日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「桐島、部活やめるってよ」

2013-08-18 15:07:04 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「桐島、部活やめるってよ」をWOWOWで観ました。
原作はかなり前に読んでいましたが、映画館、DVDはスルーでWOWOW待ちでの視聴です。
朝井リョウ氏が早大に在学中に書いた力作、原作は面白かった記憶があります。
題名の「・・・やめるってよ」の言い回しも良いし、ね。

2012年製作。
監督は吉田大八氏。
出演する中では神木隆之介君と橋本愛ちゃんくらいしか知らない私・・・
でもむしろそれが良かったかも。

おもなあらすじは・・・

とある田舎町の県立高校映画部に所属する前田涼也(神木隆之介)は、クラスの中では地味で目立たないものの、映画に対する情熱が人一倍強い人物だった。
そんな彼の学校の生徒たちは、金曜日の放課後、いつもと変わらず部活に励み、一方暇を持て余す帰宅部がバスケに興じるなど、それぞれの日常を過ごしていた。
ある日、学校で一番人気があるバレー部のキャプテン桐島が退部。
それをきっかけに、各部やクラスの人間関係に動揺が広がり始めていく。

                        (シネマトゥデイより抜粋)


原作を読んだ時も話題になった「桐島は登場しない!」という作風が生きています。
バレー部のキャプテンで県選抜メンバーにも選ばれた学校一のヒーロー、桐島。
彼が突然部活を辞めたらしいという情報が学校に流れ、本人の消息も掴めない。

そんな中で桐島に頼りきっていたバレー部の部員達。
桐島の友達である宏樹、その他の帰宅部。
桐島の彼女や友達。
いままで桐島と繋がっていた彼らが真意も掴めずイライラし始めます。
桐島の周りの人間達にはいつの間にか不穏な気持ちが広がり、どうしていいのかわからない。


一方、文化部で一番地位が低いと言われているような映画部の前田涼也(神木隆之介)はどんな時もぶれないんだな~
クラスでは目立たなく、映画部の相棒、武文(前野朋哉)といつもつるんでいる。
この相棒の存在もすごく味があって好きです。
未来の蛭子さん?

体育館で壇上に上がって映画部の功績を発表されても居心地悪そう~
桐島の選抜入りの発表後だもんね、ムリはないです。
でも、桐島の不在のニュースにも何も影響されていません。
たとえ文化部でも、自分の居場所がある幸せ、それは本人達が特に意識していなくても大きいです。


登場人物として宏樹が大きくクローズアップされていたような。
野球部の幽霊部員なのか、持って生まれた運動神経(きっと野球のセンスもあるはず)を生かさずに
何かの理由で野球部の練習には出なくなった宏樹。
野球部の部長に何度も「練習試合出てよ。」と誘われています。
宏樹自身もおそらく野球部のエナメルバッグをいつも持っていて、気持ちが吹っ切れていないのか。
帰宅部と自転車に二人乗りする時もバランスが悪いなどと言われていました。

桐島の彼女、実際はどんな交際していたのかわからないけどステイタスなんだろうな。
もちろん宏樹の彼女もそう。
桐島や宏樹の彼女達という地位にいる意味をわかっている。
でも桐島の不在や宏樹を慕う吹奏楽部の部長の存在にイライラ、ハラハラ。
中身で勝負せい! と言いたい。

今売れっ子の橋本愛演じるバドミントン部のかすみ。
小学校から一緒だった映画部の前田と話す姿が素のような感じ。
でも彼女もみんなに秘密で帰宅部のチャラ男と付き合っているのね。
付き合っている程度がわからないけど、妙にリアル。

バレー部で桐島にあこがれ、「桐島に怒られるよ」とか「桐島だったら」と口癖の小泉風助(大賀)。
結局、リベロとして桐島レベルのプレーができずにすごく落ち込み、部の中でも孤立しそうな彼がとても痛々しかったです。
彼の気持ちがわかる人は多いんじゃないかな。
何のスポーツでも抜きんでている人は一握り。
あとはたくさん努力してレギュラー掴む人、どれだけ頑張ってもムリな人、そんな部員はたくさんいるはず。

この映画は観終わった直後は原作と比較してしまい、特に大きな感動はなかったけれど
時間が経つといろいろ思う事があふれてきました。
最近言われる「スクールカースト」って確かに存在しているし、それは昔からあったと思います。
花形の部活動もあれば地味な部活もある。
(もちろん運動部の中にもありますよね)
それぞれランク付けされ、自分の位置が上か下か、どの辺にいるのかわかるという現実。
そんな中でも生きていかないといけないのです。


映画部がゾンビ映画の撮影をまじめにしているシーンとか好きです。
そしてラストの屋上のゾンビシーンも素晴らしい。
夢中になれるものがあるってすごく強いし、そこにはぶれない映画部の強さを感じました。
最後は小道具もカメラも含め、みんなボロボロにされちゃうけど。
前田(神木君)の言う「この場所で生きるしかない・・・」云々こそテーマでしょう。


宏樹の涙をどう考えるべきか。
彼は一番中途半端な自分に対して悩んでいたんだろうな。
可能性なんてないドラフトが終わるまで自主練習に励む野球部の部長とか
一生懸命映画に取り組む前田の存在に気付いた時に自然とあふれる涙を隠そうとしなかった。
その後の宏樹の生き方に興味があります。


遠い昔にあった青春時代を思い出しながら観た作品でした。
「若いって良いな~」なんて簡単に言うつもりはありません。
登場人物それぞれにいろんな気持ちを感じた内容だったので、いろんな方が書いたレビューを読むのも楽しいです。
多少、原作と違う部分もあったはずなのでいつか再読したいです。


今回の評価は・・・   星3つ半   ☆☆☆★

神木君の普通っぷりに拍手!でした。


   

   

   

   

    











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