日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」

2011-07-04 13:54:48 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


ずっと気になっていた作品「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」をWOWOWで観ました。
なかなか見応えのある内容でした。

2009年製作のフランス映画。
東西冷戦の時代に実際にあったスパイ事件を映画化したものです。

おもな内容は・・・

1980年代初頭、KGBの幹部グリゴリエフ大佐(エミール・クストリッツァ)は、フランスの国家保安局を通じて接触した家電メーカーの技師ピエール(ギョーム・カネ)にある情報を渡す。
それは、ソ連が調べ上げたアメリカの軍事機密や西側諸国にいるソ連側スパイのリストなどが含まれ、世界の国家勢力を一変させる力を秘めたものだった。
やがて、二人の間には不思議なきずなが芽生えていくが……。

                    (シネマトゥデイより抜粋)


今回演じる側になったエミール・クストリッツァとギョーム・カネは元々映画を作る側の人間です。
名監督は名俳優にもなれるという事を証明してくれたような本作品。

グリゴリエフ大佐はソ連で何不自由なく暮らしていける立場だけれど、自分の国が西側諸国に大いに遅れていることを憂慮していた。
愛する息子イゴールの将来のために、ソ連の体制をどうにかしたいと思っていた。

外国人居住区に住むピエールは家族を第一に考えるから最初はスパイ活動に手を貸す事を嫌がっていたが
グリゴリエフと接するうちにお互いが家族を大事に考えている事がわかってくる。
そんな事からソニーのウォークマンやQueenのアルバムを頼む気持ちも理解できるのでしょう。
懐かしのフレディーのステージのシーンはしみじみ良かった。
ブライアン・メイも映ってたし。
息子が夢中で聴くシーンもすごくわかるな~

結局、フェアウェルのコードネームを持つグリゴリエフは捕まり、哀しい展開になるのですが。
その行く末は何とも言えないくらい切ないラストでした。
でもこの事件がきっかけでソ連は弱体化し、あの有名なペレストロイカが行われるのです。

私はソ連とアメリカの東西冷戦の緊迫した関係や「核」をめぐり両国の不安定な時代を良く覚えています。
ゴルバチョフはソ連の体制を大きく変えた事で評価されましたが、その陰にはいろんな密約もあったのだろうか。
大国のパワーバランスが釣り合って、何とか平和が保てていたあの時代。
その後はソ連は解体しロシアになり、多くの小さな国が独立する時にはまた新たな問題が出てきました。

一方、アメリカだけが大国として残り、何をやっても良いように勘違いしている時もありました。
やたらによその国の戦争に首を突っ込んだり、干渉したり。
我らが一番、我らが世界の大国!という政治体制を世界に見せつけようとしていましたね。


映画の話に戻ると、アメリカの当時のレーガン大統領をフレッド・ウォードが演じています。
役者出身のレーガンらしくフィルムを見せるシーンなどリアルに可笑しい。
フランスのミッテランやもちろんソ連のゴルバチョフも登場。
アメリカCIA長官にウィレム・デフォー!


でも何と言っても主演のエミール・クストリッツァとギョーム・カネの存在感は素晴らしかったです。
今までいろんな東西冷戦のスパイ映画を観たけど、この作品がフランスで作られたというのが良かったです。
スパイと言ってもそこには人間として深い愛情がある、それでも「駒」の一つとしか扱われない現実は切ないですね・・・


今回の評価は・・・    星3つ半   ☆☆☆★



   

   

   

   

   

   

      












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