「コンビニ人間」

2016-08-23 12:24:37 | 私の愛読書

今年のお盆休み、芥川賞受賞作品の村田沙耶香さんの「コンビニ人間」を読んだ。芥川賞作品を読むことも珍しかったが、新聞の書評でおもしろそうだと思い、一気に読んだ。現代社会がいかにマニュアル化しており、同調圧力が異常に強く、異物を排除する社会になっていることをコミカルに描いている。実におもしろい。作者は、一体どんな人なんだろうと思っていたら、昨日の「しんぶん赤旗」にインタビューが掲載されていて、ちょっと安心した。今後も注目したい。

 

 

 


安倍政権のメディア支配

2016-08-20 12:25:05 | メディア

参議院選挙では、メディアによる選挙報道の質量の後退に大きな批判が噴出しています。実際に、3年前の参院選に比べて、選挙報道の時間は全体で3割減、内容も当たり障りのないものが多数。自民党の主張を鵜呑みに、アベノミクスが争点といいながら、選挙が終わると「改憲派が3分の2」と。自民党による争点そらしに便乗した姿勢が目立ちました。

自民党はマスコミ対策のチームをつくり、すべての選挙番組を録画し、1秒でも2秒でも同党の候補者の出演時間が少ないとすぐにテレビ局に抗議の電話を入れてくる。内容にもクレームをつけてくるとマスコミ関係者はぼやいています。

一方で、テレビCMには、政党助成金や企業献金から湯水のようにつぎ込んで、毎日、「これでもか」という具合に流し続けました。

全国32の1人区で野党共闘が成立しながらも、それが選挙戦全体の流れになり切れなかったのは、マスコミの取り上げ方に問題の一端があったとの指摘もあります。同感です。

現場の良心的なマスコミ労働者を励まし、自民党のマスメディア支配に負けない国民的な運動が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


憲法9条は、日本側からの提案。新史料発見

2016-08-19 15:09:03 | 平和

すでに、「東京新聞」では報道されていましたが、戦争放棄をうたった憲法9条のアイデアは、幣原喜重郎首相が終戦直後、GHQ最高司令官マッカーサーに提案していたことを示す新史料が発見されました。これまで自民党や改憲を主張する人々がくり返していた「押しつけ憲法」論は、事実上、否定される形になりました。

今日の「しんぶん赤旗」に掲載されていますので、紹介します。

 


相模原事件を考える

2016-08-09 15:55:35 | 学問、文化

今日の「しんぶん赤旗」に、竹内章郎さん(岐阜大学教授)が、「相模原事件を考える 重度障がい者との日常と優生思想の克服」という論文を投稿しています。様々な障害をもった人を排除する優生思想は、程度の差はあれ、この国にかなり浸透しているのが現状です。今日の竹内さんの文章は、実にいろいろなことを考えさせられます。

 

 

 

 


NHKスペシャル 決断なき原爆投下

2016-08-06 22:02:31 | 平和

先ほどまで放送されていたNHKスペシャル「決断なき原爆投下」。

「実によくこれだけ取材し編集した」と感心する番組だった。歴史の定説が覆る歴史的な番組だった。これを見ていた広島、長崎、京都のみなさんはどう思ったのだろう。

「早く戦争を終わらせ多くの命を救うために必要と考え、大統領が原爆を投下した」という71年前の原爆伝説がいかに虚構で嘘で塗り固められたものだったのか。

原爆開発を極秘裏に進めていたグループは、投下の時期を8月、目標を京都、広島などに絞って準備を進めた。軍部は、日本の降伏以前に原爆を使用しないと、議会で「予算の無駄遣い(22億ドル)」と非難されるのを恐れ焦っていた。最有力候補地は、京都だったが、トルーマン大統領が人口密集地では戦後、反米感情が高まるので避けるべき、と拒否。軍部は、広島を「軍事都市」と偽った報告書を作成し、攻撃承認を取り付けて、8月6日を迎える。そして、長崎も。トルーマンは、軍部の狙いを見抜けなかった自分の責任を恥じ、3発目の中止命令を下す。しかし、トルーマンは、軍部に追随しただけで、原爆投下を決断したわけではなかった。

しかし、トルーマンはそのことを隠し(私からみれば保身のため)、「早く戦争を終わらせ、アメリカ人の命を救うため、原爆投下を決断した」と国民には発表した。

トルーマンの保身のために、後から無理やりつけらた理屈が戦後71年アメリカ社会の中に定着し、核兵器を開発・生産する口実としてまかり通っている。