日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「マンデラの名もなき看守」

2010-01-07 12:09:32 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
原題は「GOODBYE BAFANA」ですが邦題よりこっちのほうが良いのでは。

南アフリカであったアパルトヘイト政策を背景に黒人の人権活動家ネルソン・マンデラさんの27年にも及ぶ拘束されていた年月を描いています。
ネルソン・マンデラさんと言ったら、その後南アで黒人初の大統領になった方です。
(そう言えば、マイケル・ジャクソンとも深い親交がありましたね。
1997年のケープタウンでのコンサートはマンデラさんも観たそうです。
その後も基金を通して親交を深め、マイケルの追悼式にはメッセージも寄せていました。)


さて、映画の話ですが・・・
この作品の主人公はマンデラではありません。
彼の拘束期間中に担当としてそばにいた看守グレゴリーです。
グレゴリーを演じるのはジョセフ・ファインズ。
お兄さんがレイフ・ファインズですが、あまり似ていないかな?

グレゴリーは看守として、そして家族のために職務に忠実に従って生きています。
グレゴリーが子どもの頃に黒人の子どもと親しくしていた事実があり、そしてマンデラの故郷の言葉コーサ語を理解できるので「マンデラの会話を報告せよ」という上司からの命令も下される。
そして、そのとおりに会話や手紙のやり取りも報告している状態でした。

妻のグロリアも「黒人はテロリスト!」という考えを強く持ち、白人社会の中や看守の世界の中でも必死に気を使いながら夫の昇進をただ願う生き方をしています。

マンデラも子どもの一人を亡くし、皮肉にもグレゴリーの息子も看守と言う仕事につき交通事故で突然死んでしまう。
そんなお互いの立場もあり、マンデラの心深い誇り高き生き方にだんだん影響をされていくグレゴリー。

様々な出来事があり、とうとうマンデラが解放される場面に最後までつきそうグレゴリー。
二人の気持ちのふれあいは非常に淡々と描かれています。
ただ事実を忠実にまとめていったようなので、あまりドラマチックな感情のやりとりはありません。

私はグレゴリーよりもむしろ妻のグロリアの気持ちの変化に心を奪われました。
黒人はテロリスト!と言い切って子どもにもそう言い聞かせていた彼女が、看守と言う独特の狭い社会でグレゴリーに寄り添って「とにかく生きていこう」と思う気持ち。
マンデラの解放の場面で「マンデラ~!」と声をかける彼女の気持ち。
最愛の息子を失ってもグロリアはとても強かった!


今年ワールドカップが開かれる南アフリカで、そう遠くない時代にアパルトヘイトという人種差別があったのです。
そしてマンデラの活動も決して血を流さないのではなかった。
白人が武器を持って襲えば、黒人だって武器で応戦するしかないのです。


欲を言えば、マンデラとグレゴリーの交流にクライマックスがもっとほしかったかな。
棒術で対戦するシーンは良かったです。
地味ですがなかなか秀作でした。

同じマンデラ繋がりで、今度は「インビクタス」を観ようかな・・・



今回の評価は・・・  星3つ半  ☆☆☆★











おまけの画像は・・・1997年南アフリカでの対面です






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