[5月7日16:30.天候:雨 栃木県那須塩原市 ホテル天長園]
愛原:「急げ!急げ!急げ!」
予定通り、路線バスをホテル前の通り上で降りる。
さすがに路線バスということもあり、ホテルの前までは入ってくれなかった。
で、バスを降りると空には雷鳴が轟き、雨が降り出し始めた。
大粒の雨だ。
私達はバスを降りると、急いでホテルまで走った。
愛原:「間一髪間に合った……のかな?」
ホテル正面入口の屋根の下まで行くと、シャワーみたいな雨が降り出していた。
空からはゴロゴロと雷が鳴っている。
高橋:「普通の雨ならギリセーフなんでしょうけどねぇ……」
リサ:「まあ、何とかなる精神で何とかなった」
凛:「早く入りましょう」
入口の所には、歓迎札が掲げられていて、そこに『愛原学先生御一行様』と書かれていた。
高橋:「偉いっスね!ちゃんと、先生を先生と呼んでますよ?」
愛原:「俺は別に偉い先生じゃないんだがねぇ……」
本来、探偵はそんな風に呼ばれるものではない。
だが、私に師事する高橋がそう呼び、リサがそれを真似して、リサの周囲の者達がそれを真似して……といった構図だ。
フロント係:「いらっしゃいませ」
愛原:「予約していた愛原です」
私がフロントに向かうと、凛も付いてきた。
凛は当然の如く、フロントの中に入って行ったので、私は一瞬ビックリする。
だが、元々凛は女将であった母親と共に、ここでアルバイトをしていたのだった。
高校進学を気にアルバイトを辞めたと思うが、母親が名義上このホテルの共同支配人の1人であった為、ここでも自由に振る舞えるようだった。
凛:「愛原先生は、こちらの書類に書いてください」
恐らく特別割引を利かせる為の書類があるのだろう。
一般の宿泊者カードとは違う物を書かされた。
書く内容そのものは同じであったが。
フロント係:「ありがとうございます。それでは、こちらがカードキーなっておりますので」
愛原:「ありがとう」
凛:「それじゃ先生、どうぞごゆっくり。私達は寮に戻ります」
このホテルの裏手には従業員寮があり、上野姉妹はそこに住んでいた。
2人とも上京の為、引き払ったわけではないようだ。
母親の上野利恵がいつ釈放されるか分からないので、引き払うにも引き払えないのだろうか。
リサ:「えー?リン達は泊まらないの?」
凛:「このプランは『スタッフ紹介プラン』なので、スタッフが泊まると意味が無いんです。お風呂だけは御一緒させてもらいますから」
愛原:「まあ、いいじゃないか。部屋に行こう」
私は部屋のカードキーを持って、エレベーターに向かった。
驚いたことに、古いエレベーターはリニューアルされていた。
それ自体は珍しいことではないが、セキュリティが強化され、乗り場ボタンの下にカードリーダーが設置された。
ここに先ほどのカードキーを当てないと、ボタンを押しても反応しないというものだ。
〔上に、参ります〕
昔、都内のビルの防災センターに勤務していた経験から、もしかしたらと思ったのだが、やはりそうだった。
カードリーダーは内側にもあって、乗り込んだ後で内側のカードリーダーにもカードを当てないと、やはり行き先階のボタンが押せないようになっていた。
〔ドアが、閉まります〕
高橋:「いきなりメンド臭くなりましたね?」
愛原:「何かあったんだろうなぁ……」
リサ:「何かあったに決まってるでしょ。先生が襲われた!」
愛原:「え!?それのせいなの!?」
高橋:「エレベーターは関係無くね?」
愛原:「なあ?」
リサ達の得意技に、ダクトを通ってマップ移動できるというものがある。
BOWや、最近のザコクリーチャーもそれをやってのけて来ているので、逃げ込んだ部屋に誰もいないからと言って安心してはいけない。
ダクトを通って追い掛けて来る恐れがある。
私も上野利恵には、それで部屋に侵入されて襲われた。
リサも第3形態まで変化させれば肉体を軟化できるということもあり、そのスキルを使用することができる。
愛原:「一応、報道もされたから、外部向けに『館内セキュリティを向上させました』というアピールなのかもしれんね」
〔ピーン♪ 7階です。下に、参ります〕
私達が宿泊する客室フロアに到着する。
〔ドアが、閉まります〕
因みにこのエレベーター、オーチス製で、アナウンスは富沢美知恵氏という声優が声をあてている。
氏は有名どころでは、“クレヨンしんちゃん”の『まつざか先生』や、“ゴーストスイーパー美神”の『小笠原エミ』、“ブラックラグーン”の【某メイドさん】の役を務めている。
が、先にそちらの声を知っている者がエレベーターのアナウンスを聴くと、『本当に本人?』と首を傾げるのである。
愛原:「えーと……この部屋だな」
私はつい和室二間の部屋を想像していたのだが、入って見るとそこは洋室だった。
ツインの部屋が2つ繋がった、いわゆる『コネクティングルーム』であった。
愛原:「よし。俺と高橋はこっちのベッドで寝るから、リサは隣のベッドで寝てくれ」
リサ:「えー?ベッド1つ余るよ?」
愛原:「3人なんだからしょうがない」
リサ:「だから先生が、私の隣で寝て?」
高橋:「マグナム撃ち込むぞ、コラ!」
愛原:「まあまあ」
その時、部屋のチャイムが鳴った。
高橋:「俺が出ます!」
高橋はマグナムを構えた。
愛原:「おいおい。そんな身構えなくても……。リサ、BOWの気配はするか?」
リサ:「ううん、しない」
愛原:「ほら。普通の人間だよ」
外国ではそれが強盗である可能性もあるのだが、今さら人間の強盗くらいで驚く私達ではない。
こちとら、もっと恐ろしい化け物達を相手にしてきているのだ。
女将:「失礼します。御挨拶の方、よろしいでしょうか?」
入って来たのは新しい女将だった。
上野利恵が不祥事案件を起こした為に解任となり、代わりに別の女将が就任したようだ。
今度の女将は、普通の人間らしい。
私よりもずっと年上の女性だった。
さすがに、私の母親ほどではないがな。
愛原:「どうぞどうぞ」
女将:「本日は天長園をご利用頂き、ありがとうございます。よろしければ、お部屋の御説明と館内の御説明をさせて頂きたいと存じますが、宜しいでしょうか?」
愛原:「是非」
こういう女将の説明も、旅行気分の1つだと私は思う。
既に何度か泊まっているホテルなので、新しい情報は殆ど無かったが、しかし全く無かったわけではなかった。
やはり、この部屋はリニューアルされていた。
元々はやはり和室だったらしい。
それを前の女将の不祥事案件により、損傷してしまった為、思い切って洋室に改装したのだそうだ。
確かにホテル外観と、部屋の外側と比べれば、やけにこの部屋は真新しい感じを受ける。
女将:「愛原様方には前任の者が多大な御迷惑を掛けてしまい、そのお詫びの意味も込めまして、こちらのお部屋を御用意させて頂いた次第でございます」
確かに、私が利恵に襲われた部屋と同じフロアだったような気がする。
ていうか、まんまこの部屋だったのでは?
しかし、さすがにダクトは存在したままだった。
まあ、建物の構造上、仕方が無いとは思うが。
女将:「御夕食は6時からとなってございますので、それまでの間、どうぞごゆっくりとお寛ぎくださいませ」
愛原:「ありがとう」
私は夕食の前に、温泉に浸かることにした。
外は相変わらず大雨が降っている。
露天風呂は、この時間帯は諦めざるを得ないだろう。
まあ、どうせゲリラ豪雨か何かだろうし、夜には止むだろうから、その時に入ればいいか。
愛原:「急げ!急げ!急げ!」
予定通り、路線バスをホテル前の通り上で降りる。
さすがに路線バスということもあり、ホテルの前までは入ってくれなかった。
で、バスを降りると空には雷鳴が轟き、雨が降り出し始めた。
大粒の雨だ。
私達はバスを降りると、急いでホテルまで走った。
愛原:「間一髪間に合った……のかな?」
ホテル正面入口の屋根の下まで行くと、シャワーみたいな雨が降り出していた。
空からはゴロゴロと雷が鳴っている。
高橋:「普通の雨ならギリセーフなんでしょうけどねぇ……」
リサ:「まあ、何とかなる精神で何とかなった」
凛:「早く入りましょう」
入口の所には、歓迎札が掲げられていて、そこに『愛原学先生御一行様』と書かれていた。
高橋:「偉いっスね!ちゃんと、先生を先生と呼んでますよ?」
愛原:「俺は別に偉い先生じゃないんだがねぇ……」
本来、探偵はそんな風に呼ばれるものではない。
だが、私に師事する高橋がそう呼び、リサがそれを真似して、リサの周囲の者達がそれを真似して……といった構図だ。
フロント係:「いらっしゃいませ」
愛原:「予約していた愛原です」
私がフロントに向かうと、凛も付いてきた。
凛は当然の如く、フロントの中に入って行ったので、私は一瞬ビックリする。
だが、元々凛は女将であった母親と共に、ここでアルバイトをしていたのだった。
高校進学を気にアルバイトを辞めたと思うが、母親が名義上このホテルの共同支配人の1人であった為、ここでも自由に振る舞えるようだった。
凛:「愛原先生は、こちらの書類に書いてください」
恐らく特別割引を利かせる為の書類があるのだろう。
一般の宿泊者カードとは違う物を書かされた。
書く内容そのものは同じであったが。
フロント係:「ありがとうございます。それでは、こちらがカードキーなっておりますので」
愛原:「ありがとう」
凛:「それじゃ先生、どうぞごゆっくり。私達は寮に戻ります」
このホテルの裏手には従業員寮があり、上野姉妹はそこに住んでいた。
2人とも上京の為、引き払ったわけではないようだ。
母親の上野利恵がいつ釈放されるか分からないので、引き払うにも引き払えないのだろうか。
リサ:「えー?リン達は泊まらないの?」
凛:「このプランは『スタッフ紹介プラン』なので、スタッフが泊まると意味が無いんです。お風呂だけは御一緒させてもらいますから」
愛原:「まあ、いいじゃないか。部屋に行こう」
私は部屋のカードキーを持って、エレベーターに向かった。
驚いたことに、古いエレベーターはリニューアルされていた。
それ自体は珍しいことではないが、セキュリティが強化され、乗り場ボタンの下にカードリーダーが設置された。
ここに先ほどのカードキーを当てないと、ボタンを押しても反応しないというものだ。
〔上に、参ります〕
昔、都内のビルの防災センターに勤務していた経験から、もしかしたらと思ったのだが、やはりそうだった。
カードリーダーは内側にもあって、乗り込んだ後で内側のカードリーダーにもカードを当てないと、やはり行き先階のボタンが押せないようになっていた。
〔ドアが、閉まります〕
高橋:「いきなりメンド臭くなりましたね?」
愛原:「何かあったんだろうなぁ……」
リサ:「何かあったに決まってるでしょ。先生が襲われた!」
愛原:「え!?それのせいなの!?」
高橋:「エレベーターは関係無くね?」
愛原:「なあ?」
リサ達の得意技に、ダクトを通ってマップ移動できるというものがある。
BOWや、最近のザコクリーチャーもそれをやってのけて来ているので、逃げ込んだ部屋に誰もいないからと言って安心してはいけない。
ダクトを通って追い掛けて来る恐れがある。
私も上野利恵には、それで部屋に侵入されて襲われた。
リサも第3形態まで変化させれば肉体を軟化できるということもあり、そのスキルを使用することができる。
愛原:「一応、報道もされたから、外部向けに『館内セキュリティを向上させました』というアピールなのかもしれんね」
〔ピーン♪ 7階です。下に、参ります〕
私達が宿泊する客室フロアに到着する。
〔ドアが、閉まります〕
因みにこのエレベーター、オーチス製で、アナウンスは富沢美知恵氏という声優が声をあてている。
氏は有名どころでは、“クレヨンしんちゃん”の『まつざか先生』や、“ゴーストスイーパー美神”の『小笠原エミ』、“ブラックラグーン”の【某メイドさん】の役を務めている。
が、先にそちらの声を知っている者がエレベーターのアナウンスを聴くと、『本当に本人?』と首を傾げるのである。
愛原:「えーと……この部屋だな」
私はつい和室二間の部屋を想像していたのだが、入って見るとそこは洋室だった。
ツインの部屋が2つ繋がった、いわゆる『コネクティングルーム』であった。
愛原:「よし。俺と高橋はこっちのベッドで寝るから、リサは隣のベッドで寝てくれ」
リサ:「えー?ベッド1つ余るよ?」
愛原:「3人なんだからしょうがない」
リサ:「だから先生が、私の隣で寝て?」
高橋:「マグナム撃ち込むぞ、コラ!」
愛原:「まあまあ」
その時、部屋のチャイムが鳴った。
高橋:「俺が出ます!」
高橋はマグナムを構えた。
愛原:「おいおい。そんな身構えなくても……。リサ、BOWの気配はするか?」
リサ:「ううん、しない」
愛原:「ほら。普通の人間だよ」
外国ではそれが強盗である可能性もあるのだが、今さら人間の強盗くらいで驚く私達ではない。
こちとら、もっと恐ろしい化け物達を相手にしてきているのだ。
女将:「失礼します。御挨拶の方、よろしいでしょうか?」
入って来たのは新しい女将だった。
上野利恵が不祥事案件を起こした為に解任となり、代わりに別の女将が就任したようだ。
今度の女将は、普通の人間らしい。
私よりもずっと年上の女性だった。
さすがに、私の母親ほどではないがな。
愛原:「どうぞどうぞ」
女将:「本日は天長園をご利用頂き、ありがとうございます。よろしければ、お部屋の御説明と館内の御説明をさせて頂きたいと存じますが、宜しいでしょうか?」
愛原:「是非」
こういう女将の説明も、旅行気分の1つだと私は思う。
既に何度か泊まっているホテルなので、新しい情報は殆ど無かったが、しかし全く無かったわけではなかった。
やはり、この部屋はリニューアルされていた。
元々はやはり和室だったらしい。
それを前の女将の不祥事案件により、損傷してしまった為、思い切って洋室に改装したのだそうだ。
確かにホテル外観と、部屋の外側と比べれば、やけにこの部屋は真新しい感じを受ける。
女将:「愛原様方には前任の者が多大な御迷惑を掛けてしまい、そのお詫びの意味も込めまして、こちらのお部屋を御用意させて頂いた次第でございます」
確かに、私が利恵に襲われた部屋と同じフロアだったような気がする。
ていうか、まんまこの部屋だったのでは?
しかし、さすがにダクトは存在したままだった。
まあ、建物の構造上、仕方が無いとは思うが。
女将:「御夕食は6時からとなってございますので、それまでの間、どうぞごゆっくりとお寛ぎくださいませ」
愛原:「ありがとう」
私は夕食の前に、温泉に浸かることにした。
外は相変わらず大雨が降っている。
露天風呂は、この時間帯は諦めざるを得ないだろう。
まあ、どうせゲリラ豪雨か何かだろうし、夜には止むだろうから、その時に入ればいいか。
①相談所or奇跡的にいい人に出会う
②複数人で遊びにいけるくらい仲良くなる
③二人で遊びに行けるくらい仲良くなる
④付き合う
⑤同棲する
⑥両親など、周囲の理解を得る
⑦金銭的な条件が合う
⑧結婚
確変を何連続当てないといかんのよ?
最初の①を突破できる可能性がすでに数%、これではどうにもならん。
これもヤフーコメントで見つけた、激しく同意のコメント。
3回も結婚できた妙観講員さんは、むしろその事について体験発表して頂きたい。