません。

 

今日、とても悲しいできごとがありました。一緒に仕事をしてきた党仙台東地区委員長の山岸克彦さんが、県議候補の事務所開きであいさつをしている途中で突然倒れ、9時間後に亡くなったのです。いまだに信じることができません。あっという間でした。脳の病気は本当に恐ろしい… 私も脳腫瘍の放射線治療を行ない、いまは経過観察中ですから、決して他人事とは思えません。山岸さんのことを考えると、涙が止まりません。ですから、山岸さんのことは考えずに、ひたすら仕事に打ち込むことにしています。

あの3・11で肉親や友人を亡くした多くの方々も、こういう心境だったのでしょうか。事実を事実として受け止めるには、時間が必要です。

山岸さんは、とても気さくで穏やかな方でした。みんなの意見をよく受け止めてくれました。それだけに、震災後のストレスは、外から見る以上に相当なものだったのでしょう。

山岸さんのご冥福を心からお祈りいたします。

 


99%のデモ 世界をゆるがす

2011-10-17 22:38:53 | 日々のこと

昨日16日、私は、党を代表して、全日本建設交運一般労働組合の決起集会と車両デモに参加し、連帯のあいさつをしてきました。国会議員も県会議員、市会議員、誰も日程がつかなかったためです。久しぶりに表舞台に参加しました。

全国からは、30数台のダンプカーが仙台新港に集まり、被災者本位の復興をアピールしました。

さて、いま、アメリカのウォール街を起点に、全世界に”99%デモ”が大きな広がりをみせています。

「1%の大金持ちが世界を支配し、99%が犠牲になっている」、格差と貧困の広がりを告発する行動に共感が広がっています。

日本ではデモというと”特別な団体に加入している人がするもの”という意識がまだまだ強いのが現状です。もちろん、アピールの仕方にも工夫が必要でしょうが。

作家の雨宮かりんさんは、10月5日の「毎日新聞」に寄稿しています。「長らく、この国の多くの人はデモという、誰もが持っている権利の存在を忘れていた。しかし、デモは誰にだってできる。憲法で保障されている権利なのだ。いつからこの国では『自分で考え、行動すること』が特殊なことになったのだろう。そして、そんな人まかせの作法が、地震大国に世界中の原発の1割以上を集中させるという異常事態を作り出した。…私たちは、どんな未来を望むのか、当事国の当事者が動かなければ、何も変わらない」

10月23日には、東京で青年大集会が予定されています。10月30日には、福島市で1万人集会も計画されています。市民の勇気と行動が一歩一歩社会を動かし、国会で足の引っ張り合いをしている政治家をも動かすでしょう。私たち政党に属する人間は、常に新鮮な市民感覚を忘れないようにしたい。

 

 

 

 


昨日は、地区の防災訓練に参加しました

2011-10-10 23:01:36 | 日々のこと

昨日は、午前中、居住地の地区防災訓練がありました

 3・11後ということもあり、たくさんの方々が参加しました。

 

 

大崎市の消防署からはしご車も参加し、マンション11階からの救助訓練もありました。

実際の震災体験もできる「マグマくん」もやってきましたが、震度6強を実際に体験した身としては、3・11や4・7の揺れの方がやはり怖かったですね。

この訓練を準備された地区の役員のみなさん、ご苦労さまでした。

 


「人間の復興か、資本の論理か 3・11後の日本」(石川康宏著)

2011-10-06 22:38:23 | 私の愛読書

最近感動した本を紹介します。

神戸女学院大学の石川康宏先生が書いた「人間の復興か、資本の論理か 3・11後の日本」(自治体問題研究所発行)です。

石川先生は、「若者よ、マルクスを読もう」「マルクスのかじり方」など青年向けの著作を出しています。私も、7年前に先生の「現代を探究する経済学」という本を読み、そのエネルギッシュな文章にすごく感銘をうけてから、ファンになりました(笑)。

「10年後、20年後のちかい未来に、2011年3月11日は、歴史のどういう瞬間としてとらえ返されるのでしょう。たいへんな犠牲を生んだ地震、津波と原発災害の後、日本社会の全体が『人間の復興』と安全・安心の社会づくりにむけて大きな努力を開始した年としてなのか、あるいはたいへんな犠牲にもかかわらず、復興にも原発にも、その後の国づくりにも、さらに強く野放図な『資本の論理』が吹き荒れることになった最初の年としてなのか。2011年に生きる私たちは、その重大な分岐点に生きていると思います」と著者は述べています。

宮城県でも、水産特区構想のみならず、仙台空港の周辺にカジノ構想(世界中からの富裕層の集客を見込んでカジノ施設や高級ホテルを津波被災地に建てようというもの)が持ち込まれようとしているなど、「創造的復興」の名で、財界・中央資本の金儲けのプランがどんどん具体化されようとしています。被災地に来たのは、善意のボランティアだけではありません。20兆円をこえる復興市場を中央資本が虎視眈々と狙っています。

石川先生は、最後に、「政治に強い市民になろう。学びの力で社会の変革を」と呼び掛けています。

「たたかいに勝ち抜くには、市民に力が必要です。その力の核心は世論であり、世論の強さは論理と数の力です。それをしっかりとしたものにするには、市民の一人一人がしっかり学んでいかねばなりません。よりよい世の中をめざすには、誰もが賢い社会をつくることが必要です。少数の賢い人が引っ張る社会はもろく、ときに危険なものになります。それに対して、誰もが賢い社会であれば、話し合いや実践を通じ、社会の仕組みを着実によいものに変えていけます。日本とヨーロッパのたたかいの伝統の相違にふれましたが、過去の歴史に格差があることが、未来の格差を宿命づけるわけではありません。人間社会の発展には、穏やかな変化の数十年を一日に凝縮したような急速な変化の瞬間があるからです。ただし、そのような変化を手前に引き寄せるには、多くの市民による学びの蓄積が必要です。伝統の不足を学びによって埋め合わせ、それを新しい「たたかい」の中に生かしていく意識的な取り組みが必要です。…」