[11月8日06時30分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
愛原「ガビーン……」
久しぶりに強い日本酒……且つ、安酒を飲んだものだから、夜のうちに抜けなくなっていた。
リサ「先生……お酒臭い……」
愛原「スマン……」
鬼の姿になっているリサが、鼻をつまんでいる。
愛原「午前中の仕事は休みだな……こりゃ……」
リサ「元々依頼なんて無いでしょ?」
愛原「うるせーな……」
リサ「朝ごはんは?」
実は今朝の朝食はリサが起きて作ってくれた。
もっとも、まともに料理をしたのはベーコンエッグくらいだが。
高橋に教わった作り方である。
愛原「悪い……今、それどころじゃない……」
私は偏頭痛のように痛む頭を押さえた。
リサ「全くもう……。じゃあ、わたしが夜中に忍んで行ったのも全然覚えてないの?」
愛原「えっ!?」
たまにムラムラしたリサが、夜這いに来ようとすることがある。
だから私は、自分の部屋のドアに鍵を3つ付けている。
もっとも、リサが本気を出せば、あんな木製のドア、簡単に壊せるだろうし、いざとなったら、壁をブチ破ったり、天井裏から侵入しようとするだろう。
但し、そこまでしたら、リサが暴走したと自動的に判断され、BSAA極東支部日本地区本部に自動通報されるシステムが構築されている。
リサのメッセージとして、ドアを長い爪でカリカリと引っ掻くことがある。
その為、私の部屋のドアは傷だらけだ。
これは退去の時に、敷金が引かれるパターンだろう。
また、部屋の外に、濡れたショーツを脱ぎ捨てて行くこともあった。
愛液でグッショリと濡れたショーツだ。
結局私がドアを開けないものだから、仕方なく自室に戻って、電マやピンクローターを使って何度もオナニーして発散するのが常だった。
鬼型のBOW(生物兵器)だからか、食欲がとても旺盛で、性欲もとても旺盛である。
リサ「わたしが何度も呼び掛けたのに……」
愛原「悪い……。酒にやられて、完全に爆睡してた」
リサ「もーっ!はい、薬!」
リサは乱暴に薬箱を私の前に置いた。
この中には、二日酔いの薬が入っている。
高橋の場合は胃腸に症状が出やすいので、胃腸薬が入っているが、私の場合は頭痛。
単なる頭痛薬ではなく、二日酔いの症状としての頭痛に効く薬が市販されているので、それを購入して保管していた。
ぶっちゃけ、アンブレラも、生物兵器なんて造れる技術を持っていたくらいだから、そういった薬もお茶の子さいさいで製造して売っていたくらいなんだがな。
愛原「ありがとう……」
リサが乱暴にドンッと置いたものだから、その響きで余計に頭痛が酷くなった。
私はそれを飲んだ。
リサ「二日酔いなんて、わたしのウィルスでも治せないよ!」
リサは学校の制服姿のまま、両手を腰にやって、不機嫌に言った。
愛原「そういうものなんだな……」
まあ、二日酔いは病気ではないからな。
酒が抜けるのを待つしかない。
普段はビールやサワーなど、アルコール度数の低い酒しか飲まないものだから、さすがにその3倍もの度数を持つ日本酒に、肝臓が耐えられなかったらしい。
我にながら、情けない。
リサ「先生のベーコンエッグ、冷蔵庫に入れておくからね?ちゃんと食べてよね」
愛原「分かってる。二日酔いが治ったら、頂くよ」
惜しむらくは、高橋を迎えに行けないことだ。
高橋のヤツ、なるべく早く帰りたがっていたかからな……。
学校へ行く時間になり、リサは学校へと向かって行った。
一方、私は再び自室に戻り、酒が抜けるまで寝ていることにした。
薬は飲んだから、恐らく効いてくれるだろう。
その前に一応、高橋と善場主任にはLINEやメールで連絡しておいた。
案の定、高橋からは……。
高橋「マジっスか、先生?!すぐに帰って看病させて頂きゃす!」
という返信が来た。
どうやら今は熱も平熱まで下がり、私の実家を出る準備をしているところらしい。
高橋「金が勿体ないので、高速バスで帰ります!」
なんて言っていた高橋だったが、これで高速バスではなく、新幹線で帰ろうとするだろう。
元より、私は新幹線で帰京することを想定して、高橋に帰りの旅費を渡しておいたのだ。
あと、まだ朝早いせいか、善場主任からの返信は無かった。
[同日12時00分 天候:晴 愛原のマンション]
愛原「うーん……」
外の騒がしさで目が覚めた。
何台ものパトカーのサイレンが鳴り響き、時折、マイクで何かを叫ぶ怒号。
そして、暴走族の車のような爆音まで聞こえる。
〔「止まれぇーっ!ナンバー分かってんだぞーっ!」〕
愛原「うるさいなぁ……」
薬が効いたのか、或いは酒がようやく抜けたのか、今朝よりはスッキリした感じである。
ようやく起きれるかなと思い、私はベッドから出た。
トイレに向かう。
まだ高橋は帰ってきていないのか、室内に人の気配は無い。
因みにマンションのドアはカードキー式で、高橋もそれを持っているので、部屋のドアはそれで開けられるようになっている(もちろん、リサもそれを持っている)。
愛原「ん?」
トイレで用を足す。
マンションのトイレには窓が無いが、その代わり、換気扇は付いている。
ダクト越しに外に繋がっているせいか、そこからパトカーのサイレンだの、暴走車の爆音だのが聞こえていたのだが、それがマンションの前でピタッと止まった。
愛原「な、何だ?」
トイレから出た私は、急いでベランダに出てみた。
愛原「おわっ!?」
マンションの前の新大橋通には、パトカーが何台も止まっていた。
それが1台の車を取り囲むようにして止まっている。
大捕り物だな。
全く、こんなマンションの前で捕まらなくたっていいだろうに……。
今朝と比べて、だいぶ頭がスッキリした私は、リサが作り置きしてくれたベーコンエッグのことを思い出し、それを昼食にしようと思った。
食パンは余っているから、それを2枚で挟んで、ベーコンエッグサンドにしよう。
私がそれで昼食を取っていると、再び外から怒号が聞こえてきた。
高橋「放せ!俺は先生に会いてぇーんだよっ!」
警察官「何をバカなことを言ってるんだ!さっさとパトカーに乗れっ!」
愛原「ブッ!?」
外から高橋の声がしたような気がした。
私が再びベランダから外を見ると……。
愛原「高橋ーっ!?」
手錠を掛けられ、他に暴走族らしき若者と共に、パトカーに乗せられようとしている高橋の姿があった。
……きっと、まだ二日酔いの酒が抜けていないのだろう。
午後からは仕事が再開できそうな気がしていたのだが、やはり大事を取って、今日1日は臨時休業とした方が良さそうだ……。
愛原「ガビーン……」
久しぶりに強い日本酒……且つ、安酒を飲んだものだから、夜のうちに抜けなくなっていた。
リサ「先生……お酒臭い……」
愛原「スマン……」
鬼の姿になっているリサが、鼻をつまんでいる。
愛原「午前中の仕事は休みだな……こりゃ……」
リサ「元々依頼なんて無いでしょ?」
愛原「うるせーな……」
リサ「朝ごはんは?」
実は今朝の朝食はリサが起きて作ってくれた。
もっとも、まともに料理をしたのはベーコンエッグくらいだが。
高橋に教わった作り方である。
愛原「悪い……今、それどころじゃない……」
私は偏頭痛のように痛む頭を押さえた。
リサ「全くもう……。じゃあ、わたしが夜中に忍んで行ったのも全然覚えてないの?」
愛原「えっ!?」
たまにムラムラしたリサが、夜這いに来ようとすることがある。
だから私は、自分の部屋のドアに鍵を3つ付けている。
もっとも、リサが本気を出せば、あんな木製のドア、簡単に壊せるだろうし、いざとなったら、壁をブチ破ったり、天井裏から侵入しようとするだろう。
但し、そこまでしたら、リサが暴走したと自動的に判断され、BSAA極東支部日本地区本部に自動通報されるシステムが構築されている。
リサのメッセージとして、ドアを長い爪でカリカリと引っ掻くことがある。
その為、私の部屋のドアは傷だらけだ。
これは退去の時に、敷金が引かれるパターンだろう。
また、部屋の外に、濡れたショーツを脱ぎ捨てて行くこともあった。
愛液でグッショリと濡れたショーツだ。
結局私がドアを開けないものだから、仕方なく自室に戻って、電マやピンクローターを使って何度もオナニーして発散するのが常だった。
鬼型のBOW(生物兵器)だからか、食欲がとても旺盛で、性欲もとても旺盛である。
リサ「わたしが何度も呼び掛けたのに……」
愛原「悪い……。酒にやられて、完全に爆睡してた」
リサ「もーっ!はい、薬!」
リサは乱暴に薬箱を私の前に置いた。
この中には、二日酔いの薬が入っている。
高橋の場合は胃腸に症状が出やすいので、胃腸薬が入っているが、私の場合は頭痛。
単なる頭痛薬ではなく、二日酔いの症状としての頭痛に効く薬が市販されているので、それを購入して保管していた。
ぶっちゃけ、アンブレラも、生物兵器なんて造れる技術を持っていたくらいだから、そういった薬もお茶の子さいさいで製造して売っていたくらいなんだがな。
愛原「ありがとう……」
リサが乱暴にドンッと置いたものだから、その響きで余計に頭痛が酷くなった。
私はそれを飲んだ。
リサ「二日酔いなんて、わたしのウィルスでも治せないよ!」
リサは学校の制服姿のまま、両手を腰にやって、不機嫌に言った。
愛原「そういうものなんだな……」
まあ、二日酔いは病気ではないからな。
酒が抜けるのを待つしかない。
普段はビールやサワーなど、アルコール度数の低い酒しか飲まないものだから、さすがにその3倍もの度数を持つ日本酒に、肝臓が耐えられなかったらしい。
我にながら、情けない。
リサ「先生のベーコンエッグ、冷蔵庫に入れておくからね?ちゃんと食べてよね」
愛原「分かってる。二日酔いが治ったら、頂くよ」
惜しむらくは、高橋を迎えに行けないことだ。
高橋のヤツ、なるべく早く帰りたがっていたかからな……。
学校へ行く時間になり、リサは学校へと向かって行った。
一方、私は再び自室に戻り、酒が抜けるまで寝ていることにした。
薬は飲んだから、恐らく効いてくれるだろう。
その前に一応、高橋と善場主任にはLINEやメールで連絡しておいた。
案の定、高橋からは……。
高橋「マジっスか、先生?!すぐに帰って看病させて頂きゃす!」
という返信が来た。
どうやら今は熱も平熱まで下がり、私の実家を出る準備をしているところらしい。
高橋「金が勿体ないので、高速バスで帰ります!」
なんて言っていた高橋だったが、これで高速バスではなく、新幹線で帰ろうとするだろう。
元より、私は新幹線で帰京することを想定して、高橋に帰りの旅費を渡しておいたのだ。
あと、まだ朝早いせいか、善場主任からの返信は無かった。
[同日12時00分 天候:晴 愛原のマンション]
愛原「うーん……」
外の騒がしさで目が覚めた。
何台ものパトカーのサイレンが鳴り響き、時折、マイクで何かを叫ぶ怒号。
そして、暴走族の車のような爆音まで聞こえる。
〔「止まれぇーっ!ナンバー分かってんだぞーっ!」〕
愛原「うるさいなぁ……」
薬が効いたのか、或いは酒がようやく抜けたのか、今朝よりはスッキリした感じである。
ようやく起きれるかなと思い、私はベッドから出た。
トイレに向かう。
まだ高橋は帰ってきていないのか、室内に人の気配は無い。
因みにマンションのドアはカードキー式で、高橋もそれを持っているので、部屋のドアはそれで開けられるようになっている(もちろん、リサもそれを持っている)。
愛原「ん?」
トイレで用を足す。
マンションのトイレには窓が無いが、その代わり、換気扇は付いている。
ダクト越しに外に繋がっているせいか、そこからパトカーのサイレンだの、暴走車の爆音だのが聞こえていたのだが、それがマンションの前でピタッと止まった。
愛原「な、何だ?」
トイレから出た私は、急いでベランダに出てみた。
愛原「おわっ!?」
マンションの前の新大橋通には、パトカーが何台も止まっていた。
それが1台の車を取り囲むようにして止まっている。
大捕り物だな。
全く、こんなマンションの前で捕まらなくたっていいだろうに……。
今朝と比べて、だいぶ頭がスッキリした私は、リサが作り置きしてくれたベーコンエッグのことを思い出し、それを昼食にしようと思った。
食パンは余っているから、それを2枚で挟んで、ベーコンエッグサンドにしよう。
私がそれで昼食を取っていると、再び外から怒号が聞こえてきた。
高橋「放せ!俺は先生に会いてぇーんだよっ!」
警察官「何をバカなことを言ってるんだ!さっさとパトカーに乗れっ!」
愛原「ブッ!?」
外から高橋の声がしたような気がした。
私が再びベランダから外を見ると……。
愛原「高橋ーっ!?」
手錠を掛けられ、他に暴走族らしき若者と共に、パトカーに乗せられようとしている高橋の姿があった。
……きっと、まだ二日酔いの酒が抜けていないのだろう。
午後からは仕事が再開できそうな気がしていたのだが、やはり大事を取って、今日1日は臨時休業とした方が良さそうだ……。