日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「レイチェルの結婚」

2010-07-02 19:53:42 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


ちょっと前にWOWOWで観た作品です。
「レイチェルの結婚」・・・あのアン・ハサウェイが今までのイメージを覆すような演技でなかなか興味深い作品でした。
アン・ハサウェイと言うとラブコメっぽい印象が強く、元気で可愛らしい役が多かったはず。
「たれパンダ」にも見える大きな目やその他のパーツがインパクトがありますね。


2008年のアメリカ映画、ジョナサン・デミ監督です。

レイチェルというのは姉の名前。
ハサウェイ演じるのは妹キムの役ですが、元麻薬中毒患者で今も更生施設に入院しています。
そんなキムが姉レイチェルの結婚式に参列するために外泊して家族と合流するのですが・・・

もうこのキムの不安定な役は上手かったですね。
「FUCK!・・・」のようなひどい言葉連発で今までのハサウェイじゃない~
甘ったれで、でも心配されるとうるさがり、そして自分に対して関心を向けられていないと機嫌が悪いキム。

キムとレイチェルの両親はそれぞれ離婚して新しいパートナーと再婚しています。
離れてしまった母親をデブラ・ウィンガーが演じています。
父親も必死にキムを心配しつつも中々扱いにくさに困っている様子。

キムには少女時代に弟を自分の不注意で死なせてしまったという過ちがあって、その悲しい事実も家族には長い間大きなしこりとなっていたのです。
父親がキッチンで亡き幼い息子の食器を見つけて悲しむシーンがとても象徴的でした。


そしてキムだけでなくレイチェルも親に思い切り甘えられなくて(キムに手がかかり)そんな事が姉の心にも深い傷を残しているのでした。
レイチェルの演技にも気持ちが動かされました。
優等生役である彼女の結婚式をキムが台無しにしないかどうかも心配だし、その反面妹キムとこの幸せを分かち合いたい気持ちもあったはず。
結婚は人生の一大イベントでもあるから、その気持ちは充分わかります。


結婚式には様々な民族が大集合!という雰囲気でした。
楽器にダンスに歌に合わせて式が進行していきます。
そしてラストのシーンで、結婚式を終えて片付けられていく庭を見ながらレイチェルの後ろ姿が映ります。
それもかなり長い時間をかけて。
とにかく何事もなく(少しはあったけど)無事に自分の結婚式が終わった安堵感が表れていたな~
レイチェルはまた施設に戻るキムを送った後もジャンプして小躍りをしてましたから。
彼女の本心がつい出てしまうのでしょう。

この一連のレイチェルの行動を非難はできないと思うのです。
家族のそれぞれ抱えていた問題がおめでたい結婚式で集まった時に全てが解決なんて夢の夢ですから。
レイチェルはレイチェルで自分の幸せを見つけたのだし、妹キムの事は気がかりだろうけれど、最後までそばで支える事ができないと思うのです。
甘ったれキムは自分自身で強くならないといけないのだろうな。


映画とは言え、家族の本当の姿を上手く描いた人間ドラマだと思いました。
安易にハッピーエンドにしないで、家族ならではの緊張感とか張りつめた気持ちがとてもわかりました。
家族だからこその難しさがリアルに映し出されていたと思います。


今回の評価は・・・   星4つ   ☆☆☆☆

ハサウェイの新しい一面を見られておまけの評価です。






















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