[11月12日21時00分 天候:晴 福島県いわき市平四町目 ホテルルートインいわき駅前]
スナックで再び酒を飲んだ私は、同じくカラオケで歌いまくったリサを連れてホテルに戻った。
いくらリサがヤクザに絡まれていた店員を助けたからといって、全部タダにしてもらうのは気が引けたので、リサが歌ったカラオケ代は払っておいた。
それからホテルに戻る。
愛原「さーて、風呂入って、明日に備えて寝るか」
リサ「大浴場だね」
愛原「そうだ」
リサ「わたしも入る」
愛原「おーう。一緒に行こう」
私達はエレベーターに乗って、まずは自分の部屋に戻った。
愛原「それじゃあ、浴衣に着替えたら一緒に行こう。タオル忘れるなよ」
リサ「はーい」
私とリサは部屋に入った。
部屋に戻った私は、トイレに立ち寄ってから甚平に着替えた。
浴衣ではなく、甚平がこのホテルのナイトウェアのようだ。
それに着替えて、部屋の外に出る。
すぐにリサも出てきた。
愛原「もっと、胸元隠して」
リサの胸元からは、黒いスポブラがチラッと見えていた。
リサ「着慣れないからねぇ……」
それまで着ていた私服の下は、普通のブラだったのだろうが、着替えるに当たって、下着も換えたようである。
愛原「直したら行くぞ」
そして、エレベーターに乗って最上階に向かった。
リサ「ラジウム人工温泉、『旅人の湯』……」
愛原「さすがに、天然温泉というわけにはいかなかったか」
もちろん、男女別である。
愛原「こらこらこら」
リサ「えっ、混浴じゃないの?」
愛原「LGBTの湯か!ンなわけねーだろ」
何か最近、日本の温泉では一部のLGBTが暴走して、体が男の癖に、『心は女だから』という理由で、女湯に入ってトラブルが起きているらしいが?
愛原「体は女なんだから、オマエは女湯だ」
リサ「はーい」
リサは分かっていたかのような返事をした。
リサ「じゃあ、上がったらそこの休憩所で待ち合わせね?」
愛原「ああ、そうしよう」
リサが指さした所には、男女共用の湯上り処がある。
マッサージチェアや自販機の他、コインランドリーもあった。
私は男湯に入った。
高橋がいたら、歌舞伎の役者みたいな口上で私の背中を嬉々として流してくれるのだろうが、さすがに今日は無理だ。
あいつが出所したら、またどこかの温泉に行こうかとも思う。
それにしても……。
洗い場で体を洗い、湯船に浸かってふと思う。
展望風呂と謳われているが、けして露天風呂があるわけではない。
湯船の所に窓があり、それで外の景色が見れるというだけであった。
ただ、最上階にあるだけあって、確かにその窓からは、いわき市の夜景が見えた。
私がふと思ったというのは、上野医師と斉藤玲子は、こういうホテルに泊まったのだろうかということだ。
恐らく、今から50年前であれば、そんなにチェーンホテルも無かった頃だろう。
また、逃走資金については、潤沢には無かっただろうから、節約の為にホテルよりも、民宿に泊まったかもしれない。
逆に当時は、ホテルよりも民宿の方が多かったのではないか。
中には大浴場があって、場合によって混浴的な所もあったかもしれない。
何しろ、1970年代という今よりも大らかな時代だ。
先ほどかましたリサのボケが、ボケじゃなくて済んだかもしれないのだ。
もしかしたら、本当に上野医師と斉藤玲子は、そういう所でイチャラブしたのかもなぁ……。
[同日21時45分 天候:晴 同ホテル最上階]
考え事をしていたら、ゆっくり浸かり過ぎてしまった。
せっかくスナックで奢ってもらった酒も、ここで汗と共に流れてしまった感がある。
また、飲み直したくなった。
確か、先ほどの休憩所に自販機があったな。
リサ「あ、先生」
愛原「おお、リサ」
脱衣所を出ると、リサもちょうど出てくる所だった。
リサ「わたし達、気が合うね?」
リサはニッと笑った。
風呂上がりの為、マスクはしておらず、笑ったリサの口元からは牙が覗いた。
愛原「そうだな。ちょっと、水分補給して行こう」
リサ「ジュースジュース」
休憩所に行く。
私はビールの自販機へ……。
リサ「また飲むの?」
愛原「下の350ml缶だよ」
上の段は500ml缶だった。
愛原「リサはジュースな。何がいい?」
リサ「レモンスカッシュ」
愛原「あいよ」
ここで私は氷結を買った。
そして、テレビの前の椅子に座ってそれを開ける。
テレビはニュース番組をやっていて、郡山市での爆弾テロのことをやっていた。
どうやら、東京でクルド人2人がヴェルトロのメンバーであったことが分かったらしい。
BSAAからヴェルトロは、その組織そのものが国際指名手配を受けていて、メンバーは漏れなく全員BSAAからの拘束対象になる。
つまり、ヴェルトロという組織に所属しているというだけで逮捕されるということである。
やはり、海外は厳しい。
確か、マフィアに入っているというだけで逮捕される国もあるんじゃなかったかな。
日本は、指定暴力団に入っているというだけでは逮捕されないんだから、本当に優しい国だね。
テレビは成田空港に移送されるクルド人達を映していた。
何でも彼らはBSAAに引き渡されることが決定し、ヴェルトロの捜査権を持つ欧州本部に移送されるという。
アナウンサー「……尚、警視庁では、クルド人容疑者と共に行動していた日本人についても、関与が無かったがどうか、調べを進めています」
愛原「ぶっ!」
リサ「それって、お兄ちゃんのことじゃ?」
関与が無かったと明らかになってほしい。
愛原「そもそも何であいつら、斉藤玲子の実家を爆破したんだろうな?」
リサ「そうだねぇ……」
まさか、ヴェルトロと何かの関係があったのだろうか?
まさかな……。
ヴェルトロはそんな、50年前から存在していたとは思えない。
一体、何だろう?
リサ「ねぇ、先生」
愛原「何だ?」
リサ「この後、先生の部屋に行ってもいい?」
愛原「オマエなぁ……」
リサ「マッサージしてあげる」
愛原「俺、酒飲んじゃったから、血は吸えないぞ?」
リサ「うん。それはいいよ」
酒を飲んだ私の血を吸っても、リサは酔っ払うことが明らかになっている。
愛原「まあ、そういうことなら……」
リサ「やった!じゃあ、早く飲んで行こうね!」
愛原「うーん……」
スナックで再び酒を飲んだ私は、同じくカラオケで歌いまくったリサを連れてホテルに戻った。
いくらリサがヤクザに絡まれていた店員を助けたからといって、全部タダにしてもらうのは気が引けたので、リサが歌ったカラオケ代は払っておいた。
それからホテルに戻る。
愛原「さーて、風呂入って、明日に備えて寝るか」
リサ「大浴場だね」
愛原「そうだ」
リサ「わたしも入る」
愛原「おーう。一緒に行こう」
私達はエレベーターに乗って、まずは自分の部屋に戻った。
愛原「それじゃあ、浴衣に着替えたら一緒に行こう。タオル忘れるなよ」
リサ「はーい」
私とリサは部屋に入った。
部屋に戻った私は、トイレに立ち寄ってから甚平に着替えた。
浴衣ではなく、甚平がこのホテルのナイトウェアのようだ。
それに着替えて、部屋の外に出る。
すぐにリサも出てきた。
愛原「もっと、胸元隠して」
リサの胸元からは、黒いスポブラがチラッと見えていた。
リサ「着慣れないからねぇ……」
それまで着ていた私服の下は、普通のブラだったのだろうが、着替えるに当たって、下着も換えたようである。
愛原「直したら行くぞ」
そして、エレベーターに乗って最上階に向かった。
リサ「ラジウム人工温泉、『旅人の湯』……」
愛原「さすがに、天然温泉というわけにはいかなかったか」
もちろん、男女別である。
愛原「こらこらこら」
リサ「えっ、混浴じゃないの?」
愛原「LGBTの湯か!ンなわけねーだろ」
何か最近、日本の温泉では一部のLGBTが暴走して、体が男の癖に、『心は女だから』という理由で、女湯に入ってトラブルが起きているらしいが?
愛原「体は女なんだから、オマエは女湯だ」
リサ「はーい」
リサは分かっていたかのような返事をした。
リサ「じゃあ、上がったらそこの休憩所で待ち合わせね?」
愛原「ああ、そうしよう」
リサが指さした所には、男女共用の湯上り処がある。
マッサージチェアや自販機の他、コインランドリーもあった。
私は男湯に入った。
高橋がいたら、歌舞伎の役者みたいな口上で私の背中を嬉々として流してくれるのだろうが、さすがに今日は無理だ。
あいつが出所したら、またどこかの温泉に行こうかとも思う。
それにしても……。
洗い場で体を洗い、湯船に浸かってふと思う。
展望風呂と謳われているが、けして露天風呂があるわけではない。
湯船の所に窓があり、それで外の景色が見れるというだけであった。
ただ、最上階にあるだけあって、確かにその窓からは、いわき市の夜景が見えた。
私がふと思ったというのは、上野医師と斉藤玲子は、こういうホテルに泊まったのだろうかということだ。
恐らく、今から50年前であれば、そんなにチェーンホテルも無かった頃だろう。
また、逃走資金については、潤沢には無かっただろうから、節約の為にホテルよりも、民宿に泊まったかもしれない。
逆に当時は、ホテルよりも民宿の方が多かったのではないか。
中には大浴場があって、場合によって混浴的な所もあったかもしれない。
何しろ、1970年代という今よりも大らかな時代だ。
先ほどかましたリサのボケが、ボケじゃなくて済んだかもしれないのだ。
もしかしたら、本当に上野医師と斉藤玲子は、そういう所でイチャラブしたのかもなぁ……。
[同日21時45分 天候:晴 同ホテル最上階]
考え事をしていたら、ゆっくり浸かり過ぎてしまった。
せっかくスナックで奢ってもらった酒も、ここで汗と共に流れてしまった感がある。
また、飲み直したくなった。
確か、先ほどの休憩所に自販機があったな。
リサ「あ、先生」
愛原「おお、リサ」
脱衣所を出ると、リサもちょうど出てくる所だった。
リサ「わたし達、気が合うね?」
リサはニッと笑った。
風呂上がりの為、マスクはしておらず、笑ったリサの口元からは牙が覗いた。
愛原「そうだな。ちょっと、水分補給して行こう」
リサ「ジュースジュース」
休憩所に行く。
私はビールの自販機へ……。
リサ「また飲むの?」
愛原「下の350ml缶だよ」
上の段は500ml缶だった。
愛原「リサはジュースな。何がいい?」
リサ「レモンスカッシュ」
愛原「あいよ」
ここで私は氷結を買った。
そして、テレビの前の椅子に座ってそれを開ける。
テレビはニュース番組をやっていて、郡山市での爆弾テロのことをやっていた。
どうやら、東京でクルド人2人がヴェルトロのメンバーであったことが分かったらしい。
BSAAからヴェルトロは、その組織そのものが国際指名手配を受けていて、メンバーは漏れなく全員BSAAからの拘束対象になる。
つまり、ヴェルトロという組織に所属しているというだけで逮捕されるということである。
やはり、海外は厳しい。
確か、マフィアに入っているというだけで逮捕される国もあるんじゃなかったかな。
日本は、指定暴力団に入っているというだけでは逮捕されないんだから、本当に優しい国だね。
テレビは成田空港に移送されるクルド人達を映していた。
何でも彼らはBSAAに引き渡されることが決定し、ヴェルトロの捜査権を持つ欧州本部に移送されるという。
アナウンサー「……尚、警視庁では、クルド人容疑者と共に行動していた日本人についても、関与が無かったがどうか、調べを進めています」
愛原「ぶっ!」
リサ「それって、お兄ちゃんのことじゃ?」
関与が無かったと明らかになってほしい。
愛原「そもそも何であいつら、斉藤玲子の実家を爆破したんだろうな?」
リサ「そうだねぇ……」
まさか、ヴェルトロと何かの関係があったのだろうか?
まさかな……。
ヴェルトロはそんな、50年前から存在していたとは思えない。
一体、何だろう?
リサ「ねぇ、先生」
愛原「何だ?」
リサ「この後、先生の部屋に行ってもいい?」
愛原「オマエなぁ……」
リサ「マッサージしてあげる」
愛原「俺、酒飲んじゃったから、血は吸えないぞ?」
リサ「うん。それはいいよ」
酒を飲んだ私の血を吸っても、リサは酔っ払うことが明らかになっている。
愛原「まあ、そういうことなら……」
リサ「やった!じゃあ、早く飲んで行こうね!」
愛原「うーん……」